国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2018年5月)
「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第48号。2014年5月下旬に国立国会図書館デジタルコレクションのメタデータ刈り取りを開始してから丸4年、今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。
国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2018年5月の変動
NDLデジコレのメタデータについて、2018年5月1日から2018年5月31日までに変更のあったレコードは13,049件であった*1。
4月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは354,168件であったが、5月31日までの更新を適用したデータにおいては354,265件となっており、97件増加している。
資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 4月末 | 5月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 10131 | 10131 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 | 17 | 17 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 | 2 | 2 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 | 37257 | 37257 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10; 2017/02/06 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06 | 32020 | 32019 | -1 |
インターネット公開(裁定) 著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06 | 0 | 1 | +1 |
インターネット公開(保護期間満了) | 274722 | 274819 | +97 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 561114 | 560924 | -190 |
国立国会図書館内公開 | 78198 | 78294 | +96 |
(総計) | 993480 | 993483 | +3 |
(内、インターネット公開分合計) | 354168 | 354265 | +97 |
文化庁長官裁定を受けて公開している資料について、表記揺れが発生している*4。
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。
5月末 | 総計 | ||||
---|---|---|---|---|---|
保護期間満了 | 館内公開 | (書誌情報削除) | |||
4月末 | 保護期間満了 | 100*5 | 3*6 | 103 | |
図書館送信 | 190*7 | 190 | |||
館内公開 | 10*8 | 10 | |||
(新規追加) | 6*9 | 6 | |||
総計 | 200 | 106 | 3 | 309 |
この表は、例えば、4月末時点では図書館送信であった図書で、5月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが190件あると読んでほしい。
裁定に関する表記揺れにより全体の傾向が掴みにくくなるため、実質的に同内容のもの(裁定年月日の同じもの)同士の変動は省いている*10。
この表で「(新規追加)」と示した資料は、4月末のメタデータには存在せず、5月に登録された図書を表している。
ただし、新規追加された『実際統計学』は、書誌情報が削除された『実際統計学』の代替であり、同様に『奥平源八郎浄瑠璃坂仇討』は、書誌情報が削除された『奥平源八郎浄瑠璃坂仇討』の代替、『国学者伝記集成』は、書誌情報が削除された『国学者伝記集成』の代替と思われ、純粋に新しい資料が追加されたケースとは異なるように思われる。これら3件は共通して「電子化時の注記」に「マイクロフィルムに重複箇所あり」とある*11。残りの3件については、特に電子化時の注記はない*12。
パブリックドメイン図書の増加
インターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1967年に没し、2018年からパブリックドメインとなったものが多数含まれている*13。
ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)を中心として、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。なお、1967年に没した人物による序文などを含むため、これまで保護期間満了として公開されていなかった図書の列挙は、煩雑となるため省略している。
小説家・詩人・翻訳家など
美術家
歌川広重 5世『江戸の今昔』(昭和7年)は、市中旧跡や日常に用いる品物などを撮影した写真集。今月は、このような江戸の面影を懐かしむ写真集と対照的に、関東大震災後の新たな東京を撮影した写真集『大東京寫眞帖』(昭和5年か*14)も保護期間満了に変更されている。
大東京寫眞帖(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
他に、1966年に没した岸田日出刀(建築家)*15、蔵田周忠(建築家)などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
住宅月華荘(蔵田周忠、昭和2年)(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
音楽家・舞台芸術家
学者・宗教家など
他に、1966年に没した板垣鷹穂(美術評論家・美術史家)などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
政治家・官僚・軍人・実業家など
古典籍資料の公開範囲変更
資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 4月末 | 5月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 8 | 8 | 0 |
インターネット公開(保護期間満了) | 73304 | 73304 | 0 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 17010 | 17010 | 0 |
国立国会図書館内公開 | 9 | 9 | 0 |
(総計) | 90331 | 90331 | 0 |
(内、インターネット公開分合計) | 73312 | 73312 | 0 |
「著作権に関する情報」に変動は見られなかった。
今月の蔵書印
今月は、蔵書印ではないが、図書館送信から保護期間満了に変更された『国有鉄道陸運統計 昭和20年度 第1編』より、「国立国会図書館分館 23.10.29」の受入印。「分館」と入っているものはあまり目にしない気がする。
国有鉄道陸運統計 昭和20年度 第1編(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
また、同じく蔵書印ではないが、図書館送信から保護期間満了に変更された『税』では、国立国会図書館のブックポケットに帯出者カードが入った状態でデジタル化されている。国立国会図書館のブックポケットのみであれば、これまでも目にしていたが*16、帯出者カードが入った状態のものはあまり目にしない気がする。
税(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
この他、最高裁判所事務総局『図書整理の手びき』では、最高裁判所図書館の蔵書印、受入日付印、巻頭印、隠し印、受贈印の図示と解説を見ることができる。
今後のデジタル化予定
国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用休止について」は、「平成30年3月30日現在」(デジタル化作業対象資料なし)のまま更新はなかった。
一般競争入札公告にみる電子化予定
国立国会図書館の一般競争入札公告のうち、資料のデジタル化に関わるものを見ると、5月には次の3件が新たに掲載されている
一般競争入札の公告
http://www.ndl.go.jp/jp/supply/nyuusatsu/ippan/index.htmlより抜粋
通番 区分 件名 公告日 入札日 2 東京本館 米国国立公文書館における同館所蔵原資料からの電子化 1式 約50,000コマ(予定) 2018年5月1日 2018年7月3日
(開札日 2018年7月4日)5 関西館 雑誌のマイクロフィルムからの電子化 約50万コマ(予定) 2018年5月16日 2018年7月25日 11 関西館 国内刊行図書及び国内刊行雑誌の原資料からの電子化 約39万コマ等(予定) 2018年5月29日 2018年8月6日
NDLデジコレのIIIF対応
5月15日付け「ニュース」にて、国立国会図書館デジタルコレクションがIIIFに対応した旨、アナウンスがあった。Twitter上でも、この機能について紹介するツイート*17に多くのリツイートやいいねが見られた。
これまで講演会等でIIIF対応の対象として言及されていた古典籍資料(インターネット公開分)のみならず、「国立国会図書館が所蔵する古典籍資料及び図書をデジタル化したもののうち、著作権保護期間満了によりインターネット公開しているもの(約34万点)」が対象となったことは、嬉しい驚きであった*18。
手前味噌だが、筆者が公開しているFirefox/Chrome拡張機能「Open in IIIF Viewer」を紹介しておこう。このブラウザ拡張機能を用いると、IIIF対応資料のページを開いた際、ワンクリックで外部のIIIFビューワを用いて開き直すことができる。IIIFビューワには、「Mirador」、「Universal Viewer」といった二大ビューワの他、筆者が開発に携わっている「IIIF Curation Viewer」などのビューワも存在し、それぞれが特色を有している。このブラウザ拡張機能は、自らの用途に適したIIIFビューワでの閲覧を容易にするツールである*19。
3月の全コマPDFダウンロード機能追加に続き、5月のIIIF対応には、新しい時代の幕開けを感じる。IIIF対応については、一般利用者にどのようなメリットがあるのか、まだあまり伝わっておらず、その活用は曙光段階にあるように思えるが、これから徐々に活用が進むことだろう。
俺たちの旅はまだ始まったばかりだ!
*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。
*2:dcndl:materialType
*3:dcterms:rights
*4:「(裁定)」と「著作権法」の間に、半角スペースを含めるか否か。
*5:報告集等の集合著作物など。
*6:『実際統計学』、『奥平源八郎浄瑠璃坂仇討』、『国学者伝記集成』
*7:『青朽葉』、『赤穂義士と女性』、『伊太利亜美術史』、『一茶と芭蕉 : 一茶の文学史的位置決定の為に』、『伊都内親王願文』、『移動演劇十講』、『うたかた : 歌集』、『越後獅子』、『江戸の今昔』、『汪洋新詩集』、『恩賜十周年記念展覧会目録』、『会計監査』、『概説心理学』、『解剖学粋 上巻』、『化學工業大意』、『化学総論』、『鏡葉 : 歌集』、『官令沿革表』、『紀州万華鏡』、『技術の本質』、『北の鳥南の鳥』、『北の鳥南の鳥』、『急性発疹症』、『教育委員会法解説』、『京都圖書館和漢圖書分類目録 昭和5年10月末現在 美術工藝之部』、『魚雷』、『近世解剖学』(前編 (附圖)、後編(本文)、後編 (附図))、『近代経済学の解明 : その系譜と現代的評価』、『軍需資源読本』、『経済民主化再建に関する法令集』、『芸術観想』、『ゲーテの生涯』、『ゲーテの生涯』、『現代女子の手紙作り方と文範 : ペン書実例』、『現代の英雄』、『工業と人材教育 : 附・欧米の状況』、『航空ヂーゼル機関』、『高層建築』、『高速ヂーゼル機関』、『高等有機化学』、『光波子句集』、『公文用語の手びき』、『国画の形成』、『国語の規準』、『国語の研究』、『国語問題正義』、『国有鉄道陸運統計 昭和20年度 第1編』、『国立公園十和田湖』、『古典精神と造形文化』、『欣求のこゝろ : 信仰感話』、『西行景樹守部』、『最近の支那と満鮮』、『在米神奈川県人』、『材料より見たる建築の火害』、『嵯峨天皇宸翰唐李嶠詩集』、『佐久間象山』、『佐久間象山』、『殺人の法醫学』(グロ写真注意)、『産業組合による産繭処理』、『自己発展の学習を目指す手工科指導実論』、『志士の妻』、『実際本位蔬菜栽培精義』、『西伯利亜日記』(巻之1、巻之2)、『西伯利亜日記 : 2巻』(卷之壹、巻之貳)、『西伯利亜日記』(巻之壹、巻之貮)、『指鬘外道 : 戯曲』、『写実』、『宗教改革者殉教者ウイリヤム・チンデル伝』、『終結式幾何学新解き方』、『住宅月華荘』、『住宅の造り方』、『集約英和辭典』、『主動性東亜』、『趣味を求めて』、『詳解楽典』、『小学新釈 : 白文訓点厳密対照』、『将棋必勝法』(上編、下編)、『商業統計の常識』、『正倉院御物棚別目録』、『正倉院御物棚別目録』、『正倉院御物目録 巻1-3』、『小児結核と小児急性伝染病』、『昭和十一年度一般概算の閣議決定と予算不成立の経緯 上』、『ショートアンサー式問題集』、『書目書志展観目録』、『新行政法』、『新経済読本』、『神宮文庫増加圖書目録 第9號(自昭和9年4月至同年6月)』、『新語辞典 : 百萬人の常識』、『新制日本史』、『水田裏作蔬菜栽培』、『菘翁臨蘭亭序』、『数学綱要 上巻Ⅰ』、『すまひの伝統』、『税』、『税』、『成功百%胡瓜及トマトーの温室栽培』、『精密機械設計学』、『世界対照日本文学の展望』、『全国主要労働組合規約及諸規則』、『戦争と精密工業』、『造形文化と現代』、『早熟栽培蔬菜の下種から定植まで』、『大衆いちご栽培』、『大東京寫眞帖』、『台湾文化史説』、『高野長英』、『民のこころ』、『畜産総論 : 合本版』、『茶の湯作法』、『中小商工業・庶民金融論』、『中年期の医学』、『聴音・新曲自習の要訣』、『土を眺めて : 歌集』、『定本懸崖・荒地 : 菱山修三詩集』、『天気と天気予報』、『天才詩人バイロン』、『籐・蔓・藁細工』、『統計学』、『統計学』、『統計学』、『東寺名宝展覧会目録』、『図書整理の手びき』、『土地区劃整理施行地価格の統制』、『等々力住宅区の一部』、『トヨタBM型トラック修理書 中巻』、『内科医に必要なる肺結核外科的療法の知識』、『奈良と平泉』、『南蛮美術集』、『濁れる川』、『日露協會學校一覽』、『日本アルプスへ』、『日本建築の特性』、『日本建築の特性』、『日本に挑戦する赤魔 : ソヴエートの対日開戦準備』、『日本文法』、『日本和声の基礎』、『人間學断片 : 物の見方・考へ方』、『農業協同組合調査報告書』、『農業調整委員会事務参考』、『肺結核の人工気胸療法 : 操作の実際と其図解』、『白秋民謡集 : 作曲』、『非教育者の教育論』、『ピアノ演奏法講義』、『ヒットラーと青年』、『評釈伊勢物語』、『婦人の冷感症』、『二ツ巴御国の花』、『文化生活と趣味』、『ヘブル書の研究』(其の1、其の2)、『部屋の使ひ方』、『望郷 : 菱山修三詩集』、『防共と国防問題』、『豊麗な花 : 詩集』、『北満の日章旗』、『菩提樹 : 歌集』、『堀貞一先生』、『舞鶴 : 海軍機関学校物語』、『万葉・古今・新古今選』、『万葉集選』、『民事訴訟読本』、『メツガー法律哲学』、『山へよする』、『山形県郷土史料大展覧会出品目録』、『大和魂義士の華』、『憂愁の哲理』、『雪の曙義士の誉』、『夜明けの辻 : 名作小説』、『吉田松陰大陸南進論』、『読物日本史 藤橘源平の巻』、『来年の春』、『臨床家に必要なるレントゲン手技』、『ルネッサンス文化と建築 下』、『レオナルド・ダ・ヴィンチ』、『列強少年の社会教育』、『浪界三傑講演集』、『労働基準法,労働者災害補償保険法並関係法令集』、『老柏 : 歌集』、『ローマ人盛衰原因論』、『和歌入門』、『和歌入門の知識』、『和漢書分類目録 : 2巻,索引 上巻』、『和漢書目録』
*8:『青森県青年学校教科書 巻1』、『或る女』、『王羲之真蹟帖』、『王羲之蘭亭序 : 張金界奴本』、『落葉日記』、『看護学教科書』、『虚栄の市』、『桐一葉・沓手鳥孤城落月』、『世界歴史』、『百万人の法律学』
*9:『絵本八犬伝』、『絵本八犬伝』、『奥平源八郎浄瑠璃坂仇討』、『国学者伝記集成』、『実際統計学』、『明治廿年十一月駿河甲斐地方参謀旅行記事 東軍之部 附図』
*10:変動を省いたのは、『各種菘類栽培法』の1件。「インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06」から「インターネット公開(裁定) 著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06」(「(裁定)」と「著作権法」の間に半角スペースあり)に変更されている。
*11:「デジタル化日」は「2018-5-14」、「提供者」は「国立国会図書館電子図書館課_204」となっている。
*12:「デジタル化日」は「2018-05-25」(『絵本八犬伝』、『絵本八犬伝』)、「2018-05-22」(『明治廿年十一月駿河甲斐地方参謀旅行記事 東軍之部 附図』)、「提供者」は「国立国会図書館電子図書館課_201」となっている。
*13:太田黒克彦『志士の妻』、『高野長英』も保護期間満了へと変更されているが、太田黒克彦の没年については、昭和42(1967)年12月28日という情報と、昭和43(1968)年10月28日という情報があるようだ(日外アソシエーツ編『昭和物故人名録 昭和元年〜54年』p.95も後者を採る)。もし後者が正しいのであれば、保護期間満了への変更はフライングとなるが(そしておそらく向こう20年は満了しないことになるが)、正しい没年はどちらなのだろうか。
*14:出版年月日は「[19--]」となっているが、1930年3月26日に行われた帝都復興祭に関する写真や、「昭和五年三月から開会された上野不忍池畔の『海と空』の博覧会会場」に関する写真があるので、1930年3月以降、さほど時を経ない時期のものであろう。
*15:岸田日出刀(建築家):『高層建築』、『すまひの伝統』、『日本建築の特性』、『日本建築の特性』
*18:2018年5月31日までの更新を適用したデータにおいては、インターネット公開(保護期間満了)であるものは、資料種別「図書」274,819件、「和古書」73,304件、両者には2,246件の重複があることから、合わせて約34万件(345,877件)となる。
*19:ただし、既存のIIIFビューワは、研究用の観察や解析向けといった性格が強く、必ずしも読書向けには最適化されていないため、快適に読書したいという目的では微妙であったりもする(ツイート、ツイート)。
国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2018年4月)
「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第47号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。
国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2018年4月の変動
NDLデジコレのメタデータについて、2018年4月1日から2018年4月30日までに変更のあったレコードは21,104件であった*1。
3月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは354,142件であったが、4月30日までの更新を適用したデータにおいては354,168件となっており、26件増加している。
資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 3月末 | 4月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 10125 | 10131 | +6 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 | 17 | 17 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 | 2 | 2 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 | 37257 | 37257 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10; 2017/02/06 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06 | 32021 | 32020 | -1 |
インターネット公開(保護期間満了) | 274701 | 274722 | +21 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 561608 | 561114 | -494 |
国立国会図書館内公開 | 78138 | 78198 | +60 |
(総計) | 993888 | 993480 | -408 |
(内、インターネット公開分合計) | 354142 | 354168 | +26 |
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。
4月末 | 総計 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
許諾 | 保護期間満了 | 図書館送信 | 館内公開 | (書誌情報削除) | |||
3月末 | 裁定 2017/02/06 |
1*4 | 1 | ||||
保護期間満了 | 100*5 | 73*6 | 173 | ||||
図書館送信 | 6*7 | 191*8 | 298*9 | 495 | |||
館内公開 | 1*10 | 41*11 | 42 | ||||
(新規追加) | 1*12 | 1*13 | 2*14 | 4 | |||
総計 | 6 | 194 | 1 | 102 | 412 | 715 |
この表は、例えば、3月末時点では図書館送信であった図書で、4月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが191件あると読んでほしい。
この表で「(新規追加)」と示した資料は、3月末のメタデータには存在せず、4月に登録された図書を表している。
ただし、保護期間満了として新規追加された『東京市史稿 市街篇附圖第二』*15は、書誌情報が削除された『東京市史稿 市街篇附圖第二』の代替であり、同様に図書館送信対象として追加された『東京市史稿 上水篇附図』*16は、書誌情報が削除された『東京市史稿 上水篇附図』の代替、館内公開として新規追加された『大津市志 上巻』*17は、書誌情報が削除された『大津市志 上巻』の代替と思われ、純粋に新しい資料が追加されたケースとは異なるように思われる。また、館内公開として新規追加された『大日本皮革及皮革製品業大鑑』*18は、「電子化時の注記」に「同一原本の別画像あり(2018-04-16現在)」とある*19。
『東京市史稿 市街篇附圖』は、第一・第二・第四がインターネット公開(保護期間満了)されている。折込図(地図)が分割撮影されているため、そのままでは若干利用しにくいが、利用者側でつなぎ合わせれば便利に利用できる資料ではないだろうか。
パブリックドメイン図書の増加
インターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1967年に没し、2018年からパブリックドメインとなったものが多数含まれている。
ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)を中心として、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。なお、1967年に没した人物による序文などを含むため、これまで保護期間満了として公開されていなかった図書の列挙は、煩雑となるため省略している。
小説家・詩人・翻訳家など
- 窪田空穂(歌人)
- 『短歌に入る道』
- 『鳥声集』
- 『鳥声集 : 歌集』
- 『槻の木 : 自選歌集』
- 『槻の木 : 自選歌集』
- 『槻の木 第2部』
- 『土を眺めて : 歌集』
- 『朴の葉 : 歌集』
- 武島羽衣(歌人)
- 正富汪洋(詩人・歌人)
- 柳原白蓮(伊藤白蓮)(柳原燁子)(歌人)
柳原白蓮『幻の華 : 歌集』(新潮社、大正8年)は、扉が真っ黒で、「露光量違いの為重複撮影」もない。この図書は、竹久夢二による美しい装幀がなされており、NDLデジコレで確認できないのは少し残念。
幻の華 : 歌集(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
他に、1966年に没した川田順(歌人)*21などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
音楽家・舞台芸術家
- 吉田奈良丸 2世(浪曲師)
- 『蓄音機浪花節音譜集』
- 『浪花節三傑集』
- 『奈良丸小奈良十八番講演集 : 浪花節』
- 『奈良丸十八番 : 独習自在』
- 『美文講演集』
学者・宗教家など
- 金沢庄三郎(言語学者)
- 河竹繁俊(演劇学者)
- 『カンディダ』(バーナード・シヨウ 著、河竹繁俊 訳)
- 『菅原傳授手習鑑』
- 『日本文学大系 第23巻』
- 新村出(言語学者)
- 『万葉図録 文献篇・地理篇』(佐佐木信綱、新村出 編)
- 高柳賢三(法学者)
- 『法律哲学』
- 多田等観(チベット仏教学者)
- 『チベット』
- 野口源三郎(体育学者)
- 『新集団競技法』
- 森於莵(医学者)
- 『小組織学』
河竹繁俊『菅原傳授手習鑑』は、石川文化事業財団お茶の水図書館のバーコードが貼付されており、お茶の水図書館蔵書印や受入印も押されている。近年までお茶の水図書館(現・石川武美記念図書館)に所蔵されていた図書であろうが、なぜ現在、国立国会図書館に所蔵されているのだろうか。石川武美記念図書館の組織概要によれば、「平成15(2003)年、女性雑誌と古典籍・古文書の専門図書館へと転身を図り」とある。あるいはこうしたタイミングで国立国会図書館への寄贈がなされたのであろうか。
菅原傳授手習鑑(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
他に、1966年に没した小泉信三(経済学者・教育家)*22、鈴木栄太郎(社会学者)*23、村上直次郎(歴史学者)*24などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
政治家・官僚・軍人・実業家など
古典籍資料の公開範囲変更
資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 3月末 | 4月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 8 | 8 | 0 |
インターネット公開(保護期間満了) | 73298 | 73304 | +6 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 17016 | 17010 | -6 |
国立国会図書館内公開 | 9 | 9 | 0 |
(総計) | 90331 | 90331 | 0 |
(内、インターネット公開分合計) | 73306 | 73312 | +6 |
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。
「著作権に関する情報」の変動 (3月末 → 4月末) | 件数 | 注 |
---|---|---|
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) | 6 | *25 |
保護期間満了へと変更された『長春閣鑑賞』(第1集、第2集、第3集、第4集、第5集、第6集)は、川崎造船所(現・川崎重工業)創業者である川崎正蔵による私設美術館「長春閣」収蔵品の目録(大正3年)。『長春閣鑑賞』にはカラー図版も多数含まれており、奥付には「木版及玻璃版印刷兼発行者」として村山旬吾の名前が挙げられている(玻璃版はコロタイプのこと)。
拾得圖 傳顏輝筆 雙幅之一(長春閣鑑賞. 第4集)(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
今月の蔵書印
今月は、図書館送信から保護期間満了に変更された『歴史哲学概論』より、「能勢文庫」の蔵書票。
「能勢文庫」の蔵書票*26(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
その他、『バタビヤ城日誌 : 抄訳』(上巻、中巻)には「参謀本部文庫之印 分室」「国立図書館 昭和23.10.21 寄贈」の印、『六昆王山田長政』には「社団法人大日本映画協会印」、『特許発明総動員の指標』には「日立製作所亀有工場蔵書印」が見られる。
削除された書誌情報、再び
4月には図書412件(保護期間満了73件、図書館送信298件、館内公開41件)、雑誌2件(館内公開)の書誌情報が削除されている(3月に削除され、4月に国立国会図書館サーチへ反映されたものを含む)。
先月の記事で、最近書誌情報が削除された資料のページ(削除される前の永続的識別子に基づくNDLデジコレURL)にアクセスすると「アイテム誘導」画面が表示されるようになったことを取り上げた。
今回も、削除された414件のうち409件は、新永続的識別子への誘導が表示される。例えば、これまで永続的識別子「info:ndljp/pid/1151690」で公開されていた江戸川乱歩『白髪鬼』(光文社、1949)にアクセスすると、次のように誘導される。
ご指定の資料に変更が生じました。
新永続的識別子:info:ndljp/pid/2130598のデジタル資料をご利用ください。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1151690
(2018-03-29)
しかし、414件のうち3件
- 『文部省所管歳入歳出予算書 明治34年度』(文部省、1903)
- 『立原道造詩集』(山本書店、1941)
- 『立原道造全集 第3巻 (日記と手紙)』(山本書店、1943)
については、以下のように削除された旨のみが表示され、閲覧できるURLへの誘導はない。
ご指定の資料に変更が生じました。http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2209840
削除(2018-04-19)
また、414件のうち雑誌2件
- 『歴史地理学 = The Historical geography 歴史地理学会会員名簿』(歴史地理学会 編、歴史地理学会、1987-09)
- 『歴史地理学 = The Historical geography 歴史地理学会会員名簿』(歴史地理学会 編、歴史地理学会、1989-09)
については、これまでと同様、次のような「エラー」画面が表示される。
書誌が見つかりません。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/7953515
閲覧できるURLへの誘導がない資料はどこへ行ってしまったのだろうか?
国立国会図書館オンラインで検索すると、デジタル化資料自体はヒットしなくなっているものの、デジタル化の元となった資料についてヒントが得られるものもあった。
『立原道造詩集』は、「利用できる資料はありません。」と表示された上で、注記に「事故本: 表紙・あとがきのみ」とあり、『立原道造全集 第3巻 (日記と手紙)』は、「表紙と内容が一致していない。本文に請求記号 F13-Ku81ウ「ノロ高地」の版違いが混入。」(東京本館:図書カウンター 書庫)「利用不可 表紙と奥付のみあり。」(関西館:書庫)とされている。本文をごっそり持ち去られてしまった事故本がデジタル化されたものだったのだろうか。
『歴史地理学会会員名簿』については、『歴史地理学会会員名簿1989』を見ると、雑誌『歴史地理学』(通号146)の別冊として掲載されたものだったようだ。NDLデジコレで見ると、通号146の永続的識別子が「info:ndljp/pid/7953523」、通号147の永続的識別子が「info:ndljp/pid/7953525」となっており、確かに、消えた書誌情報の永続的識別子「info:ndljp/pid/7953524」が飛んでいる。将来的には、通号146の永続的識別子で閲覧できるように更新されるのだろうか。
2018年4月のNDLデジコレ追加資料
5月1日現在、国立国会図書館からのアナウンスはないが、4月には以下の資料が追加されている。
- 図書4件(保護期間満了1件、図書館送信1件、館内公開2件)
- 資料種別未設定88件(館内公開)
「資料種別」が設定されていない88件は、録音・映像関係資料の脚本(『ジオジオ物語』『水戸黄門』『太陽にほえろ!』『日本の雪』『虹の都』)であった*27。
今後のデジタル化予定
国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用休止について」は、「平成30年3月30日現在」(デジタル化作業対象資料なし)のまま更新はなかった。
*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。
*2:dcndl:materialType
*3:dcterms:rights
*5:報告集、論集、彙報等の集合著作物など。
*7:『憲法の本質』、『憲法の本質』、『戦争論』(下巻、下卷、下巻)、『レーニンはクラウゼヴィッツ『戦争論』を如何に読んだか? : レーニンの哲学ノートより』
*8:『The exploits of Okya Senaphimocq (Yamada Nagamasa), the Japanese general in Siam in the seventeenth century』、『赤い聖書』、『明石史資料』、『明るい呼吸 : 歌集』、『明日へのエスパニア語』、『アフガン記』、『彩 : 歌集』、『アルス美術叢書 普及版 [第11編]』、『医事法制学の理論と其実際』、『医事法制学の理論と其実際』、『ヴィールス疾患』、『運転取扱心得解説別冊 : 昭和三年三月達第一四六号改正』、『運転法規及理論』、『永遠の親の懐へ』、『英文商業通信実習』、『解剖学粋』(上巻、下巻)、『化學工業大意』、『角落戦の研究』、『学芸会歌劇選集』、『カステラ』、『家庭経済の秘訣 : 安く楽に暮す法』、『神を射るもの』、『上方趣味初代実川延若』、『神々のいぶき』、『神々のいぶき』、『カンディダ』、『機械製図』、『機構学』、『機構学』、『帰除便蒙』、『基礎電気化学』、『基礎内科学 〔第2〕』、『基礎フランス語 : 紙上ラヂオ講座』、『北支那懷古の栞 山東篇』、『北見紋別町誌』、『几帳のかけ』、『義務制下の青年教育』、『郷愁』、『京都停車場改良工事紀要』、『経済学及課税之原理』、『経済学原論』、『芸術概論』、『刑法各論講義案』、『刑法総論講義案 : 特ニ緒論及ビ刑罰論』、『言語の研究と古代の文化』、『現代青年公民的訓練の指導法』、『現代日本文学全集 第19篇 (夏目漱石集)』、『高等無機化学』、『国際経済 : 未定稿』、『国史七論』、『国民優生法』、『古事記研究 第1 (帝紀攷)』、『国家の形而上学的学説』、『ゴンクールと日本美術』、『昆虫になって見たら』、『最近實際問題の研究 : 初等教育』、『最新文章学講義 乾之巻』、『佐賀先哲叢話』、『作戦要務令戦闘原則図解』、『時局と思想国防』、『実験生化学 第1編』、『支那古陶磁の鑑賞』、『事変の感激をうたへる』、『社会経済の理論』、『射撃 : 其の本質と方法』、『宗教と社会事業』、『狩猟』、『狩猟』、『將棊軌範』(上、下)、『小組織学』、『書經選釋』、『書經選釋』、『書法詳解』(實用書翰文之部、実用女子書翰文之部)、『磁路の計算法 : 電気機器設計原論』、『新集団競技法』、『真宗史の諸研究』、『尋常小学国語読本仏教語解説』、『尽忠報国歌集』、『新日本の自主的建設』、『数学綱要』(上巻Ⅱ、下巻Ⅱ)、『菅原傳授手習鑑』、『生化学提要』、『生化学提要』、『生化学提要 第1』、『西洋商業史』、『西洋商業史』、『全国美術展出品案内』、『宣戦布告』、『戰爭と道義』、『選択集大観』、『殲滅戦』、『対症注射薬便覧』、『対症注射薬便覧』、『田口卯吉の日本開化小史』、『田口卯吉の日本開化小史』、『戦は勝たねばならぬ』、『魂のはばたき : 野口精子遺稿』、『短歌に入る道』、『蓄音機浪花節音譜集』、『智能測定尺度の客観的根拠』、『チベット』、『長期戦必勝』、『肇国史詩なかつくに』、『長春閣鑑賞』(第1集、第2集、第3集、第4集、第5集、第6集)、『鳥声集』、『鳥声集 : 歌集』、『槻の木 : 自選歌集』、『槻の木 第2部』、『槻の木 : 自選歌集』、『土を眺めて : 歌集』、『鉄道現業の第一線に起ちて』、『鉄道と皇道精神』、『天体測量と三角測量』、『ドイツ・ルフトハンザパミール翔破』、『特許発明総動員の指標』、『特許発明総動員の指標』、『夏廂 : 新体詩集』、『浪花節三傑集』、『奈良と京都』、『奈良丸小奈良十八番講演集 : 浪花節』、『奈良丸十八番 : 独習自在』、『南総の俚俗』、『日光と平泉』、『日泰会話』、『日本海運史綱要』、『日本仮面史』、『日本仮面史』、『日本精神とは何ぞや』、『日本精神とは何ぞや』、『日本彫刻の美』、『日本美術史概説 第10冊』、『日本仏教史概説』、『日本文学大系 第23巻』、『日本史概説講義案 上巻』、『農家の簿記』、『白蓮自選歌集』、『バタビヤ城日誌 : 抄訳』(上巻、中巻)、『埴輪美』、『美学及芸術学概論 下巻』、『光を慕ひつゝ : 歌集』、『ビジネス・レター・プラクチス : 英文商業通信実習』、『ヒットラアの横顔』、『美文講演集』、『病的材料検査指針』、『病的材料検査指針』、『物理学新教科書』、『不敵の精神』、『文楽の芸術』、『米国の戦争経済力の検討』、『ベートーヴェン』、『編年大友史料 : 併大分県古文書全集 正和以前』、『貿易史上の平戸』、『防空読本』、『法律哲学』、『朴の葉 : 歌集』、『ポケツト兵法』、『幻の華 : 歌集』、『万葉図録 文献篇・地理篇』、『三角愛三論文並小伝』、『昔の宿』、『紫式部日記新釈』、『明治維新廃仏毀釈』、『明治演劇史伝 上方篇』、『名将兵談』、『物の見方考へ方』、『物の見方考へ方』、『耶蘇会の日本年報 第1輯』、『耶蘇会の日本年報』(第1輯、第2輯)、『山鹿素行と大石良雄』、『輸血』、『六昆王山田長政』、『六昆王山田長政』、『猟犬の種類と芸能』、『流転 : 歌集』、『霊魂信仰と祖先崇拝』、『歴史哲学概論』、『歴史哲学概論』、『歴代秀吟百首』、『労働者綱領』、『我国体観より時局を瞰る』
*14:『大津市志 上巻』、『大日本皮革及皮革製品業大鑑』
*15:「デジタル化日」は「2017-01-18」、「提供者」は「デジタル化資料(資料保存)」となっている。
*16:「デジタル化日」は「2017-01-25」、「提供者」は「デジタル化資料(資料保存)」となっている。
*17:「デジタル化日」は「2018-04-04」、「提供者」は「国立国会図書館電子図書館課_201」となっている。
*18:「デジタル化日」は「2018-04-11」、「提供者」は「国立国会図書館電子図書館課_201」となっている。
*19:実際、別の永続的識別子による『大日本皮革及皮革製品業大鑑』が存在し、こちらの「電子化時の注記」にも、「同一原本の別画像あり(2018-04-16現在)」との記載がある。
*20:野間清六は、美術史家(1966年没)。4月には、『埴輪美』の他、野間清六著『日本仮面史』、『日本仮面史』、『日本彫刻の美』も保護期間満了に変更されている。
*22:小泉信三(経済学者・教育家):『経済学及課税之原理』、『不敵の精神』、『労働者綱領』、『戰爭と道義』
*23:鈴木栄太郎(社会学者):『国家の形而上学的学説』
*24:村上直次郎(歴史学者):『バタビヤ城日誌 : 抄訳』(上巻、中巻)、『西洋商業史』([明治大學三十八年度商學科第一學年講義録]、[明治大學卅九年度商學科第一學年講義録])、『貿易史上の平戸』、『耶蘇会の日本年報 第1輯』、『耶蘇会の日本年報』(第1輯、第2輯)、『六昆王山田長政』、『六昆王山田長政』
*25:『長春閣鑑賞』(第1集、第2集、第3集、第4集、第5集、第6集)
*26:以前の記事1、記事2参照。能勢文庫の目録には、和書約3,000冊、洋書約500冊が収録されているそうだが、NDLデジコレで筆者が目にしたのはこれで3例目。
*27:「提供者」は「デジタル化資料(脚本)」となっている。
国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2018年3月)
「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第46号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。
国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2018年3月の変動
NDLデジコレのメタデータについて、2018年3月1日から2018年3月31日までに変更のあったレコードは515,176件であった*1。
2月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは354,054件であったが、3月31日までの更新を適用したデータにおいては354,142件となっており、88件増加している。
資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 2月末 | 3月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 10124 | 10125 | +1 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 | 17 | 17 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 | 2 | 2 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 | 37257 | 37257 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10; 2017/02/06 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06 | 32021 | 32021 | 0 |
インターネット公開(保護期間満了) | 274614 | 274701 | +87 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 561783 | 561608 | -175 |
国立国会図書館内公開 | 76213 | 78138 | +1925 |
館内公開 | 29 | 0 | -29 |
(総計) | 992079 | 993888 | +1809 |
(内、インターネット公開分合計) | 354054 | 354142 | +88 |
2月より進められていた、「館内公開」から「国立国会図書館内公開」表記への置換が完了している。
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記するとともに、実質的に同内容の変動(「館内公開」から「国立国会図書館内公開」へ)は省いた)。
3月末 | 総計 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
許諾 | 保護期間満了 | 館内公開 | (書誌情報削除) | |||
2月末 | 保護期間満了 | 1*4 | 100*5 | 101 | ||
図書館送信 | 174*6 | 1*7 | 175 | |||
館内公開 | 14*8 | 14 | ||||
総計 | 1 | 188 | 100 | 1 | 290 |
この表は、例えば、2月末時点では図書館送信であった図書で、3月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが174件あると読んでほしい。
この表の他、2月末のメタデータには存在せず、3月に登録された図書が1,810件あり(すべて館内公開)、その内訳は図書531件、プランゲ文庫の図書1,279件となっている(「2018年3月のNDLデジコレ追加資料」として後述する)。
削除された書誌情報
3月には図書館送信対象図書1件の書誌情報が削除されているが、NDLデジコレの当該資料ページにアクセスすると、次のように「アイテム誘導」画面が表示される。
ご指定の資料に変更が生じました。
新永続的識別子:info:ndljp/pid/2127203のデジタル資料をご利用ください。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1151301
(2018-03-29)
書誌情報が削除された場合、これまでは単にエラー画面で「書誌が見つかりません。」と表示されるだけであって、理由も説明されていなければ、別のURLで資料を閲覧できるものなのかも示されていなかった。今回のように誘導先が示されるようになったのは、大変意義深いことであると思う*9。
パブリックドメイン図書の増加
インターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1967年に没し、2018年からパブリックドメインとなったものが多数含まれている。
ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)を中心として、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。なお、1967年に没した人物による序文などを含むため、これまで保護期間満了として公開されていなかった図書の列挙は、煩雑となるため省略している。
小説家・詩人・翻訳家など
他に、1966年に没した佐佐木茂索(小説家)*10、中野秀人(詩人・画家)*11などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
美術家
- 和田三造(洋画家)
他に、1966年に没した山下新太郎(洋画家)*12、小穴隆一(洋画家)などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
音楽家・舞台芸術家
学者・宗教家など
- 金沢庄三郎(言語学者)
- 新村出(言語学者)
- 『新撰女子国文 : 教授資料 巻4』
- 『朝鮮司訳院日満蒙語学書断簡』「朝鮮司訳院日満蒙語学書断簡解説」
- 中田薫(法制史学者)
- 中山正善(宗教家)
他に、1966年に没した安倍能成(哲学者) *13、内田勇三郎(心理学者)*14、大谷武一(体育指導者) *15、亀井勝一郎(文芸評論家)*16、小宮豊隆(ドイツ文学者・文芸評論家) *17、仁井田陞(中国法制史学者)*18、長谷川良信(社会事業家・教育家)などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
政治家・官僚・軍人・実業家など
- 鮎川義介(実業家・政治家)
- 二荒芳徳(官僚・政治家)
- 満井佐吉(陸軍軍人)
古典籍資料の公開範囲変更
資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 2月末 | 3月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 8 | 8 | 0 |
インターネット公開(保護期間満了) | 72871 | 73298 | +427 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 17030 | 17016 | -14 |
国立国会図書館内公開 | 3 | 9 | +6 |
(総計) | 89912 | 90331 | +419 |
(内、インターネット公開分合計) | 72879 | 73306 | +427 |
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。
「著作権に関する情報」の変動 (2月末 → 3月末) | 件数 | 注 |
---|---|---|
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) | 14 | *20 |
新規 インターネット公開(保護期間満了) | 413 | (後述*21) |
新規 国立国会図書館内公開 | 6 | *22 |
インターネット公開(保護期間満了)として新規追加された、曲亭馬琴『近世流行商人狂哥絵図』は、江戸時代の行商人の姿と売り声を記した資料で、姿も口上も興味深い。以下に挙げた「七色唐からし売」の他にも、面白い姿や口上が数多く示されている*23。
近世流行商人狂哥絵図(曲亭馬琴)(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
2018年3月のNDLデジコレ追加資料
3月14日、国立国会図書館ウェブサイトにおいて以下の資料追加がアナウンスされた。
国立国会図書館は、2018年3月14日に以下の約5,800点を「国立国会図書館デジタルコレクション」に追加しました。
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2017/180314_01.html
コレクション 追加数 公開 図書 約500点 館内限定 古典籍資料 約400点 インターネット(一部館内限定) 憲政資料※ 約1,800点 インターネット(一部館内限定) 日本占領関係資料 連合国最高司令官総司令部(GHQ/SCAP)文書 約1,300点 インターネット(一部館内限定) 極東軍文書 約400点 館内限定 プランゲ文庫 図書 約1,300点 館内限定 録音・映像関係資料 録音資料 約100点 館内限定
これらは、2016年度のデジタル化作業対象資料(下掲)と、おおむね対応している。
利用を停止する資料(平成28年12月22日現在)
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization/unavailable.html
資料区分 デジタル化対象 対象冊数 利用停止期間(予定) 和図書 (1) 東京本館所蔵の和図書
- 昭和62年までに整理された請求記号が AZ-1351〜AZ-1391で始まるものの一部
- 請求記号がY994で始まるものの一部
約530冊 平成28年9月13日〜平成29年4月末日(予定) 和雑誌 (2) 東京本館所蔵の国内刊行和雑誌
- (Z6-29、Z15-115ほか)
16タイトル(Excel: 16KB)
約220冊(3) 関西館所蔵の国内刊行和雑誌
- (雑45-1、Z051.7-M2ほか)
約40タイトル(Excel: 16KB)
約500冊(4) 国際子ども図書館所蔵の国内刊行和雑誌
- (Z32-122、Z32-138ほか)
約70タイトル(Excel: 16KB)
約300冊カセットテープ (5) 請求記号がYL31で始まるカセットテープ 約50件(約350巻) 平成28年10月3日〜平成29年3月末日(予定) ソノシート (6) 請求記号がYMF、YMG、YMHで始まるソノシート 約160件(約500枚) 古典籍 (7) 請求記号が特1000-1〜特1001-4で始まるものの一部等 39点(Excel: 31KB)
約420冊平成28年12月22日〜平成29年3月末日(予定) 憲政資料 (8) 伊藤博文関係文書(その1)書類の部1〜452、勝海舟関係文書1 453点 平成29年1月23日〜平成29年3月末日(予定)
以下、2016年度デジタル化対象の種別ごとに、資料追加アナウンスとの対応関係を見るとともに、資料種別「図書」や「古典籍」については、OAI-PMHで取得した書誌メタデータに基づく非公式な追加資料リストを挙げる。
図書
- 2018年3月に新規追加された図書1,810件の一覧(tsvファイル)
1,810件の内訳(図書531件*24、プランゲ文庫の図書1,279件*25)について、前者の件数は2016年度デジタル化対象(1)の和図書(対象冊数約530冊)とほぼ一致している。
雑誌
2016年度デジタル化対象(2)〜(4)の和雑誌については、3月14日の資料追加アナウンスでは言及がなかった。これらの雑誌については、デジタル化作業完了後、特にアナウンスされることなく少しずつNDLデジコレに追加されていた*26。
録音資料(カセットテープ・ソノシート)
3月14日の資料追加アナウンスで「録音資料」とされているものは、2015年度デジタル化対象のソノシートのようだ*27。なお、2015年度デジタル化対象のカセットテープは、2017年3月・4月に追加されている*28。2016年度デジタル化対象(5)のカセットテープ、同(6)のソノシートが追加済みであるかは確認できていない。
古典籍資料
- 2018年3月に新規追加された古典籍資料419件の一覧(tsvファイル)
新規追加された古典籍資料419件には、2016年度デジタル化対象(7)の古典籍(対象冊数約420冊)が含まれている。作業対象資料一覧から請求記号とタイトルを抜粋する。
No. | 請求記号 | タイトル | 注 |
---|---|---|---|
1 | 請求記号が特1000-1〜特1001-4のもの | ||
2 | 123-235 | 北齋東海道 | *29 |
3 | 181-182 | 鳴海祭礼図 | *30 |
4 | 237-238 | 江戸鑑図目録 | *31 |
5 | 245-155 | 徒然吾妻詞 | *32 |
6 | 815.4-H987y | 装抄 | *33 |
7 | W57-29 | 東京須覧具 | *34 |
8 | W89-N15 | 近世流行商人狂哥絵図 | *35 |
9 | W97-8 | 西鶴置土産 | *36 |
10 | W991-70 | 柑橘図譜 | *37 |
11 | YR2-28 | [鳥類図譜] | *38 |
12 | 本別20-4 | [日本城郭史資料] | *39 |
13 | 寄別8-5-2-1 | 千代田之御表 | *40 |
具体的タイトルが示されたNo.2〜13について、今回の追加に含まれていることが確認できる。
今後は、例年通りであれば、2017年度のデジタル化分(114件・約420冊)が2018年度末までに追加されるものと思われる。2017年度の作業対象資料一覧(xlsxファイル)は、2017年11月に公表されており、以前の記事で取り上げている。
憲政資料
3月14日の資料追加アナウンスで「憲政資料」とされているものには、2016年度デジタル化対象(8)の「伊藤博文関係文書(その1)」に加え、2017年3月に追加された「長崎省吾関係文書」(第1次受入分)の残りが含まれている(2016年度デジタル化対象(8)の「勝海舟関係文書1」は含まれていない)。
これにより、伊藤博文関係文書(その1)書類の部の全点、長崎省吾関係文書(第1次受入分)の全点が、NDLデジコレで閲覧できるようになったとのこと。
NDLデジコレの書誌情報オープンデータセット更新
3月16日、国立国会図書館デジタルコレクション書誌情報データセットが更新され、平成30年3月14日時点の書誌情報に基づくデータとなった。
今回の更新では、データに主題情報が含まれるようになり、利便性が増している。具体的には、図書では「NDC分類」「NDC分類(第8版)」「NDC分類(第9版)」「NDLC分類」「件名(NDLSH)」、古典籍では「件名」「古典籍資料種別」の情報が追加されている。
前回(2017年7月)の更新については、以前の記事を参照のこと。
NDLデジコレに全コマPDFダウンロード機能が追加
3月20日付け「お知らせ」にて、NDLデジコレに全コマダウンロード機能が追加された旨、アナウンスがあった。Twitter上では、この機能追加を歓迎するツイートやリツイート、いいね等が数多く見られ*41、いかに多くの利用者がこの機能を待ち望んでいたかを示すものとなっていた。
一方、全コマダウンロードで目次付きのPDFになると良いのにという声*42も目にした(同様の処理を自動的に行ってくれる有志によるツールは以前から存在している)。少しずつ着実に機能を改善していくNDLデジコレなので、いつかはそうした機能も公式に実装されるかもしれないと期待してしまうが、著作権保護期間が満了した資料の目次データについてもオープンデータとして扱って良いのだろうか。以前の記事で取り上げたように、国有財産法や財政法との関係があるため、答えは必ずしも自明ではないと思われる*43。
今後のデジタル化予定
3月30日付けで国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用休止について」が更新され、「平成30年3月30日現在」でデジタル化作業対象資料なしとなった。
利用を休止する資料(平成30年3月30日現在)
http://www.ndl.go.jp/jp/preservation/digitization/unavailable.htmlより抜粋
資料区分 デジタル化対象 対象冊数 利用休止期間(予定) 現在のデジタル化作業対象資料はありません
更新前の「平成29年12月6日現在」の掲載で「平成30年3月末日(予定)」までとなっていた利用休止期間が予定どおり完了している。
*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。
*2:dcndl:materialType
*3:dcterms:rights
*4:『伊勢湾台風 : 災害復興記録写真集』。先月の記事で取り上げた資料だが、やはり許諾に変更されての公開継続となった。
*5:報告集、彙報、会報等の集合著作物など。
*6:『Catalogue of the Imperial Library = 帝國圖書館洋書目錄 antiquities, biography, description, geography, history and travel』、『青木集 : 歌集』、『あかざ部隊』、『あゆひ抄』、『荒地 : 菱山修三詩集』、『医学上より観たる公娼制度』、『泉のほとり』、『岩波講座物理学及ビ化学 物理学 3A〔1〕』、『内田嘉吉文庫図書目録 第1編』、『絵の科学』、『映画国営論』、『詠歌入門』、『欧洲の首都伯林より』、『大塩平八郎』、『奥の細道の新研究 : 詳解口訳』、『奥の細道の新研究 : 詳解口訳』、『奥の細道の新研究 : 詳解口訳』、『表池坊盛花集』、『回顧七十五年』、『化学教科書 : 女子理科』、『科学的に見た人生観』、『輝く聖戦 第1巻』、『學位録 明治25年4月1日調』、『家蚕寄生[キョウ]蛆の物理的駆除法』、『活語余論 : 3巻』、『キエルケゴールの教会批判』、『危機の欧洲』、『啄木鳥 : 随筆集』、『紀貫之歌集』、『漁業法要論』、『キリストの基督教』、『基督の復活と死者の甦り』、『銀行叢書 第28編』、『果物の科学』、『熊野神社誌 : 指定村社』、『警視庁令建築関係規則類纂 : 附・営業諸取締規則』、『慶長以来書賈集覧』、『慶長以来書賈集覧』、『研究課題目録集 : 人文科学研究費補助金科学研究奨励交付金 昭・21-昭・25』、『言語に映じたる原人の思想』、『現代実業国語読本教授参考書 巻4』、『現代珠算法講説 下巻』、『現代珠算法講説』、『辜鴻銘論集』、『辜鴻銘論集』、『皇道の真意義』、『皇道之真意義』、『黄金蟲』、『国語学史講義』、『国語法大綱』、『国際間に於ける労働運動』、『國書刊行會出版圖書總目録』、『国体・生活・科学』、『国文法概論』、『国文法論纂』、『この人を見よ』、『西遊抄』、『三つの宝』、『三つの宝』、『仕入と販売』、『四季の昆虫』、『詩人スウインバーン』、『支那の生態』、『島崎藤村』、『下伊那教育部会々報 昭和9年度』、『重量挙競技規則並解説』、『償金四十万弗・仮名屋小梅』、『常楽に生きる』、『初学和歌談』、『女学校動物』、『職長及職長指導者の教育』、『植民政策 上巻』、『書法詳解 運筆 揩書之部』、『新資本主義と持株会社』、『人生論 続』、『新選佐佐木茂索集』、『新選山陽書翰集』、『新撰女子国文 : 教授資料 巻4』、『神武天皇御聖業』、『スィムフォニイ解説』、『聖歌隊』、『聖歌隊 : 詩集』、『青少年学徒ニ賜ハリタル勅語謹解』、『聖徳を仰ぎて』、『聖徳を仰ぎて』、『背振 : 歌集』、『戦疫ト戦病』、『戦闘一般の要領 : 中等学校軍事講話』、『早春 : 歌集』、『漱石・寅彦・三重吉』、『漱石の芸術』、『素質型と其の心理学的診断』、『大思想家の人生観』、『体育とスポーツの諸問題』、『体育の諸問題』、『大思想家之人生観』、『大正女用文』、『大東亜戦争の世界史的意義』、『大楠公と頼山陽』、『他力本願の道』、『歎異鈔 : 校定』、『父』、『父』、『朝鮮司訳院日満蒙語学書断簡』、『ティームゲームス』、『庭園及ビ花卉 1 (庭園之部)』、『鐵道停車場一覽 大正6年3月31日現在』、『電気化学要論』、『東亜研究講座 第71輯』、『どもりの研究』、『囚れより自由へ : 遊欧記念』、『内外織物組織及製造学 続編』、『七大哲人』、『浪花節十八番奈良丸講演集 月の巻』、『鍋島閑叟公』、『奈良丸講演集 : 浪花節十八番 花の巻』、『奈良丸十八番 : 浪花節講演集 第2編』、『南方地名調査ニ関スル資料』((第一號)、昭和十七年九月、昭和十九年七月)、『南北』、『廿坪家庭菜園 : 実験記録』、『日本永代蔵新講』、『日本私法法制史 第4分冊』、『日本美術史概説』(第2冊 飛鳥時代及白鳳時代、第5冊、第6冊、第8冊、第9冊)、『[日本文庫協會主催第二回圖書展覽會目録] : [他三篇]』、『尿毒症の診断及び療法』、『鼠小僧次郎吉・桃中軒雲右衛門』、『野生ひの藤』、『乃木将軍 : 戯曲』、『配色総鑑 A篇 第12輯』、『俳文俳句川柳選』、『芭蕉連句集』、『春を生むとき : 「創造の女性」姉妹篇』、『春の旅』、『火の山 : 歌集』、『美学及芸術学概論 上巻』、『微生物並ニ免疫学実習』、『ヒットラーの国民革命』、『人と作品』、『旋花集 : 歌集』、『梟』、『舞台のおもかげ 第4輯 (中村吉右衛門)』、『踏絵 : 歌集』、『法服四十年 : 歌集』、『本邦映畫教育の發達』、『待つ人』、『満洲新聞雑誌総覧 : 昭和2年』、『満鉄調査課備附資料索引目録 第2』、『三つの山踏み』、『妙貞問答・破提宇子・顕偽録』、『名家國文評釋』、『明君行状記』、『明治天皇御製謹抄』、『盲魚』、『蒙古文典』、『文部省外國留學生表 明治38年3月31日調』、『文部省在外研究員ニ關スル勅令及省令』、『文部省雜誌・教育雜誌目次類別』、『安田義定 : 祖宗の史蹟と宗族』、『やまとたましひ : 歌集』、『游欧記念囚れより自由へ』、『有機生物化学』、『幽霊曲』、『義時の最期』、『四十二年』、『レコード名曲解説』、『労働運動及無産者政治運動』、『労働組合に就て』、『和歌山心学資料小叢』
*8:『教育漫筆』、『虞美人草』、『堺市史講演集』、『処女地』、『親鸞』、『製鉄所研究所研究報告 第8巻 第1号』、『逭年學校農業書 本1』、『漱石全集』(第1巻、第3巻、第4巻)、『短歌に入る道』、『妻』、『彼岸過迄』、『満支両國人本邦留學々生々徒ノ在籍者數及就學者數調 昭和14年5月末日現在』
*9:ただし、過去に削除された資料まで遡及的にこの誘導がなされるのかは不明。例えば、憲政資料(長崎省吾関係文書)でいったんは保護期間満了としてインターネット公開され、その後、2017年11月に国立国会図書館デジタルコレクション上から削除された博文館『太陽』第8巻第3号については、現在も「書誌が見つかりません。」と表示される。
*11:中野秀人(詩人・画家):『聖歌隊』、『聖歌隊 : 詩集』
*13:安倍能成(哲学者):『この人を見よ』、『西遊抄』、『大思想家の人生観』、『大思想家之人生観』、『七大哲人』
*14:内田勇三郎(心理学者):『素質型と其の心理学的診断』
*15:大谷武一(体育指導者):『体育とスポーツの諸問題』、『体育の諸問題』、『ティームゲームス』
*16:亀井勝一郎(文芸評論家):『島崎藤村』、『人生論 続』、『親鸞』(館内公開から満了へ)
*17:小宮豊隆(ドイツ文学者・文芸評論家):『啄木鳥 : 随筆集』、『漱石・寅彦・三重吉』、『漱石の芸術』、『父』、『父』、『芭蕉連句集』、『人と作品』、『幽霊曲』
*18:仁井田陞(中国法制史学者):『東亜研究講座 第71輯』
*19:松井春生(内務官僚・政治家):『銀行叢書 第28編』
*20:『新修本草』([2]、[3]、[4])、『新修本草卷3-5,12,14,15,17-20附記1卷』([1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]、[11])
*21:tsvファイル参照。
*22:『[日本城郭史資料]』(第6冊、第8冊、第10冊、第24冊、第27冊、第30冊)
*24:「提供者」は「デジタル化資料(図書)」、資料種別は「図書」となっている。
*25:「提供者」は「デジタル収集資料(プランゲ文庫一般図書6)」、資料種別は「静止画資料」「図書」となっている。
*26:例えば、(2)では請求記号:Z6-29の『主婦と生活』(41巻3-5号(1986年3-5月))については、2017年6月の記事で、(3)では請求記号:Z051.7-M2の『マイホーム』(2(6)付録:1962.6)については、2017年7月の記事で、請求記号:雑45-1の『日本商業雑誌』(2(1):1892.1-2(24):1892.12)については、2017年8月の記事で、(4)では請求記号:Z32-122の『ぎんのすず.中級.B.三年の教育誌』(5(11) 19500900-6(1) 19510100)については、2017年9月の記事で、追加を取り上げていた。
*27:「デジタル化日」は「2016-03-25」、「提供者」は「デジタル化資料(ソノシート)」となっている。
*28:「デジタル化日」は「2016-03-25」、「提供者」は「デジタル化録音資料(カセット2)」となっている。
*39:『[日本城郭史資料]』(第1冊、第2冊、第3冊、第4冊、第5冊、第6冊、第7冊、第8冊、第9冊、第10冊、第11冊、第12冊、第13冊、第14冊、第15冊、第16冊、第17冊、第18冊、第19冊、第20冊、第21冊、第22冊、第23冊、第24冊、第25冊、第26冊、第27冊、第28冊、第29冊、第30冊、第31冊、第32冊、第33冊、第34冊、第35冊、第36冊、第37冊、第38冊、第39冊、第40冊、第41冊、第42冊)
*41:例えば、ツイートや同ツイートへのメンション、ツイートなど。
*43:「国立国会図書館ウェブサイトからのコンテンツの転載」では、著作権保護期間満了資料のデジタル画像は転載につき申込み不要と明記されているが、著作権保護期間満了資料の書誌情報の扱いについては触れられていない。また、国立国会図書館が提供しているオープンデータセットの国立国会図書館デジタルコレクション書誌情報には、目次レベルの情報は含まれていない。
国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2018年2月)
「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第45号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。
国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2018年2月の変動
NDLデジコレのメタデータについて、2018年2月1日から2018年2月28日までに変更のあったレコードは128,970件であった*1。
1月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは353,955件であったが、2月28日までの更新を適用したデータにおいては354,054件となっており、99件増加している。
資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 1月末 | 2月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 9837 | 10124 | +287 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 | 17 | 17 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 | 2 | 2 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 | 37257 | 37257 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10; 2017/02/06 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06 | 32021 | 32021 | 0 |
インターネット公開(保護期間満了) | 274802 | 274614 | -188 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 561981 | 561783 | -198 |
国立国会図書館内公開 | 0 | 76213 | +76213 |
館内公開 | 76142 | 29 | -76113 |
(総計) | 992078 | 992079 | +1 |
(内、インターネット公開分合計) | 353955 | 354054 | +99 |
2月26日付け「お知らせ」でアナウンスがあったように、「著作権に関する情報」の設定値として、「館内公開」は「国立国会図書館内公開」の表記に置き換わりつつある。
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記するとともに、実質的に同内容の変動(「館内公開」から「国立国会図書館内公開」へ)は省いた)。
2月末 | 総計 | ||||
---|---|---|---|---|---|
許諾 | 保護期間満了 | 館内公開 | |||
1月末 | 保護期間満了 | 286*4 | 100*5 | 386 | |
図書館送信 | 1*6 | 196*7 | 1*8 | 198 | |
館内公開 | 2*9 | 2 | |||
総計 | 287 | 198 | 101 | 586 |
この表は、例えば、1月末時点では図書館送信であった図書で、2月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが196件あると読んでほしい。
この表の他、1月末のメタデータには存在せず、2月に登録された図書が1件(館内公開*10)あった。デジタル化日は「2018-02-16」、利用可能日は「2018-02-23」となっており、デジタル化から公開まで約1週間と異例の迅速さだが、何か特別な事情がある資料なのだろうか。
パブリックドメイン図書の増加
インターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1967年に没し、2018年からパブリックドメインとなったものが多数含まれている。
ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)を中心として、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。なお、1967年に没した人物による序文などを含むため、これまで保護期間満了として公開されていなかった図書の列挙は、煩雑となるため省略している。
小説家・詩人・翻訳家など
- 窪田空穂(歌人)
他に、1966年に没した佐佐木茂索(小説家)*11などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
美術家
『配色総鑑』のインターネット公開はありがたいが、色見本が貼付された配色に関する資料でグレースケール画像なのは残念なところ。
他に、1966年に没した高畠華宵(挿絵画家)*12、斎藤五百枝(挿絵画家)などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
源吾旅日記(赤川武助 著、高畠華宵 挿絵)(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
学者・宗教家など
- 勝本清一郎(文芸評論家)
- 『経済倶楽部講演 第52輯』「ナチス支配下に於ける独逸の現状を中心として」
- 金沢庄三郎(言語学者)
- 篠原雄(生物学者・科学哲学者)
- 新村出(言語学者)
- 高柳賢三(法学者)
- 『英国法に於けるキングの地位』
- 『英法一部 1』
- 『英法第一部 第3分冊』
- 中山正善(宗教家)
- 『黒金剛誉出征紀略』
- 野口源三郎(体育学者)
- 『縄跳び運動』
他に、1966年に没した武内義雄(中国哲学者)*13、佐成謙太郎(国文学者)などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
政治家・官僚・軍人・実業家など
- 鮎川義介(実業家・政治家)
- 『経済倶楽部講演 54』「日産の使命に就て」
- 『経済倶楽部講演 93』「日産の増資と自動車工業に就て」
- 『新資本主義と持株会社』
- 『新資本主義と持株会社』
- 『東洋経済パンフレツト 第27輯』「「日産」の満洲移駐 : 私の対満産業開発抱負」
- 磯谷廉介(陸軍軍人)
- 『在支雜感』
- 清瀬一郎(政治家・弁護士)
- 『御大典記念特許発明大講演集』「工業所有權と不正競爭」
- 『新時代の雄弁法』(上篇、下篇)
- 高石真五郎(ジャーナリスト)
- 『憲政の常道』
- 二荒芳徳(官僚・政治家)
- 満井佐吉(陸軍軍人)
- 『惟神経済の樹立を急げ! : 日本を救ふ道』
- 『底力論』
- 『底力論』
- 吉田益三(国家主義運動家)
- 笠信太郎(ジャーナリスト)
古典籍資料の公開範囲変更
資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 1月末 | 2月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 8 | 8 | 0 |
インターネット公開(保護期間満了) | 72871 | 72871 | 0 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 17030 | 17030 | 0 |
国立国会図書館内公開 | 0 | 3 | +3 |
館内公開 | 3 | 0 | -3 |
(総計) | 89912 | 89912 | 0 |
(内、インターネット公開分合計) | 72879 | 72879 | 0 |
実質的に同内容の変動(「館内公開」から「国立国会図書館内公開」へ)を除き、「著作権に関する情報」に変動は見られなかった。
今後のデジタル化予定
国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用休止について」は、「平成29年12月6日現在」のまま更新はなかった。
*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。
*2:dcndl:materialType
*3:dcterms:rights
*4:2018年1月にインターネット公開(許諾)からインターネット公開(保護期間満了)へ変更された373件のうち286件が再び許諾に戻された。内訳は、『演劇』、『国会・内閣・政党』、『すごろくえほんどうぶつのうんどうかい』、『羅生門の鬼 : 日本古譚集』、『公正取引委員会年次報告』(昭和24年度、昭和25年度、昭和26年度、昭和27年度、昭和28年度、昭和29年度、昭和30年度、昭和31年度、昭和32年度)の13件に加え、「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」に関する273件。「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」に関しては、2018年1月にインターネット公開(許諾)からインターネット公開(保護期間満了)へ変更された275件のうち273件が再び許諾に戻されたことになり、保護期間満了として残っているのは『震災記録 : 昭和19年12月7日』『伊勢湾台風 : 災害復興記録写真集』の2件となった。『伊勢湾台風 : 災害復興記録写真集』に関しても、内容を見ると、いずれ許諾に変更されるのかもしれない。
*5:研究報告、調査報告、学術報告、彙報等の集合著作物など。他に、2018年1月に保護期間満了に変更された和田三造『標準図画 巻2』が再び館内公開に変更されている。
*7:『亜石句集』、『岩手県金石志』、『岩波講座世界文学 第9』、『岩波講座日本歴史 第7』、『英国法に於けるキングの地位』、『英作文の練習 : 高等学校』(文科用、理科用)、『英文商業通信教本』、『英法一部 1』、『英法第一部 第3分冊』、『應用理化一斑』、『應用理化一斑』、『オーガン教本 : 実力本位自学自習 巻1』、『オーガン独奏名曲集』、『大越米吉翁 : 信仰の人』、『概観日本史要 第1分冊』、『化学提要 : 自然科学』、『学記・大学』、『家畜写真図譜』、『華北交通の創業』、『惟神経済の樹立を急げ! : 日本を救ふ道』、『奇勝竜河洞の全貌』、『業間録』、『業間録』、『窪田空穂 : 1902=1914』、『黒金剛誉出征紀略』、『経済倶楽部講演』(54、93、第52輯 (欧米より見たる極東問題・ナチス支配下に於ける独逸の現状を中心として))、『源吾旅日記』、『現行鳥取縣令規全集 : 加除自在 第1綴』、『憲政の常道』、『現代学生と主イエスの福音』、『現代自然科学提要 第1分冊』、『健民方策資料』、『紅顔美談』、『皇国青少年の道』、『皇室と土佐』、『高等化学実験』、『公民教育叢書 第4輯 女子を對象とする公民教育』、『小絵馬』、『古句を観る』、『国文学講座 第21巻』、『獄門首土蔵』、『国訳漢文大成』(経子史部 第1巻、経子史部 第2巻、経子史部 第3巻、経子史部 第4巻、経子史部 第5巻、経子史部 第6巻、経子史部 第7巻、経子史部 第8巻、経子史部 第9巻、経子史部 第10巻、経子史部 第11巻、経子史部 第12巻、経子史部 第13巻、経子史部 第14巻、経子史部 第15巻、経子史部 第16巻、経子史部 第17巻、経子史部 第18巻、経子史部 第19巻、経子史部 第20巻、経子史部 第21巻、経子史部 第22巻、経子史部 第23巻、経子史部 第24巻、文学部 第1巻、文学部 第2巻、文学部 第3巻、文学部 第4巻、文学部 第5巻、文学部 第6巻の上、文学部 第6巻の下、文学部 第7巻、文学部 第8巻、文学部 第9巻、文学部 第10巻、文学部 第11巻、文学部 第12巻、文学部 第13巻、文学部 第14巻、文学部 第15巻、文学部 第16巻、文学部 第17巻の上、文学部 第17巻の下、文学部 第18巻、文学部 第19巻、文学部 第20巻、文学部 第21巻、文学部 第22巻、続 文学部第67の下冊、第8巻 第1輯)、『御大典記念特許発明大講演集』、『在支雜感||南洋視察談』、『産業組合 : 青年教育農芸叢説』、『子規居士』、『子規居士の周囲』、『子規居士の周囲』、『支那詩論史』、『支那文学研究』、『司法保護と職業紹介』、『主イエスと罪人たち』、『正倉院考古記』、『聖徳太子御年譜』、『小児伝染病の予防』、『少年団健児教本 : 稿本 序巻 (宣誓・「おきて」義解篇)』、『書翰書式帖』、『女子教育日本文法教本』(上巻、下巻)、『処女と衛生』、『新資本主義と持株会社』、『新資本主義と持株会社』、『新武士道の国際的運動に就て』、『新時代の雄弁法』(上篇、下篇)、『新進傑作小説全集 第3巻 (佐々木茂索集)』、『神武天皇の御鴻業を偲び奉る』、『心理学概論』(1、2)、『森林と社会』、『水力の利用と水力タービン』、『すめらみくに : 国史百光譜』、『底力論』、『底力論』、『蘇州河 : 長篇』、『台華視察記』、『哲学論叢 第13』、『天誅組紀州落顛末』、『東京の屋根の下 : 山岸曙光歌謡集』、『東洋経済パンフレツト 第27輯』、『読譜より鑑賞へ』、『図書分類』、『鳥取池田家文書 第3』、『鳥取県[地図]』、『泥沼』、『燉煌本文心彫竜校勘記』、『鍋島閑叟公』、『縄跳び運動』、『南京の皿』、『南游志』、『日英すでに戦ひつゝあり : 即刻全面的に戦線を拡大せよ』、『日本美術史概説』(第1冊 序説及原始時代、第3冊 天平時代、第4冊)、『日本的世界観』、『乳児の栄養方法と小児の糞便』、『熱化学』、『農業金融』、『配色総鑑』(A篇 第1輯、A篇 第3輯、A篇 第4輯、A篇 第5輯、A篇 第6輯、A篇 第7輯、A篇 第8輯、A篇 第10輯、A篇 第11輯)、『白川集』、『花咲く隠れ家』、『埴生護国八幡宮古文書』、『般若 : 他二篇』、『藤原工業大学概要 昭和14年6月』、『文机談』(第1、第2、第4、第5)、『平家物語 : 教科新抄』、『平家物語選』、『ヘーゲル論』、『増鏡 : 新訂要註』、『増鏡通釈』、『万葉図録 解説』、『水鏡』(上、中、下)、『山崎神社史』、『遊侠男一代』、『楊花集』、『謠曲と日本精神』、『幼兒の如くならずば』、『陸稲増産読本』、『柳園家集』、『臨牀医学講座』(第43輯、第92輯、第95輯)、『列国航空界の現勢に就て : 附・我国航空工業に対する所見』、『老子と荘子』、『老子の研究』(上(序説)、下(道徳経析義)、(上)、(下))、『若い舞台裏 : 詩集』、『若き日本の行くべき道』、『若き日本の行くべき道』
*9:『商業研究所講演集』(第4輯、第51冊 獨乙の外資輸入と賠償支拂の將來)
*10:『教育漫筆』。提供者は「国立国会図書館電子図書館課_201」となっている。
国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2018年1月)
「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第44号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。
国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2018年1月の変動
NDLデジコレのメタデータについて、2018年1月1日から2018年1月31日までに変更のあったレコードは51,811件であった*1。
昨年12月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは353,860件であったが、1月31日までの更新を適用したデータにおいては353,955件となっており、95件増加している。
資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 12月末 | 1月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 10184 | 9837 | -347 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 | 19 | 17 | -2 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 | 3 | 2 | -1 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 | 37354 | 37257 | -97 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10; 2017/02/06 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06 | 32158 | 32021 | -137 |
インターネット公開(保護期間満了) | 274123 | 274802 | +679 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 551333 | 561981 | +10648 |
館内公開 | 86885 | 76142 | -10743 |
(総計) | 992078 | 992078 | 0 |
(内、インターネット公開分合計) | 353860 | 353955 | +95 |
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。
1月末 | 総計 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
許諾 | 裁定 2015/02/09 |
裁定 2015/11/10 |
裁定 2017/02/06 |
保護期間満了 | 図書館送信 | 館内公開 | |||
12月末 | 許諾 | 373*4 | 4*5 | 377 | |||||
裁定 2015/02/09 |
3*6 | 3 | |||||||
裁定 2015/02/09; 2015/11/10 |
1*7 | 1 | |||||||
裁定 2015/11/10 |
98*8 | 1*9 | 99 | ||||||
裁定 2017/02/06 |
10*10 | 233*11 | 243 | ||||||
保護期間満了 | 2*12 | 100*13 | 102 | ||||||
図書館送信 | 19*14 | 105*15 | 58*16 | 31*17 | 213 | ||||
館内公開 | 1*18 | 1*19 | 16*20 | 10861*21 | 10879 | ||||
総計 | 30 | 1 | 2 | 106 | 781 | 10861 | 136 | 11917 |
この表は、例えば、12月末時点では図書館送信であった図書で、1月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが58件あると読んでほしい。
今月は公開範囲の変動が多かったので、便利のため、リストを作成して共有する。
- 2018年1月にインターネット公開(保護期間満了)に変更された図書781件の一覧(tsvファイル)
パブリックドメイン図書の増加
インターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1967年に没し、2018年からパブリックドメインとなったものが多数含まれている。
正チャンの其後(織田小星 作、椛島勝一 絵)(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
ここでは、館内公開や図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)を中心として、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。なお、1967年に没した人物による序文などを含むため、これまで保護期間満了として公開されていなかった図書の列挙は、煩雑となるため省略している。
ここに挙げきれなかった数多くの1967年没の著作者や、許諾や裁定から保護期間満了に変更された図書など、変更の全容は781件の書誌情報リスト(tsvファイル)を参照のこと。
小説家・詩人・翻訳家など
他に、窪田空穂(歌人)*22、武島羽衣(歌人)*23、正富汪洋(詩人・歌人)*24などの著作物に、許諾から保護期間満了への変更が見られた。また、伊藤貴麿(児童文学者)などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
美術家
- 和田三造(洋画家)
- 『標準図画 巻2』
他に、鴨下晁湖(日本画家)などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
音楽家・舞台芸術家
吉田奈良丸 2世(浪曲師)*25などの著作物に、許諾から保護期間満了への変更が見られた。
学者・宗教家など
- 金沢庄三郎(言語学者)
- 新村出(言語学者)
- 『イエスペルセン氏言語進歩論』
- 『岩波講座世界文学 第6』「イソップ」
- 『上水内郡声音学講習筆記』
- 『日本文典別記 : 普通教育 附・国語綴字法別記』
- 『文禄旧訳伊曽保物語』
- 中山正善(宗教家)
- 『いざひのきしん明るい日本』
- 『教祖様五十年祭に際して』
- 『訪炭余録』
- 高柳賢三(法学者)
- 『日本図書館協会講演集 第6輯』「歐米ところどころ」(館内公開から満了へ)
上に挙げた、金沢庄三郎(言語学者)、新村出(言語学者)の著作は許諾から満了への変更である。
他に、河竹繁俊(演劇学者)*26、高柳賢三(法学者)*27、恒藤恭(法哲学者)*28、野口源三郎(体育学者)*29などの著作物に、許諾や裁定から保護期間満了への変更が見られた。また、篠原雄(生物学者・科学哲学者)などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
政治家・官僚・軍人・実業家など
- 岩佐作太郎(無政府主義者)
- 『無政府主義者は斯く答ふ』(館内公開から満了へ)
- 小笠原三九郎(政治家)
- 『南洋紀要』
- 織田小星(織田信恒)(政治家・漫画作家)
- 加藤完治(農本主義者)
- 『農道の歓喜』
- 清瀬一郎(政治家・弁護士)
- 香坂昌康(官僚)
- 津島寿一(大蔵官僚・政治家)
- 『財界の現情と其対策』
- 『[全国経済調査機関聯合会]彙報 別冊 第46号』(館内公開から満了へ)
- 二荒芳徳(官僚・政治家)
- 満井佐吉(陸軍軍人)
- 山浦貫一(政治評論家)
- 吉田益三(国家主義運動家)
他に、岩佐作太郎(無政府主義者)*30、加藤完治(農本主義者)*31、高石真五郎(ジャーナリスト)*32、満井佐吉(陸軍軍人)*33、山浦貫一(政治評論家)*34などの著作物に、許諾や裁定から保護期間満了への変更が見られた。また、松原宏遠(科学評論家)などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
古典籍資料の公開範囲変更
資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 12月末 | 1月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 8 | 8 | 0 |
インターネット公開(保護期間満了) | 72869 | 72871 | +2 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 17032 | 17030 | -2 |
館内公開 | 3 | 3 | 0 |
(総計) | 89912 | 89912 | 0 |
(内、インターネット公開分合計) | 72877 | 72879 | +2 |
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。
「著作権に関する情報」の変動 (12月末 → 1月末) | 件数 | 注 |
---|---|---|
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) | 2 | *35 |
保護期間満了へと変更された『紅葉乃錦 上・下』(楓林 一名 紅葉乃錦)は、カエデの葉の拓本。風流なタイトル。
紅葉乃錦 上・下(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」館内公開資料の多くが図書館送信対象へ
国立国会図書館では、平成26年度補正予算により、災害対応力強化に資する資料*36を対象として、2015年度に多数のデジタル化を行い、その成果は2016年6月に新規追加されている(図書59,255件など)。なお、2015年度デジタル化の成果は2017年3月に新規追加されたものもあり(図書4,327件など)、こちらにも地方公共団体が刊行した資料が多く含まれている。
これらの資料は、当初すべて館内公開であったが、その後、公開範囲の変更が進み、2018年1月には9,202件が図書館送信やインターネット公開(保護期間満了)へと変更され、公開度が改善されている*37。
それらのうち1月に保護期間満了へと変更された図書には、「地震に関する調査資料は極秘とされ、戦時報道管制の下、被害に関する報道も厳しく統制された」*38という1944東南海地震・1945三河地震に関する、『震災記録 : 昭和19年12月7日』、『三河地方震災状況記録 : 昭和20年1月13日』などが含まれている。
震災記録 : 昭和19年12月7日(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
2018年1月のNDLデジコレ追加資料
2018年1月は、図書・和古書・雑誌の資料追加は見られなかった。
今後のデジタル化予定
国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用休止について」は、「平成29年12月6日現在」のまま更新はなかった。
*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。
*2:dcndl:materialType
*3:dcterms:rights
*4:本文中記載のtsvファイル参照。
*5:『抱月全集』(第1巻 (文芸評論)、第3巻 (美学及欧洲文芸史)、第4巻 (「新美辞学」及「文学概論」)、第7巻 (文芸雑纂))
*6:『修学行商日記』、『商工界の七十日』、『紐育市内外の地所』
*8:『一六先生蘭亭帖』、『医薬製法』、『雲漢集』(巻之中、巻之下)、『英語発音綴字学』、『鴨突小寓詩草』、『大晦日』、『外国為替実務誌』、『画竹自題二十字集』、『カナンの婦人』、『顔魯公藁本釈文』、『漢文正典』、『帰三宝之説』、『行誡老和上遺稿』、『近世三家詩文』(2、3)、『康煕字典』、『後世の道芝』、『肛門病及其療法』、『肛門病及其療法』、『国史紀事本末』(1,2、3,4、5,6、7,8、9,10、11,12、13,14、[15,16](巻之31−35)、17,18、19,20)、『国定算術書応用問題の研究』、『最近黴毒療法』、『最近黴毒療法』、『最新銀行経営学』、『栽桑原論』、『催眠術講義 : 実地伝習』、『沙翁物語十種』、『沙翁物語集』、『山晋遺稿』、『算数学初歩 巻之下』、『讃美歌』、『山陽詩鈔 : 片仮名付』(1、2、3、4)、『四季部類大全』、『地獄の沙汰及閻魔王の弁』、『実性頓入夢覚鈔図解』、『実践薬物学 上巻』、『周清外史』(巻之1-2、巻之3、巻之4-5、巻之6-7、巻之8、巻之9-10、巻之11-12、巻之13-14、巻之15、巻之16-17、巻之18、巻之19-21、巻之22)、『小学合級授業法』、『小学乗除算稽古本』、『小学日本地理大要字引』、『蒋逕微吟』、『消毒薬剤製法』、『女子作文捷径 巻之1』、『女子文のはやし : 記事消息』、『心気術 : 東洋哲学』、『深呼吸法 : 学理実験』、『神国幼童おしへ草』、『新式西洋歴史辞典』、『新選開化用文 : 頭書』、『真道初歩』、『西洋史』(前、後)、『大日本東海道五十三次』、『泰西算法類聚 巻之1,2』、『玉ぶち』、『治罪法註解』、『調剤宝鑑 : 家庭日常』、『剃度略作法次第』、『徳川覇府江戸三十六城門画帖』、『毒物化学 : 一名・アルカロイド化学』、『肺結核と深呼吸』、『薄荷栽培及製造法』、『パラチフス』、『仏教百難百答集』、『仏門真理要録 第1篇』、『本山妙心寺開山国師略伝』、『黙想路引』、『模範故事熟語辞典』、『桃之栽培 : 実地研究』、『桃之栽培 : 実地研究』、『問題略解』、『臨床血清学』、『六十六州人国記』
*10:『会報』(第1号、第2号)、『化学工業全書 第19冊』、『学者より見たる羅馬使節問題』、『ガダルカナル敢闘記』、『警察講習講義録 第8巻』、『警察講習講義録 第8巻』、『戦争法の基本問題』、『手形小切手法論』、『万葉集』
*11:本文中記載のtsvファイル参照。
*12:『伊蘇普物語 : 寓意懲勧』、『大文典解釈』
*13:彙報、調査報告等の集合著作物など。他に、『建築時代』(第1-20、第22-24)、『漱石全集』(第1巻、第3巻、第4巻)、『抱月全集』(第2巻、第5巻、第8巻)や、以前目にしたツイートの通り、『大言海』(第3巻、第4巻)も館内限定に変更された。
*14:『一億人の法律 : 国家総動員法の綜合的研究』、『一等兵と子どもたち』、『契沖全集』(第1巻 万葉代匠記 1、第2巻 万葉代匠記 2、第3巻 万葉代匠記 3、第4巻 万葉代匠記 4、第6巻 註釈書(下)、第9巻 伝記及伝記資料)、『孔子さまと琴の音 : 支那童話集』、『国政一新論叢 第1輯』、『自然と科学』、『人生の足音 : 詩集』、『スポルヂョン説教集』、『草字彙』、『楽しい家庭 : 母謡童謡童劇』、『人間はどれだけの事をしてきたか 1』、『芭蕉俳句新釈』、『美術辞典』、『万葉集傑作選 : 評釈』
*15:『イソップ物語』、『歌の作り方』、『裏町勘右衛 : 唐津地方民話』、『ヴントの民族心理論』、『燕呉載筆』、『開港五十年祝典新曲』、『学校教育と校外生活指導』、『禁酒読本』、『黒髪山めぐり』、『軍人と飲酒問題』、『現代日用宝鑑』、『源平盛衰記物語』、『恋の白蓮夫人』、『皇国青少年健民教室』、『皇室と社会と』、『昿野の涯 : 歌集』、『故郷の家 : 歌集』、『国民教育の革新学校教育と少年団運動』、『佐賀めぐり』、『三人吉三文里一重二筋道曲輪初買』、『時代狂言傑作集』(第1巻、第3巻)、『時代精神と教育』、『児童学習を根柢とせる学校園の実際』、『死人の言葉 : 詩集』、『純正法理論』、『少年少女教育講談全集 2』、『少年団日本聯盟諸規程 大正15年版』、『少年団夜話』、『処女林のひびき : 詩集』、『女性心理と女性美の研究 : 家庭夜話』、『新佐賀市』、『新錦絵帖 4の巻』、『新作赤穂義士』、『人生の曙』、『水仙咲く日』、『生の慰安 : 歌集』、『生の滴り : 歌集』、『世界一の日本の電池』、『世話狂言傑作集』(第1巻、第2巻、第3巻、第4巻、第5巻、第7巻、第8巻)、『戦後十年の国際政局』、『素雨遺稿』、『綜合教育書 : 教科書精説・細目・教案 2 (尋常小学第2学年)』、『創造の女性』、『壮烈加納部隊長』、『園子選集』、『退隠料等ノ法規解説』、『大日本覚醒史』(第1編、第2編)、『大陸の子供と兵隊 : 5・6年生向』、『宝塚少女歌劇 : 東京帝国劇場上演楽譜集』、『短歌の作り方』、『朝鮮の神話と伝説』、『朝鮮の神話と伝説』、『通俗産業統計要諦』、『土と戦ふ』、『土と戦ふ』、『提督とその母』、『天幕生活』、『東亜英傑伝 6』、『東西喫煙史』、『東西喫煙史』、『統率の心理 : 指揮と統御』、『都市の美観と建築』、『隣組防空の新体験』、『嘆きの薔薇 : 詩集』、『浪花節蓄音機 第2集』、『浪花節蓄音機』、『涙ぐみて : 詩集』、『日本イデオム英訳法』、『日本禁酒事業に於ける青木庄蔵翁 : 戊辰御大礼記念』、『日本の扇』、『日本の扇』、『日本の扇』、『日本の家庭教育』、『乃木将軍誠忠録』、『乃木将軍誠忠録 : 新作浪花節』、『ビゲロウの性教育』、『一人の思想より : 詩集』、『一人の思想より : 詩集』、『美幌村誌 : 附・訓美線問題之経過』、『白蓮の恋』、『標準色彩図集』(前篇 解説書、後篇)、『福島県通史』、『物資非常管理と物価統制解説』、『物資非常管理と物価統制の解説』、『分類的英文問題選及訳』、『ボーイ・スカウトの組織研究』、『木剣及長刀体操法』、『満洲経済と日本経済』、『満洲経済と日本経済』、『満ソ国境紛争史』、『満ソ国境紛争史』、『南の島南の国』、『物語日本猟奇史 江戸時代篇』、『ゆく春 : 歌集』、『陸軍の若桜』、『律的動作の研究』
*16:『Alphabetical stenography』、『浅間丸事件の処理と対英外交のからくり : 清瀬一郎の議会演説速記録』、『いざひのきしん明るい日本』、『一茶菴流淹茶堂之点前』、『岩波講座生物学 第10』、『岩波講座世界文学』(第6、第10)、『岩波講座物理学及ビ化学 別項 化学 6』、『失はれた政権 : フアシヨか憲政か』、『海辺の墓』、『エチケット』、『勝ちぬくおたけび』、『教祖様五十年祭に際して』、『今上陛下の御聖徳』、『言語四種論』、『弘法大師法』(中院、観流)、『財界の現情と其対策』、『最近支那の交易経済問題』、『佐古竜ケ洞写真集』、『支那を如何にすべきか : 亜細亜聯邦をつくれ』、『指鬘外道』、『宗教心理』、『小学地理唱歌 巻の1 上』、『小学歴史唱歌 巻の1 上』、『心理学概論 3』、『生活必需品配給機構の整備に就て』、『世界時局と神国日本』、『世界大戰愈々近し : バルガンに溢る戰雲の眞相』、『大正震災唱歌』、『大日本仏教全書 115』、『丹心揮彩 : 奉戴日記念画』、『中小商業振興対策に就て』、『椿の花輪 : 新作曲法による童謡曲集』、『帝国議会貴族院議事経過報告書 第78-80回』、『帝國憲法に就いて』、『転職の対策について』、『東京文理科大学附属菅平高原生物研究所』、『内鮮関係政治文化思想史』、『南洋紀要』、『南洋事情』、『二十五箇年間稲作概況 : 伊藤家水稲試作農場調査 自大正元年至昭和11年』、『農業綱領の諸問題 上巻』、『農業問題とマルクス主義』、『農道の歓喜』、『肺結核の発病と症状』、『ハワイの現実』、『ハワイの現実』、『一人の力、国家の力』、『百万塔陀羅尼 異版六度陀羅尼』、『標準図画 巻2』、『文机談』(第3、解説)、『訪炭余録』、『水鏡 解説』、『紅葉乃錦 上・下』、『游満韓小志』、『我ガ国体ト綜合科学的世界建設ノ理念』
*17:『シャーロック・ホームズ』、『生産者の米穀現在高等調査結果表 43米穀年度』、『地方競馬統計資料』(〔昭和30〕年度、〔昭和31〕年度、昭和32年、昭和33年、昭和34年、昭和35年、昭和36年、昭和37年、昭和38年、昭和39年、昭和40年、昭和40年、昭和41年、昭和41年、昭和42年、昭和42年、昭和43年、昭和43年、昭和44年度、昭和44年度、昭和45年度、昭和45年度)、『特産農作物生産実績表 昭和42年産』、『米価に関する資料』(昭和37年産、昭和38年産、昭和40年産、昭和41年産、昭和42年産、昭和43年)
*20:『學童疎開に關する建白』、『商業研究所講演集』(第14冊、第24冊)、『[全国経済調査機関聯合会]彙報 別冊 第46号』、『[東京商工会議所]商工資料 第15号 西藏の資源と邦品進出の可能性』、『日本図書館協会講演集 第6輯』、『農業綱領の諸問題 上卷』、『農業問題とマルクス主義』、『配給統制実務講座 第18輯 砂糖配給統制の實情に就て』、『ハワイの現實』、『卑見』、『卑見』、『日傭勞務者、 自由勞務者統制に關する私案』、『無政府主義者は斯く答ふ』、『モリエエル全集』、『モリエエル全集 中巻』
*22:窪田空穂(歌人):『空穂歌集』、『新派短歌評釈 : 附・作法』『短歌作法』、『南総里見八犬伝 其1』、『明暗』、『柳荒美談 上編』、『炉辺』
*23:武島羽衣(歌人):『教育勅語唱歌』(武島羽衣 著、小山作之助 曲)、『霓裳歌話』、『霓裳微吟 : 美文韻文』、『国語解釈法』、『国歌評釈』(巻1、巻2、巻3)、『修辞学』、『新撰詠歌法』、『新編国語読本編纂趣意書』、『東京唱歌 : 地理教育』(第1編、第2編)(武島羽衣 著、小山作之助 曲)、『日本文学史』、『文学概論』、『文章綱要』、『文章入門』、『作文修辞法 早稲田大学卅七年度文学教育科第二学年講義録』、『作文修辞法 早稲田大学三十九年度文学教育科第一学年講義録』、『日本文学史 上 早稲田大学三十九年度文学教育科第一学年講義録』、『日本文学史 [早稲田大学三十九年度文学教育科第二学年講義録]』、『日本文学史 下 早稲田大学四十二年度文学科第二学年講義録』
*25:吉田奈良丸 2世(浪曲師):『赤穂義士伝 : 浪花ぶし』、『義士の一節 : 浪花節十八番 雪の巻』、『義士銘々伝 : 浪花節名人揃』、『桜田快挙烈士銘々伝』、『浪花節』、『浪花武士義士伝』、『浪花武士義士伝』、『浪花節義士伝』(〔第1編〕、第2編、第3編)、『浪花節倶楽部』、『浪花節十八番集』、『浪花節大会』、『浪花ぶし一節』、『奈良丸講演集』、『名人浪花節』、『大和桜義士の面影』(第1編、第2編)、『吉田奈良丸美文講演集』
*27:高柳賢三(法学者):『新法学の基調』、『新法学の基調』
*28:恒藤恭(法哲学者):『価値と文化現象』、『国際法及び国際問題』、『ジムメルの経済哲学』、『社会と意志』、『批判的法律哲学の研究』、『法的人格者の理論』、『法律の生命』、『羅馬法に於ける慣習法の歴史及理論』
*29:野口源三郎(体育学者):『オリムピアの印象』、『オリムピック競技の実際』、『オリムピック陸上競技法』、『「オリンピア」への旅』、『最新陸上競技規則の解説』、『最新陸上競技規則の解説』、『新制陸上競技規則解説』、『第七回オリンピック陸上競技の印象』
*30:岩佐作太郎(無政府主義者):『国家の起原 : ドラコー王朝』、『私達の理想社会 : 法律と飢餓の強制と経済的誘因』
*31:加藤完治(農本主義者):『武装移民生ひ立ちの記 前篇』、『民族協和と満洲開拓民の使命』
*35:『百万塔陀羅尼 異版六度陀羅尼』、『紅葉乃錦 上・下』
*36:「国の機関および地方公共団体が刊行した防災関係資料、地方史・誌、学協会等が刊行した震災・災害関係の文献等」(『国立国会図書館月報 664/665号(2016年8/9月)』)
*37:2018年1月には、2016年6月新規追加図書59,255件のうち275件がインターネット公開(許諾)からインターネット公開(保護期間満了)へ、2016年6月新規追加図書で館内公開として残っていた8,586件のうち5,109件が図書館送信へと変更され、2017年3月新規追加図書(資料種別変更により2017年末時点で図書なっているものは3,837件)のうち3,818件が館内公開から図書館送信へと変更されている。
*38:災害教訓の継承に関する専門調査会『1944東南海・1945三河地震報告書』による。
国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2017年12月)
「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第43号。2018年になったが、今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)公開範囲の変動を追ってみた。
国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2017年12月の変動
NDLデジコレのメタデータについて、2017年12月1日から2017年12月31日までに変更のあったレコードは18,866件であった*1。
11月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは353,833件であったが、12月31日までの更新を適用したデータにおいては353,860件となっており、27件増加している。
資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 11月末 | 12月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 10184 | 10184 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 | 3 | 3 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 | 37355 | 37354 | -1 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10; 2017/02/06 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06 | 32158 | 32158 | 0 |
インターネット公開(保護期間満了) | 274095 | 274123 | +28 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 551463 | 551333 | -130 |
館内公開 | 86780 | 86885 | +105 |
(総計) | 992076 | 992078 | +2 |
(内、インターネット公開分合計) | 353833 | 353860 | +27 |
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。
12月末 | 総計 | ||||
---|---|---|---|---|---|
保護期間満了 | 図書館送信 | 館内公開 | |||
11月末 | 裁定 2015/11/10 |
1*4 | 1 | ||
保護期間満了 | 104*5 | 104 | |||
図書館送信 | 129*6 | 7*7 | 136 | ||
館内公開 | 6*8 | 6 | |||
総計 | 130 | 6 | 111 | 247 |
この表は、例えば、11月末時点では図書館送信であった図書で、12月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが129件あると読んでほしい。
この表の他、11月末のメタデータには存在せず、12月に登録された図書が2件(保護期間満了)あった。この2件は、既公開資料の一部を分割して登録したものであった*9。
パブリックドメイン図書の増加
図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1966年に没し、2017年からパブリックドメインとなったものが含まれている。(著作者が1967年に没し、2018年からパブリックドメインとなったものについては、2018年1月中に保護期間満了に変更されるものがあれば、来月の記事で取り上げることになるだろう。)
ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)を中心として、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。
学者・宗教家など
古典籍資料の公開範囲変更
資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 11月末 | 12月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 8 | 8 | 0 |
インターネット公開(保護期間満了) | 72869 | 72869 | 0 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 17032 | 17032 | 0 |
館内公開 | 3 | 3 | 0 |
(総計) | 89912 | 89912 | 0 |
(内、インターネット公開分合計) | 72877 | 72877 | 0 |
「著作権に関する情報」に変動は見られなかった。
今月の蔵書印
今月は、蔵書印ではないが、あまり目にしない印があったので取り上げてみる。図書館送信から保護期間満了に変更された『諸子概説』より「2000 DAE」の印。下方には「国立国会図書館 25.12.4」の受入印が見られる。
諸子概説(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
昭和25年という時期を考えると「DAE」とは占領期の何かの機関名だろうか? それにしては「2000」という数字は何か。種を明かせば、おそらく、2000年(平成12年)にDAE法(乾式アンモニア・酸化エチレン法)による大量脱酸処理が施された資料であることを示す印なのではないだろうか。
「国立国会図書館で実施した大量脱酸処理の試行に関する委託調査結果について」によれば、平成10年度、11年度に和図書の複本4,315冊を対象として、DAE法を用いた酸性紙資料の大量脱酸処理が試行的に実施されており、この資料は複本である点や時期が合致している。今回は未確認だが、「国立国会図書館の大量脱酸の試行について」(『ネットワーク資料保存』第58号)を確認すれば、より詳しいことが分かるかもしれない。
2017年12月のNDLデジコレ追加資料
2017年12月には以下の資料が追加されている。
「資料種別」が設定されていない2件は、注記で「資料タイプ:手稿譜」「楽譜種類:スコア」とされている。
今後のデジタル化予定
2017年12月6日付けで国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用休止について」が更新され、以下の憲政資料がデジタル化作業対象に加わった。
利用を休止する資料(平成29年12月6日現在)
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization/unavailable.htmlより抜粋
資料区分 デジタル化対象 対象冊数 利用休止期間(予定) 憲政資料 (10) 勝海舟関係文書2〜133 132件(673分冊[点]) 平成30年1月10日〜平成30年3月末日(予定)
2016年12月22日付けでデジタル化対象リストに挙げられた「勝海舟関係文書1」に続き、今回は「勝海舟関係文書2〜133」が対象となっている。具体的な内容は「勝海舟関係文書」や「国立国会図書館所蔵 勝海舟文書について : 付・勝海舟文書仮目録」などを参照のこと。
*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。
*2:dcndl:materialType
*3:dcterms:rights
*5:彙報、論叢等の集合著作物など。
*6:『応用電気化学実験』、『外務省発表集 昭和35年2月第10号および公表資料集第8号』、『逆境の勇者 : 長編叙事詩』、『国訳漢文大成 続 文学部』(第1冊、第2冊、第3冊、第4冊、第5冊、第6冊、第7冊、第8冊、第9冊、第10冊、第11冊、第12冊、第13冊、第14冊、第15冊、第16冊、第17冊、第18冊、第19冊、第20冊、第21の上冊、第21の下冊、第22の上冊、第22の下冊、第23の上冊、第23の下冊、第24の上冊、第24の下冊、第25冊、第26冊、第27冊、第28冊、第29冊、第30冊、第31冊、第32冊、第33冊、第34冊、第35冊、第36冊、第37冊、第38冊、第39冊、第40冊、第41冊、第42冊、第43冊、第44冊、第45冊、第46冊、第47冊、第48冊、第49冊、第50冊、第51冊、第52冊、第53冊、第54冊、第55冊、第56冊、第57冊、第58冊、第59冊、第60冊、第61冊、第62冊、第63冊、第64冊、第65の上冊、第65の下冊、第66の上冊、第66の下冊、第67の上冊、第68の上冊、第68の下冊、第69冊、第70冊、第71冊、第72冊、第73冊、第74冊、第75冊、第76冊、第77冊、第78冊、第79冊、第80冊、第81冊、第82冊、第83冊、第84冊、第85冊、第86冊、第87冊、第88冊)、『佐藤信淵』、『佐藤信淵鉱山学集』、『佐藤信淵先生の事蹟と其の大経綸』、『儒教の精神』、『儒教の精神』、『朱子・陽明』、『朱子・陽明』、『諸子概説』、『諸子概説』、『新輯漢文実業学校用教授備考』(巻2、巻4)、『水車』、『鈴木文台先生遺書 初輯』、『起て!闘へ!勝て!』、『手仕上』、『特旨贈従五位鈴木文台先生年譜略』、『都長は官選か公選か : 六百万市民に問ふ 都長は市民直接選挙』、『都長は官選か公選か : 六百万市民に問ふ』、『妊娠調節の医学的知識』、『乃木将軍及同夫人死体検案始末並に遺言条々』、『白楽天詩解 前編 新楽府』、『賦史大要』、『賦史大要』、『防空と救急法』、『明治四十三四年南滿州「ペスト」流行誌附録寫眞帖』、『孟子要略』、『老子原始』、『老子之研究』、『老子之研究』、『論語』、『論語』
*7:『朝晴れ鷹』、『階級及第三史観』、『カラマーゾフの世界』、『雁』、『暁鐘寮史 第2』、『これからの短歌の味ひ方作り方』、『豊田佐吉』
*8:『仇討悲願』、『カラマーゾフの世界』、『雁』、『暁鐘寮史』、『短歌の作り方味ひ方』、『豊田佐吉』
*9:『建築時代』(第23、第24)。どちらにも「電子化時の注記」に「2017/12/18 info:ndljp/pid/1241234から分割。」とある。『建築時代 第22』(info:ndljp/pid/1241234)の「電子化時の注記」には「2017/12/18 25コマ以降はinfo:ndljp/pid/11002882に、47コマ目以降はinfo:ndljp/pid/11002883に分割。」とある。
*10:既存公開資料の分割登録による追加。
*11:『永遠のみどり』、『新原爆小景あるいは平和の使徒たちの行列と死者たちの歌』
*12:2017年12月21日付け国立国会図書館ニュース
国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2017年11月)
「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第42号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。
国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2017年11月の変動
NDLデジコレのメタデータについて、2017年11月1日から2017年11月30日までに変更のあったレコードは10,249件であった*1。
10月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは353,825件であったが、11月30日までの更新を適用したデータにおいては353,833件となっており、8件増加している。
資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 10月末 | 11月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 10183 | 10184 | +1 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 | 1 | 0 | -1 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 | 3 | 3 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 | 37358 | 37355 | -3 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10; 2017/02/06 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06 | 32157 | 32158 | +1 |
インターネット公開(保護期間満了) | 274085 | 274095 | +10 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 551570 | 551463 | -107 |
館内公開 | 86681 | 86780 | +99 |
(総計) | 992076 | 992076 | 0 |
(内、インターネット公開分合計) | 353825 | 353833 | +8 |
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。
11月末 | 総計 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
許諾 | 裁定 2017/02/06 |
保護期間満了 | 館内公開 | |||
10月末 | 許諾 | 1*4 | 1 | |||
裁定 2012/03/01 |
1*5 | 1 | ||||
裁定 2015/11/10 |
2*6 | 1*7 | 3 | |||
保護期間満了 | 98*8 | 98 | ||||
図書館送信 | 2*9 | 105*10 | 107 | |||
館内公開 | 1*11 | 1 | ||||
総計 | 2 | 1 | 108 | 100 | 211 |
この表は、例えば、10月末時点では図書館送信であった図書で、11月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが105件あると読んでほしい。
パブリックドメイン図書の増加
図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1966年に没し、2017年からパブリックドメインとなったものが含まれている。
ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)を中心として、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。
学者・宗教家など
- 赤岩栄(キリスト教思想家)
- 『隠れてゐまし給ふ神』
- 『隠れていまし給ふ神』
- 『神の言としてのイエス・キリスト』
- 『聖霊』
- 『イエス・キリストの教会』
- 『キリスト者の生活』
- 『新約聖書要解 第2巻』
- 『葡萄之枝文庫 第3』
- 鈴木大拙(仏教哲学者)
- 暉峻義等(労働科学者)
- 二木謙三(細菌学者・伝染病学者)
他に、山崎靖純(経済評論家)などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。
政治家・官僚・軍人・実業家など
- 綾川武治(国家主義運動家)
- 小原直(司法官僚・政治家)
- 栗栖赳夫(銀行家・政治家)
古典籍資料の公開範囲変更
資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 10月末 | 11月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 8 | 8 | 0 |
インターネット公開(保護期間満了) | 72820 | 72869 | +49 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 17081 | 17032 | -49 |
館内公開 | 3 | 3 | 0 |
(総計) | 89912 | 89912 | 0 |
(内、インターネット公開分合計) | 72828 | 72877 | +49 |
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。
「著作権に関する情報」の変動 (10月末 → 11月末) | 件数 | 注 |
---|---|---|
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) | 49 | *12 |
今月の蔵書印
今月は、図書館送信から保護期間満了に変更された『人事興信録 第12版上』より、「東京 満鉄総裁室」「15.10.24」の受入印。また、満鉄マーク入りの請求記号欄も見られるが、記入はない。
人事興信録. 第12版上(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
ここで「東京 満鉄総裁室」とあるのは、満鉄本社(大連)にある部屋としての総裁室ではなく、本社に置かれた部署としての総裁室のうち東京在勤のものを指しているのだろう。
社員録. 昭和15年7月1日現在(南満州鉄道総裁室人事課)(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
なお、今回保護期間満了に変更された資料ではないが、例えば『上海入出港船舶』には、「満鉄 東京支社図書印」も見られる。
上海入出港船舶(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
2017年11月のNDLデジコレ追加資料
12月1日現在、国立国会図書館からのアナウンスはないが、11月には以下の資料が追加されている。
- 雑誌16件(図書館送信)*13
一方、2017年3月に新規追加された憲政資料(長崎省吾関係文書)(静止画資料扱い)のうち、保護期間満了としてインターネット公開されていた博文館『太陽』第8巻第3号(明治35年3月5日)は、国立国会図書館デジタルコレクション上から削除された。
今後のデジタル化予定
11月22日付けで国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用休止について」が更新され、以下の古典籍資料がデジタル化作業対象に加わった。
利用を休止する資料(平成29年11月22日現在)
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization/unavailable.htmlより抜粋
資料区分 デジタル化対象 対象冊数 利用休止期間(予定) 古典籍 (9) 請求記号が 特1001-5〜特1003-23 のものの一部等 114件(Excel: 11KB)
約420冊平成29年12月22日〜平成30年3月末日(予定)
デジタル化対象リストに挙げられた古典籍資料には、過去に電子展覧会「江戸時代の日蘭交流」で取り上げられた『装剣奇賞』や『日本風俗備考』、同「蔵書印の世界」で取り上げられた『[諸国産物絵図帳]』(「寶玲文庫」印あり)、企画展示「続・あの人の直筆」で紹介された『最近宇宙進化論梗概』*14、ミニ電子展示「本の万華鏡」などで取り上げられた『江戸自慢』*15が含まれている。
他に、江戸庶民の見たハリスやヒュースケンの絵なども掲載されているという*16『ゑひすのうわさ』や、東京湾要塞(東京湾海堡)に関する記録などを含む『現代本邦築城史』(陸軍築城部本部 編)、「光悦本や元和卯月本の実葉が惜し気も無く貼付されている」という*17『謡本於裳佳介』などもデジタル化対象に挙げられており、公開が楽しみな内容となっている。
国立国会図書館デジタルコレクションでは、古典籍資料(インターネット公開分)を対象として、平成30年度半ばごろよりIIIF対応での公開を想定しているそうなので、今回デジタル化される資料が公開されるころには(今回のものも含めて)IIIF対応で閲覧できるようになっていることだろう。
国立国会図書館の電子展示会でも、IIIFの機能を活用した展示(例えば、『日本風俗備考』原書と翻訳の比較をIIIFビューワを用いて行うなど)も考えられるかもしれない。さまざまな研究や利活用が生まれるものと期待したい。
一般競争入札公告にみる電子化予定
国立国会図書館の一般競争入札公告のうち、デジタル化に関わるものを見ると、11月には次の2件が新たに掲載されている。
一般競争入札の公告
http://www.ndl.go.jp/jp/supply/nyuusatsu/ippan/index.htmlより抜粋
通番 区分 件名 公告日 入札日 6 東京本館 古典籍資料(貴重書等)の原資料からの電子化 1式(PDF: 162KB) 2017年11月6日 2017年12月15日 9 東京本館 憲政資料(文書類)の原資料からの電子化 1式(PDF: 161KB) 2017年11月15日 2017年12月26日
*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。
*2:dcndl:materialType
*3:dcterms:rights
*4:『司法資料 第44号 (英国法律生活概要及国ノ刑事控訴制度)』
*8:研究報告集、講演集等の集合著作物など。
*9:『蒙古民間故事』、『蒙古語独習書 第2巻(単語及文の基礎)』
*10:『嵐を前に』、『阿波の尊徳 : 伝記小説』、『イエス・キリストの教会』、『一真実の世界』、『一真実の世界』、『上杉房定の人物』、『英国漁民講習会教案 : 英国リバプール臨海実験場編成』、『英国の海賊性を衝く』、『栄養の適応と体質改善』、『栄養の適応と体質改善』、『隠れていまし給ふ神』、『隠れてゐまし給ふ神』、『火成岩の石理及微細構造』、『黴の生えた貞操 : 武野藤介コント集』、『神の言としてのイエス・キリスト』、『感恩碑の由来』、『関西経済倶楽部講演 第1輯 (新税法の個人及法人に及ぼす利害、第二次満洲建設をめぐる諸問題)』、『完全営養と玄米食』、『共産党を吾等が排撃する五つの理由』、『キリスト者の生活』、『経済倶楽部講演 131』、『經濟の現地位と其の將來』、『決戦下産報人に愬ふ : 時局突破大講演会速記録』、『濠洲』、『国体信仰講座』(第2巻、第4巻)、『産報の理念と実践 : 特に生産技術者諸君に対して』、『思想と時局問題 : 大義名分の昂揚』、『思想犯人の保護を中心として』、『時代の覚醒. 時勢と宗教』、『指導者民族の優生学的維新』、『暹羅の米作事業』、『純忠足助公を偲びて其の無幣祀を慨く』、『新エルサレムとその教説』、『人事興信録』(第12版上、第12版下、第13版上、第13版下)、『神智と神愛』、『新日本同盟会報 昭和10年4月』、『新約聖書要解 第2巻』、『神慮論』、『スエデンボルグ』、『青年の宗教』、『聖霊』、『禅百題』、『禅と日本人の気質』、『禅とは何ぞや』、『禅の研究』、『禅の研究』、『禅の思想』、『禅の第一義』、『禅の見方と行ひ方』、『戦局の展望』、『戦費と貯蓄 : 石井総裁ラヂオ講演』、『禅問答と悟り』、『大日本仏教全書』(第151巻 十巻鈔 第1 諸仏部 上、第152巻 十巻鈔 第2 諸仏部 下、第153巻 十巻鈔 第3 経部、第154巻 十巻鈔 第4 菩薩部 上、第155巻 十巻鈔 第5 菩薩部 下、第156巻 十巻鈔 第6 観音部 上、第157巻 十巻鈔 第7 観音部 下、第158巻 十巻鈔 第8 忿怒部、第159巻 十巻鈔 第9 天部 上、第160巻 十巻鈔 第10 天部 下)、『堆肥の新しい研究』、『高く尊き看護婦の使命』、『独逸戦勝の原動力』、『独逸の観光及び経済事情に就て : 長井亜歴山氏講演概要』、『東西女性發達史』、『燉煌出土少室逸書』、『内科學』、『内科的診斷學』、『なぜ玄米でなければならぬか : 栄養上経済上より見たる玄米白米等の比較優劣図表並に其の解説』、『ナチス独逸の外交』、『ナチス独逸の国勢と興隆史』、『南方問題と蘭領印度. 世界の新傾向と我が新體制. 世界新秩序の方向と日本經濟革新問題』、『新潟県史要』、『日本組合基督教会』、『非常時局読本』、『非常時局読本』、『仏果碧巌破関撃節 上』、『仏果碧巌破関撃節』(上、下、別冊)、『仏教の基本的諸概念』、『葡萄之枝文庫 第3』、『ふらんす語手ほどき : 四十時間分』、『芳香族性航空基ガソリンの研究 第5報 (綜説)』、『法華経に関する諸問題』、『本庄氏の興亡』、『前橋商業史と下村善太郎翁』、『瞼の奇蹟 : 帰還兵小説集』、『耳で物を喰べる話 : 附・新宗教を創るもの』、『有機製造工業化学』(上巻、中巻、下巻)、『優生運動』、『爆笑掌中小説 : 泣き笑ひの人生裏街道』、『吉野朝の越後勤王党』、『楞伽経』、『労働と栄養 : 農村の栄養状態改善について』、『六租壇経』([本編]、解説)
*12:『舊唐書逸文12卷』([1]、[2]、[3]、[4])、『舊唐書校勘記』([1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]、[11]、[12]、[13]、[14]、[15]、[16]、[17]、[18]、[19]、[20]、[21]、[22]、[23]、[24]、[25]、[26]、[27]、[28]、[29]、[30]、[31]、[32]、[33]、[34]、[35]、[36]、[37]、[38]、[39]、[40]、[41]、[42]、[43]、[44]、[45])
*15:「本の万華鏡」(第21回 大豆 -粒よりマメ知識-)、レファ協事例「文人番付(『江戸じまん』所収)の全頁複写を希望しております。…」
*16:港区立港郷土資料館『江戸の外国公使館 : 開国150周年記念資料集』、港区麻布地区総合支所『ザ・AZABU』第23号による。
*17:樹下文隆「稀本零葉集索引稿番外編『謡本於裳佳介』の零葉」による。
国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2017年10月)
「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第41号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。
国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2017年10月の変動
NDLデジコレのメタデータについて、2017年10月1日から2017年10月31日までに変更のあったレコードは18,674件であった*1。
9月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは353,812件であったが、10月31日までの更新を適用したデータにおいては353,825件となっており、13件増加している。
資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 9月末 | 10月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 10180 | 10183 | +3 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 | 1 | 1*4 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 | 3 | 3 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 | 39833 | 37358 | -2475 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10; 2017/02/06 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06 | 32182 | 32157 | -25 |
インターネット公開(保護期間満了) | 271575 | 274085 | +2510 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 551666 | 551570 | -96 |
館内公開 | 86640 | 86681 | +41 |
(総計) | 992118 | 992076 | -42*5 |
(内、インターネット公開分合計) | 353812 | 353825 | +13 |
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。
10月末 | 総計 | ||||
---|---|---|---|---|---|
許諾 | 保護期間満了 | 館内公開 | |||
9月末 | 裁定 2015/11/10 |
2475*6 | 2475 | ||
裁定 2017/02/06 |
25*7 | 25 | |||
保護期間満了 | 3*8 | 100*9 | 103 | ||
図書館送信 | 95*10 | 95 | |||
館内公開 | 60*11 | 60 | |||
総計 | 3 | 2655 | 100 | 2758 |
この表は、例えば、9月末時点では図書館送信であった図書で、10月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが95件あると読んでほしい。
今月は公開範囲の変動が多かったので、便利のため、リストを作成して共有する。
- 2017年10月にインターネット公開(保護期間満了)に変更された図書2,655件の一覧(tsvファイル)
この表の他、9月末のメタデータには存在せず、10月に登録された図書が1件(館内公開*12)あった。一方、図書42件(保護期間満了*13)の資料種別が「図書」から「古典籍」に、図書1件(図書館送信*14)の資料種別が「図書」から「雑誌」に変更され、ここでの集計対象に含まれなくなったことにより、「図書」としての件数が減少している。これらから総計では42件の減少となっている。
館内公開から保護期間満了へ
館内公開から保護期間満了へと変更された図書には、活字史の上で興味深い、横浜活版社の活版印刷資料が含まれていた*15。
香港巡邏章程(明治5年)(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
この『香港巡邏章程』の他、『邏卒勤方問答』(明治5年)も、館内公開から保護期間満了へと変更されている。
パブリックドメイン図書の増加
図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1966年に没し、2017年からパブリックドメインとなったものが含まれている。
例えば、漱石全集刊行会『漱石全集』*16(解説の小宮豊隆が1966年没)や、山根菊子『光りは東方より : [史実]キリスト、釈迦、モーゼ、モセスは日本に来住し,日本で死んでゐる』*17(題字を寄せている荒木貞夫が1966年没)などが挙げられる。
ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)を中心として、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。
小説家・詩人・翻訳家など
古典籍資料の公開範囲変更
資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 9月末 | 10月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 8 | 8 | 0 |
インターネット公開(保護期間満了) | 72778 | 72820 | +42 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 17081 | 17081 | 0 |
館内公開 | 3 | 3 | 0 |
(総計) | 89870 | 89912 | +42 |
(内、インターネット公開分合計) | 72786 | 72828 | +42 |
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。
「著作権に関する情報」の変動 (9月末 → 10月末) | 件数 | 注 |
---|---|---|
資料種別変更 インターネット公開(保護期間満了) | 42 | *18 |
保護期間満了として公開されている図書42件の資料種別が「図書」から「古典籍」に変更され、ここでの集計対象に含まれるようになったことにより、「古典籍」としての件数が増加している。
今月の蔵書印
今月は、図書館送信から保護期間満了に変更された『Sammlung der zusammengesetzten deutschen Wörter』より、東京書籍館の蔵書票。「東京書籍館」「明治五年」「文部省創立」「TOKIO LIBRARY FOUNDED BY MOMBUSHO 1872」「THE PEN MIGHTIER THAN THE SWORD」の表示が見られる。NDLデジコレでは東京書籍館の蔵書印は良く目にするが、蔵書票は珍しいのではないだろうか。
Sammlung der zusammengesetzten deutschen Wörter(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
2017年10月のNDLデジコレ追加資料
11月1日現在、国立国会図書館からのアナウンスはないが、10月には以下の資料が追加されている。
- 図書1件(館内公開)
- 雑誌242件(図書館送信12件、館内公開230件)*20
今後のデジタル化予定
国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用休止について」は、「平成29年8月31日現在」のまま更新はなかった。
一般競争入札公告にみる電子化予定
国立国会図書館の一般競争入札公告のうち、デジタル化に関わるものを見ると、10月には次の1件が新たに掲載されている。
一般競争入札の公告
http://www.ndl.go.jp/jp/supply/nyuusatsu/ippan/index.htmlより抜粋
通番 区分 件名 公告日 入札日 16 東京本館 日本占領関係資料の16mmマイクロフィルム資料のデジタル化 1式(PDF: 131KB) 2017年10月17日 2017年11月29日
NDLデジコレのIIIF対応
10月17日、原田久義氏(国立国会図書館)による講演「IIIFと国立国会図書館」(IIIF Japan シンポジウム)において、国立国会図書館デジタルコレクションのIIIF対応について、公開は平成30年度半ばごろを想定、実装するAPIはIIIF Image APIおよびPresentation API、対象資料は古典籍資料(インターネット公開分)を想定しているとの紹介があった。
以前の記事で取り上げた、7月27日、奥田倫子氏(国立国会図書館)による講演「IIIFへの期待:より豊かな情報資源への協働」では、IIIF Search APIにも対応予定と紹介されていたが、今回の原田氏の講演によれば、Search APIは検索の前提となるテキストデータの整備が完了していないため今後検討とのことであった。
古典籍資料からIIIF対応を進めるのは妥当な方針だろう。ジャパンサーチでのIIIF利用に関する点を含め、引き続き、詳報を楽しみに待ちたい。
*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。
*2:dcndl:materialType
*3:dcterms:rights
*4:『山梨初等教育者』。2017年11月1日現在、国立国会図書館サーチの著作権処理情報では「裁定年月日: 2012/03/01」となっているが、NDLデジコレの公開範囲 (rights)では「裁定年月日: 2017/02/06」に更新されている。変更が国立国会図書館サーチに反映されるには一定のタイムラグがあるので、いずれ反映されるだろう。
*5:新規に追加された図書による増加(1件)、一部図書の資料種別が「古典籍」や「雑誌」に変更され、「図書」の集計対象に含まれなくなったことによる減少(43件)からなる。
*6:tsvファイル参照。
*7:『宇治郡誌』、『改正衆議院議員選挙法正解』、『改正衆議院議員選挙法正解』、『株式期米相場の活顧問』(上巻、下巻)、『財政学』、『実地応用相場商機提要』、『支那正観』、『諏訪氏系図 正編』、『相場易 : 米穀株式応用自在自先大勢百発百中』、『統制経済法規違反事件に関する研究 : 統制経済犯の本質』、『読史余焔』、『奈良県磯城郡誌』、『ニユー・カレドニヤ : 南洋之大宝庫』、『晩晴楼詩鈔 第3編』、『富国論』、『不動産登記法・同法施行細則・登録税法』、『山中幸盛』、『ユートピヤ』、『林業試験報告』(第21号、第22号、第23号、第24号、第25号、第26号)
*9:講演集、研究報告集等の集合著作物など。
*10:『[Deutsch-japanisches Taschenwörterbuch, von S. Oda, S. Fudji und Sakurai』、『Notice sur l'empire du Japon et sur sa participation à L'Exposition universelle de Vienne, 1873 / publiée par La Commission impériale japonaise ; accompagnée d'un album photographique』、『Sammlung der zusammengesetzten deutschen Wörter』、『ウェークフィールドの牧師』、『英文世界名著全集 第33巻』、『英和字彙 : 附・音插図』、『英和対訳辞書』、『大鏡新抄』、『陽炎』、『陽炎』、『株式利殖の理論と実際』、『伎芸天』、『伎芸天』、『伎芸天 : 歌集』、『紀行文集山海記』、『虞列伊氏解剖訓蒙圖』([乾]、坤)、『訓蒙窮理問答』(巻一、巻二、巻三、巻四、巻五、巻六)、『啓蒙養生訓』、『高等教育波動論・音響学・光学』、『高等教育物理学計算問題集』、『高等教育力学・物性・熱学』、『国初聖蹟歌』、『国文学講座 第7巻』、『国文法備要』、『国文法備要』、『サーティ・フェィマス・ストーリズ』、『最新力学』、『鵲 : 満鮮歌鈔』、『鵲 : 満鮮歌鈔』、『山海経』、『山海経 : 歌集』、『史歌太平洋戦』、『史歌熱帯作戦』、『守国公御伝記 3』、『植物界表解』、『青淵』、『青淵』、『西洋時計便覧』、『山海経』、『漱石全集』(第2卷(短篇小説集)、第3卷(虞美人艸・坑夫)、第5卷(彼岸過迄・行人)、第2巻、第7巻、第10巻、第11巻、第12巻、第13巻、第14巻、第15巻、第16巻、第17巻、第19巻)、『祖国の山河 : 長篇小説』、『其粉色陶器交易』(上、中、下)、『大日本仏教全書』(97、149、150)、『太陽太陰両暦対照表』、『大陸に明星ありき』、『中等學校入學及第一學年受驗書豫備算術』、『徴兵令 : 官版』、『日講筆記 別冊』、『日本地理』、『日本地理』、『日本地理表解』、『日本文学大系 第13巻』、『祝詞宣命 : 校註』、『万国通商往来 : 頭書・挿画』、『光りは東方より : [史実]キリスト、釈迦、モーゼ、モセスは日本に来住し,日本で死んでゐる』、『光りは東方より』、『光りは東方より』(キリストの巻、釈迦の巻)、『病院経験方府 : 2巻附1巻』(上、後帙)、『評釈日本歌集』、『藤原定家』、『物理學』(前編、後編)、『風土記と古代日本』、『文化の物理学』、『無機化学要義 : 受験参考』、『鯉魚集』、『立秋 : 歌集』、『旅雁 : 歌集』、『和英通語』、『鷲 : 歌集』
*11:『漱石全集』(第1巻、第3巻、第4巻)、『馬術競技 昭和8年度 第4輯』、『改定律例 合巻』、『憲法類編』(第一、第二、第三、第四、第五、第六、第七、第八、第九、第十、第十一、第十二、第十三、第十四、第十五、第十六、第十七、第十八、第十九、第二十、第二十一、第二十二、第二十三、第二十四、第二十五、第二十六、第二十七、第二十八)、『香港巡邏章程 全』、『合衆国政治小学』(一、二、三)、『国法汎論』(上帙 第一冊、下帙 第二冊、下帙 第三冊、下帙 第四冊、下帙 第五冊、下帙 第六冊、下帙 第七冊、下帙 第八冊、下帙 第九冊、下帙 第十冊、下帙 第一冊)、『仏国政典』(二、三、四、五、六、七、八、九、十、十一、十二)、『邏卒勤方問答 全』
*12:『東京府統計表 明治14年』。提供者は「国立国会図書館電子図書館課_201」となっている。
*13:『射學雜纂』(第1冊 一、第1冊 二、第1冊 三、第1冊 四、第2冊 乾、第2冊 坤、第3冊 1-2、第3冊 3-5、第4冊、第5冊、第6冊、第7冊、第8冊、第9冊、第10冊、第11冊、第12冊、第13冊、第14冊、第15冊 上、第15冊 中、第15冊 下、第16冊-第19冊、第20冊、第21冊、第22冊、第23冊、第24冊、第25冊、第26冊、第27冊、第28冊、第29冊 天、第29冊 地、第29冊 人)、『論衡 30卷』(巻1−3、巻4−7、巻8−11、巻12−16、巻17−20、巻21−25、巻26−30)
*14:『エカフェ資料 = Japan ECAFE bulletin』
*15:今回公開範囲変更されたもの以外では、文化庁長官による裁定を受けて『孛仏交兵記』(元、享)が公開されている。
*16:『漱石全集』(第2卷(短篇小説集)、第3卷(虞美人艸・坑夫)、第5卷(彼岸過迄・行人)、第1巻、第2巻、第3巻、第4巻、第7巻、第10巻、第11巻、第12巻、第13巻、第14巻、第15巻、第16巻、第17巻、第19巻)。第1巻、第3巻、第4巻は、館内公開から保護期間満了への変更。
*17:他に、山根菊子『光りは東方より』、『光りは東方より』(キリストの巻、釈迦の巻)も保護期間満了に変更されている。NDLデジコレでは、昨年1月には、酒井勝軍『三千年間日本に秘蔵せられたるモーセの裏十誡』や、仲木貞一『キリストは何故日本に来たか? : その遺跡を探る』)、今年1月には、鳥谷幡山『十和田湖を中心に神代史蹟たる霊山聖地之発見と竹内古文献実証踏査に就て併せて猶太聖者イエスキリストの王国(アマツクニ)たる吾邦に渡来隠棲の事蹟を述ぶ』が保護期間満了に変更されている。「と」の当たり年か。
*18:『射學雜纂』(第1冊 一、第1冊 二、第1冊 三、第1冊 四、第2冊 乾、第2冊 坤、第3冊 1-2、第3冊 3-5、第4冊、第5冊、第6冊、第7冊、第8冊、第9冊、第10冊、第11冊、第12冊、第13冊、第14冊、第15冊 上、第15冊 中、第15冊 下、第16冊-第19冊、第20冊、第21冊、第22冊、第23冊、第24冊、第25冊、第26冊、第27冊、第28冊、第29冊 天、第29冊 地、第29冊 人)、『論衡 30卷』(巻1−3、巻4−7、巻8−11、巻12−16、巻17−20、巻21−25、巻26−30)
*19:「文部省書庫」(「書庫引継之証」)「文部省普通学務局図書之章」「文部省学務課」など。
*20:『赤い鳥』、『旺文社大学受験ラジオ講座テキスト』、『キンダーブック』、『コドモアサヒ』、『コドモノクニ』、『子供のテキスト : ラヂオ』、『子供之友』、『小学二年の学習』、『小学四年生』、『小学四年の学習』、『小学六年』、『小学六年生』、『小学六年の学習』、『少国民の友』、『少女画報』、『少女倶楽部』、『少女の友』、『少年倶樂部』、『少年少女譚海』、『たのしい四年生』、『譚海 : 科學と國防』、『チャイルドブック』、『チャイルドブック・ゴールド : みんなともだち』、『中学一年コース』、『中学コース』、『中学時代三年生』、『ツバメノオウチ』、『童話』、『2年のかがく』、『2年の学習』、『ひかりのくに』、『漫画王』、『ミクニノコドモ』、『よいこのくに』、『幼女の友』、『幼稚園ブック』、『幼年園』、『幼年畫報』、『幼年倶樂部』、『幼年クラブ』、『幼年雑誌』、『幼年の友』、『幼年ブック』、『6年の学習』、『ワンダーブック』
国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2017年9月)
「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第40号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。
国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2017年9月の変動
NDLデジコレのメタデータについて、2017年9月1日から2017年9月30日までに変更のあったレコードは13,404件であった*1。
8月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは353,817件であったが、9月30日までの更新を適用したデータにおいては353,812件となっており、5件減少している。
資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 8月末 | 9月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 10207 | 10180 | -27 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 | 1 | 1 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 | 3 | 3 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 | 41397 | 39833 | -1564 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10; 2017/02/06 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06 | 32253 | 32182 | -71 |
インターネット公開(保護期間満了) | 269918 | 271575 | +1657 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 551773 | 551666 | -107 |
館内公開 | 86526 | 86640 | +114 |
(総計) | 992116 | 992118 | +2 |
(内、インターネット公開分合計) | 353817 | 353812 | -5 |
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。
9月末 | 総計 | |||
---|---|---|---|---|
保護期間満了 | 館内公開 | |||
8月末 | 許諾 | 2*4 | 25*5 | 27 |
裁定 2015/11/10 |
1564*6 | 1564 | ||
裁定 2017/02/06 |
71*7 | 71 | ||
保護期間満了 | 89*8 | 89 | ||
図書館送信 | 107*9 | 107 | ||
館内公開 | 2*10 | 2 | ||
総計 | 1746 | 114 | 1860 |
この表は、例えば、8月末時点では図書館送信であった図書で、9月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが107件あると読んでほしい。
今月は公開範囲の変動が多かったので、便利のため、リストを作成して共有する。
- 2017年9月にインターネット公開(保護期間満了)に変更された図書1,746件の一覧(tsvファイル)
この表の他、8月末のメタデータには存在せず、9月に登録された図書が2件(館内公開*11)あった。
裁定から保護期間満了へ
今月は、文化庁長官裁定を受けてのインターネット公開から、保護期間満了によるインターネット公開へと切り替えられた資料が多く見られた。
和様二号活字の宝庫、千家尊福『教会撮要』(明治10年)もその一つであり、「インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10」*12から「インターネット公開(保護期間満了)」に変更されている。これにより、国立国会図書館への転載依頼なしに和様二号活字用例画像を二次利用できることとなった。
教会撮要(千家尊福)(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
保護期間満了から館内公開へ
インターネット公開(保護期間満了)から館内公開に変更された図書89件には、観世流改訂本刊行会による「観世流新稽古本」13件が含まれていた。
謡本関係では、2014年9月に観世流謡本(大成版)166点のインターネット公開が停止されているほか、2015年8月には『[宝生流謡本]』18件が保護期間満了から館内公開へと変更、同9月には『[宝生流謡本]』19件が裁定から館内公開へと変更、また2017年4月には『[宝生流謡本]解説備考』40件が裁定から館内公開へと変更されている。
過去のケースでの、観世流謡本(大成版)の出版者(H書店)、宝生流謡本の出版者(W書店)、そして今回のケースでの観世流稽古本の出版者(N書林)と、出版者はそれぞれ別であるが、やはり「商業出版に対する何らかの考慮の必要性」*13からなされたインターネット公開停止措置であろうかと見てしまいがちだ。しかし、今回の「観世流新稽古本」については、「観世流改訂本刊行会編纂部」による団体名義の著作物として扱っていたものを、「観世流改訂本刊行会 編纂部代表 丸岡明」の著作物として扱うことに変更したものかもしれない(丸岡明は1968年没であり保護期間内)。
パブリックドメイン図書の増加
図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1966年に没し、2017年からパブリックドメインとなったものが含まれている。
ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)を中心として、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。
学者・宗教家など
政治家・官僚・軍人・実業家など
- 荒木貞夫(陸軍軍人・政治家)
- 『荒木陸軍大臣閣下御講演要旨』
- 『非常時日本の同胞に愬ふ』
- 『非常時認識と青年の覚悟』、『非常時の認識と青年の覚悟』
- 『軍・青年に与ふ』
- 高瀬荘太郎(政治家・会計学者)
- 『会計読本』、『会計読本』
- 『物價對策としての利潤統制』
古典籍資料の公開範囲変更
資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 8月末 | 9月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 8 | 8 | 0 |
インターネット公開(保護期間満了) | 72713 | 72778 | +65 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 17146 | 17081 | -65 |
館内公開 | 3 | 3 | 0 |
(総計) | 89870 | 89870 | 0 |
(内、インターネット公開分合計) | 72721 | 72786 | +65 |
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。
「著作権に関する情報」の変動 (8月末 → 9月末) | 件数 | 注 |
---|---|---|
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) | 65 | *14 |
2017年9月のNDLデジコレ追加資料
10月1日現在、国立国会図書館からのアナウンスはないが、9月には以下の資料が追加されている。
- 図書2件(館内公開)
- 雑誌62件(図書館送信32件、館内公開30件)*15
- 静止画資料1件(保護期間満了)
静止画資料については、『モージャー氏撮影写真資料』*16が追加され、インターネット公開されている。国立国会図書館リサーチ・ナビの資料説明によれば、1946年4月から1947年1月にかけて撮影された日本各地のカラー写真(304枚)とのこと*17。
今後のデジタル化予定
国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用休止について」は、「平成29年8月31日現在」のまま更新はなかった。
*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。
*2:dcndl:materialType
*3:dcterms:rights
*4:『愛国婦人会隣保館概要 第3輯』、『方面叢書 第18輯』
*5:『英文選解』、『教育年鑑 昭和10年版』、『行政一部補講 : 官吏法』、『原子物語』、『校外生活指導上より観たる健児教育概論』、『国文新選教授参考書 2』、『国法学 : 高文参考 1』、『国民健康保険法令と解説』、『国民健康保険法令と解説』、『堺市制施行五十年誌』、『産業組合調査資料 第1』、『司法資料 第8号』、『常会』、『青年学校教科書』、『鳥羽村誌』、『内閣印刷局七十年史』、『服部富造君 : 元イマン居留民会長』、『標準学芸会 4学年用』、『方面叢書』(第12輯、第13輯、第16輯、第17輯、第20輯)、『躍進日本の全貌 : 附・世界の驚異』、『分り易い産業報国運動の解説とその美談』
*6:tsvファイル参照。
*7:『愛知県史蹟名勝天然紀念物調査報告』(第4、第5 史蹟其三 天然紀念物其五、第6 史蹟其四 天然紀念物其六、第7 史蹟其五 天然紀念物其七、第8 史蹟其六 名勝其一 天然紀念物其八、第9 史蹟其七 名勝其三 天然紀念物其九、第10 史蹟其八 名勝其四 天然紀念物其十、第11 史蹟其九 名勝其二 名勝及天然紀念物其十一)、『赤穂義士』、『一泊旅行土曜から日曜』、『科学より見たる趣味の旅行』、『学理実験米麦増収栽培法』、『紀伊南竜公』、『義士の討入』、『教卓四十年史』、『禁酒美談』、『近世歯科全書 第4巻』、『近世歯科全書 第4巻』、『経済学の建設者』、『検察、裁判及行刑ノ目的ト司法保護 第1輯』、『現代軍部論』、『校長及視学のために』、『国語教育の根本問題』、『御朱印船 : 貿易史伝』、『作文新編 巻5』、『三都花街めぐり』、『自我に芽ぐむ綴方教授原理』、『四季収穫蔬菜栽培法』、『事業と人物』、『自然美之考察』、『自然論』、『児童ノ体質改良ヲ目的トセル避暑保養所成蹟』、『支那事変に関する意見』、『小学校に於ける化学教材の研究並に実験法』、『小学校に於ける化学教材の研究並に実験法』、『食物彙纂』、『恕軒遺稿』(上、下)、『新撰薬物名彙』、『聖書より見たる次の世界大戦争』、『大学中庸釈義 : 合本』、『大日本の国是と全世界の帝王』、『高島秋帆先生紀功碑建設報告』、『旅の科学』、『長夜の大灯』、『珍味を求めて舌が旅をする』、『東京近郊写真の一日』、『土曜から日曜』、『南洋の人』、『西成郡史』(第1編 第2編 第3編 第4編 第5編、第6編)、『人間味を根底としたる国語教育』、『芭蕉門古人真蹟』、『浜松市全図 附・接続部落』、『蛮国細菌会議』、『日がへりの旅 : 郊外探勝』、『人と酒』、『仏菩薩一斑』、『文章軌範詳説』、『文章入門』、『平家物語 : 縮刷』、『法華経の行者日蓮上人』、『明治実業読本詳釈』、『杢兵衛東京見物京都見物戦争見物』、『安くて便利な新しい海浜へ』、『四五日の旅 : 名所囘遊』、『四五日の旅 : 名所囘遊』、『療養本位温泉案内』、『療養遊覧新海浜案内』、『療養遊覧山へ海へ温泉へ』、『老子哲学大道教釈義』
*8:研究報告集、講演集、資料等の集合著作物など。他に、観世流改訂本刊行会による「観世流新稽古本」13件も館内限定に変更された。
*9:『新らしき宗教生活』、『荒木陸軍大臣閣下御講演要旨』、『ヴアレリイ詩抄』、『宇宙の秩序 : 無双原理世界観・永遠なるものゝ姿』、『ウナギの無双原理 : 新しい立身出世の秘訣』、『会計読本』、『会計読本』、『覚如上人の伝統』、『花実集』(1冊、2冊)、『家庭食療読本』、『寛永銭記』、『教行信証概説』、『軍・青年に与ふ』、『警官必携拳法図解』、『桂剣集』、『語彙 巻1』、『校正万葉集通解』([5]、[14]、[15]、[18])、『皇太子聖徳奉讃概説』、『國語學』、『自修露西亜語文法・会話』、『自然医学 : 食物療法総覧』、『自然医学としての神道 : 祝詞の生理学』、『宗教の現実性』、『朱子書節要』(巻之1,2、巻之3,4、巻之5,6、巻之7,8、巻之9,10、巻之11,12 、巻之13,14、巻之15,16、巻之17,18、巻之19,20 )、『正信念仏偈講讃』、『正信偈十講』、『浄土真宗の認識と実践』、『食物と人生 : 『食』断章・真生活運動の指針』、『食養人生読本』、『人事興信録』(第15版 上、第15版 下)、『真宗小観』、『真宗相承の系譜』、『真宗提要』、『真宗提要』、『真宗の教旨と実践』、『真宗の教旨とその実践』、『人生と宗教』、『身土不二の原則 : 神ながらの食しものゝ道』、『親鸞聖人の三経観』、『聖恩』、『聖恩』、『聖教講讚』、『靖献遺言訓蒙疏義 巻之1-3』、『聖容』、『聖容』、『青嵐 : 詩集』、『大経五悪段講話』、『大信讚嘆』、『泰西勸善訓蒙』(前編上、前編中、前編下)、『泰西農學 : 官版』(初篇上、初篇下、二篇上、二篇下、三篇上、三篇下、附錄乾、附錄坤)、『大戦学理 上巻』、『大道の顕示』、『大日本仏教全書』(141、142、143、144、145、146、147、148)、『正しい食物について』、『歎異鈔の意訳と解説』、『智慧の悲しみ』、『日本精神の生理学 : 分冊 第1編』、『人間 : この未知なるもの』、『人間 : この未知なるもの』、『俳諧三千題早引略解 : 明治詩歌発句集』、『パストゥールの審判 : 人類の大恩人の犯罪』、『非常時日本の同胞に愬ふ』、『非常時認識と青年の覚悟』、『非常時の認識と青年の覚悟』、『豹 : 詩集』、『不思議な世界 : 科学は無双原理世界観に近づきつゝあり』、『物價對策としての利潤統制』、『弁述名体鈔とその解説』、『報恩講式講話』、『夕日岡月次集』、『類題新竹集』(上、中、下)、『蓮如上人』、『露語発音講話』、『ロシヤ語発音五時間』、『ロシヤ語発音学』
*11:『馬術競技』、『碧玲瓏句集』。提供者は「国立国会図書館電子図書館課_201」となっている。
*12:跋を寄せている長谷川龍衛を「著作者等の氏名」とする裁定を受けている(裁定データベースでの通番250-002116)。今回、保護期間満了に変更されたということは、国立国会図書館は長谷川龍衛の没年を把握したのだろうが、国立国会図書館典拠データ検索・提供サービスでは、長谷川龍衛の没年情報は提供されていない(10月1日現在)。
*13:国立国会図書館による報告書「インターネット提供に対する出版社の申出への対応について」 p.17より
*14:『校正万葉集通解』([5]、[14]、[15]、[18])、『三國志65卷』([1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]、[11]、[12]、[13]、[14])、『前漢書 100卷 附考證』([1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]、[10]、[11]、[12]、[13]、[14]、[15]、[16]、[17]、[18]、[19]、[20]、[21]、[22]、[23]、[24]、[25]、[26]、[27]、[28]、[29]、[30]、[31]、[32])、『平定粤匪紀略18卷附記4卷』([1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8])、『平定粤匪紀略18卷附記4卷』([1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7])
*15:『1年の学習』、『5年の科学』、『5年の学習』、『ぎんのすず』、『銀の鈴』、『ぎんのすず. 三年の教育誌』、『月刊のらくろ』、『高校コース』、『高二時代』、『こどものとも』、『小学一年』、『小学一年生』、『小学二年』、『小学二年生』、『小学三年』、『小学三年の学習』、『小学三年生』、『小学五年』、『小学五年の学習』、『小学五年生』、『小学館の絵本』、『小学館の幼稚園』の22誌。
*16:提供者は「デジタル化資料(モージャー氏撮影写真資料)」となっている。
*17:リサーチ・ナビの資料説明(更新日:2017年9月5日)では「モージャー(Rovert V. Mosier)氏」とあるが、「Robert V. Mosier」氏であろうか。ツイート。
国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2017年8月)
「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第39号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。
恐怖の歯型(大下宇陀児)(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2017年8月の変動
NDLデジコレのメタデータについて、2017年8月1日から2017年8月31日までに変更のあったレコードは28,676件であった*1。
7月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは353,765件であったが、8月31日までの更新を適用したデータにおいては353,817件となっており、52件増加している。
資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 7月末 | 8月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 10206 | 10207 | +1 |
インターネット公開(裁定) 著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開 裁定年月日: 2012/03/01 | 1 | 0 | -1 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 | 1 | 1 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 | 3 | 3 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 | 41397 | 41397 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10; 2017/02/06 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06 | 32253 | 32253 | 0 |
インターネット公開(保護期間満了) | 269866 | 269918 | +52 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 551893 | 551773 | -120 |
館内公開 | 86458 | 86526 | +68 |
(総計) | 992116 | 992116 | 0 |
(内、インターネット公開分合計) | 353765 | 353817 | +52 |
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。
8月末 | 総計 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
許諾 | 保護期間満了 | 図書館送信 | 館内公開 | |||
7月末 | 裁定 2012/03/01 |
1*4 | 1 | |||
保護期間満了 | 107*5 | 107 | ||||
図書館送信 | 121*6 | 1*7 | 122 | |||
館内公開 | 38*8 | 2*9 | 40 | |||
総計 | 1 | 159 | 2 | 108 | 270 |
この表は、例えば、7月末時点では図書館送信であった図書で、8月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが121件あると読んでほしい。
館内公開や図書館送信から保護期間満了へ
先月に引き続き、他機関デジタル化資料(米国議会図書館所蔵内務省検閲発禁図書)の一部が、対応する国立国会図書館所蔵の内交本とともに、前者は館内公開から、後者は図書館送信から保護期間満了へと変更されている。
これらに関連して、「移管」の受入印*10があるもの、「受入変更」*11や「帝国図書館消印」*12で受入印を消してあるものが見られた。
NDLデジコレで資料を読んでいると、見返しに「閲覧済」と押印された紙片が貼られているのをしばしば目にする。こうした紙片には、個人を特定しない閲覧印*13が押印されていることが多い印象だが、『新露西亜風土記』の紙片では個人名の印鑑が用いられている。また、今回公開されたものではないが、『家族制度』、『英国に於ける憲政の理論と実践』には国立国会図書館の貸出カード袋*14、『ソヴェート學生の日記』、『反清算主義』には「書物は大切に」のラベルが見られる*15。当時はどのような運用となっていたのか興味深い。
パブリックドメイン図書の増加
図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1966年に没し、2017年からパブリックドメインとなったものが含まれている。
ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)を中心として、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。
小説家・詩人・翻訳家など
- 大下宇陀児(探偵小説家)
- 『日本探偵小説全集』(第9篇 (大下宇陀児集)、第9篇 (大下宇陀児集))
- 『恐怖の歯型』
- 『殺人技師』
- 『凧 : 探偵小説傑作集 [他八篇]』
- 『花骨牌鬼語』
- 『鉄の舌』
- 『思慕の樹』
- 小沢武二(俳人)
この記事の冒頭で書影を掲げた、大下宇陀児『恐怖の歯型』(博文館)には、扉に「博文館 日記賞」の印が捺されている。「日記賞」とは、博文館の『当用日記』に付けられた「答案用紙」に解答すると、抽選で賞品がもらえるというものだったようだ*16。どのような来歴を辿って、今、国会図書館に収められているのだろうか*17。
恐怖の歯型(大下宇陀児)(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
今回保護期間満了に変更された資料のなかには、古書店で購入したラベルが残っているもの*18や、差し押さえとは無関係と思われるものであって他の図書館の蔵書印に消印がないもの*19も見られるが、近年受け入れられた図書には、受入印も受入日の標示もないため、来歴が分かりにくくなっている*20。
大下宇陀児『鉄の舌』奥付には、「許可番号第九五号 東京府規格外許可」の記載がある。「東京府規格外許可」については、レファ協事例が詳しい。
また、著作者が1965年に没し、2016年からパブリックドメインとなったものとして、『日本探偵小説全集』(第2篇 (森下雨村集)、第3篇 (江戸川乱歩集)、第5篇 (谷崎潤一郎集))がインターネット閲覧できるようになった*21。
2017年8月のNDLデジコレ追加資料
9月1日現在、国立国会図書館からのアナウンスはないが、8月には以下の資料が追加されている。
- 雑誌135件(図書館送信108件、館内公開27件)
雑誌については、NDLデジコレの検索結果*22からは、何種類の雑誌が追加されたのか簡単に知ることはできないが、国立国会図書館サーチに登録された書誌情報から集計すると、15誌*23追加されていた。
今後のデジタル化予定
8月31日付けで国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用休止について」が更新され、以下のカセットテープ、ソノシートがデジタル化作業対象に加わった。
利用を休止する資料(平成29年8月31日現在)
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization/unavailable.htmlより抜粋
資料区分 デジタル化対象 対象冊数 利用休止期間(予定) カセットテープ (7) 請求記号が YL11、YL21、YL31で始まるカセットテープ 約120件(約500巻) 平成29年9月19日〜平成30年3月末(予定) ソノシート (8) 請求記号が YMF、YMG で始まるソノシート 約200件(約700枚)
また、以下のように洋雑誌のデジタル化対象が広げられており、(1) 東京本館所蔵のものについては1タイトルのデジタル化対象年度範囲が拡大、(2) 関西館所蔵のものについては4タイトルが追加されている。
利用を休止する資料(平成29年8月31日現在)
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization/unavailable.htmlより抜粋
資料区分 デジタル化対象 対象冊数 利用休止期間(予定) 洋雑誌 (1) 東京本館所蔵の国内刊行洋雑誌
- (Z61-E496、Z63-A335ほか)
約120タイトル(Excel: 26KB)
約470冊平成29年8月7日〜平成30年3月末日(予定) (2) 関西館所蔵の国内刊行洋雑誌
- (Z51-P132、Z53-A178ほか)
約190タイトル(Excel: 35KB)
約1710冊
先月号の補遺
7月3日の国立国会図書館デジタルコレクション書誌情報データセット更新について、先月の記事で取り上げた際、歴史的音源のtsvファイルは、なぜかシフトJISでの提供となっていることに触れ、他の資料種別のtsvファイルと同じく、UTF-8での提供が望ましいのではないだろうかと述べた。現在はUTF-8での提供となっている*24。
*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。
*2:dcndl:materialType
*3:dcterms:rights
*5:研究報告集、論集、年報等の集合著作物など。
*6:『Natural resources of Japan : International Studies Conference』、『赤い靈魂』、『如何すれば小売商は繁栄するか』、『絵の消えた絵馬 : 武二第三句集』、『往覲偈講話』、『科學的社會主義序論』、『覚信尼公と大谷廟堂』、『監獄部屋 : 地獄に呻く人々』、『頑張る力』、『恐怖の歯型』、『句集』、『愚禿親鸞』、『愚禿親鸞』、『経済倶楽部講演』(92、第97輯)、『建皇堂拓本』、『興亜精神と仏教』、『皇軍を慰問して』、『鋼鉄はいかに鍛へられたか 第1部』、『殺人技師』、『散文時代 : 句集』、『潮騒 : 舟川栄次郎詩集』、『歯牙充填学』、『歯科薬物学』、『「史的唯物論」大系』(第1輯(總論之部)、第2輯(イデオロギー論及宗教論之部))、『自然法爾章講話』、『思慕の樹』、『社会主義と帝国主義』、『社會主義の發展 : 空想から科學へ : 新譯・増補・註釋』(1930年版、1931年版)、『宗教思想戰全亞細亞推進協會設立趣意書並會則 : 案』、『昭和拾二年の経営』、『昭和十三年の経営 : 日支事変第二年』、『昭和十四年の経営』、『昭和十五年の経営』、『昭和八年の経営』、『新露西亜風土記』、『真実の救ひ』、『真実の救ひ』、『真宗講説』、『真生流伝書 美之巻』、『新體制下の經濟機構』、『新文詩』(1,2、3,4,5、6,7、9、10、11,12、13)、『親鸞聖人御消息講義 第1輯』、『スターリンの水車へ水を運ぶ国民主義者』、『スターリンの水車へ水を運ぶ国民主義者』、『生活必需品の切符制に就て』、『聖鑑』、『聖鑑』、『一九一七年』、『戦時青年の進路』、『戦争文学全集 第9巻 (水野広徳傑作集)』、『善隣叢書 第1巻 (蒙古とはどんな処か)』、『第一次歐洲大戰より見たる今次大戰判斷』、『對外宗教思想戰實行概要』、『大恐慌とその政治的結果』、『大恐慌とその政治的結果』、『大建設の促進に就て岸商工大臣に与ふ』、『大衆罷業、党及び組合』、『大日本仏教全書』(133、134、135、136、137、第138巻 本光国師日記 第1(崇伝撰)、139、第140巻 本光国師日記 第3(崇伝撰))、『凧 : 探偵小説傑作集 [他八篇]』、『鉄の舌』、『電力の話』、『投入盛花講座 : 別名盛瓶花講習録』、『日本イデオロギー論 : 現代日本に於ける日本主義・フアッシズム・自由主義・思想の批判』、『日本探偵小説全集』(第1篇 (小酒井不木集)、第2篇 (森下雨村集)、第3篇 (江戸川乱歩集)、第4篇 (甲賀三郎集)、第5篇 (谷崎潤一郎集)、第6篇 (岡本綺堂集)、第7篇 (松本泰集)、第9篇 (大下宇陀児集)、第9篇 (大下宇陀児集)、第11篇 (夢野久作集)、第14篇 (平林初之輔・橋本五郎集)、第15篇 (山下利三郎・川田功集)、第17篇 (長谷川伸・山本禾太郎集)、第18篇 (国枝史郎・渡辺温集)、第20篇 (佐藤春夫・芥川竜之介集)、第20篇 (佐藤春夫・芥川竜之介集))、『農民の無産政党の国際的形勢』、『歯の常識と衛生』、『花と絵馬と気球 : 句集』、『花骨牌鬼語』、『春の通った道 : 句集』、『罷業統計に就いて』、『平易なる自動車学』、『奉公の大道』、『法然上人』、『マルクス主義芸術理論叢書 第5』、『三菱財閥論』、『民族と階級』、『「無神論」教程』(第1部(科學と宗教)、第3部(宗教の起源及其役割))、『無神論と反宗教運動』、『無神論の基礎』、『明解受験算術』、『山田忍三選集』、『聊斎志異 1』、『聊斎志異』、『レーニンの反宗教思想』、『レニン綱領案及その解説』、『恋愛詩集』、『勞賃・價格および利潤』、『ロシアに於ける資本主義の發達 下卷』、『吾等の戦ひ』
*7:『つくえのうえのうんどうかい : なかまにはいれる子にする童話』
*8:『赤い靈魂』、『監獄部屋 : 地獄に呻く人々』、『皇軍を慰問して』、『鋼鐵はいかに鍛へられたか』、『壺中我觀』、『「史的唯物論」 体系』(第1輯、第2輯)、『社會主義と帝國主義』、『社會主義の發展 : 空想から科學へ : 新譯・増補・註釋』(1930年版、1931年版)、『從軍雜詠』、『新露西亞風土記』、『スターリンの水車に水を運ぶ國民主義者 : フランス殖民地守備軍附アルベ-ル・ガレンヌ大佐の警告』、『生活必需品の切符制に就て』、『一九一七年』、『戦争文学全集 9巻』、『大恐慌とその政治的結果』、『大衆罷業、 黨及び組合』、『日本イデオロギ一論 : 現代日本に於ける日本主義・フアッシズム・自由主義・思想の批判』、『農民の無產政黨の國際的形成』、『罷業統計に就いて』、『マルクス主義藝術理論』、『民族と階級』、『「無神論」 敎程』(第1部(科学と宗教)、第2部(宗教の起源)、第3部(宗教の役割))、『無神論と反宗教運動』、『無神論の基礎』、『蒙古とはどんな處か』、『聊齋誌異 第1巻』、『靈か肉か 上篇』、『レーニンの反宗敎思想』、『レニン綱領案及その解說』、『レニン綱領案及その解說』、『戀愛詩集』、『勞賃・價格および利潤』、『ロシアに於ける資本主義の發達 下卷』、『ロシヤ革命運動史 4』
*9:『現代の書道 第2 (行書 第1)』、『ぷーくまはなぜ : 自主性のある子にする童話』
*10:『監獄部屋 : 地獄に呻く人々』、『社会主義と帝国主義』など
*11:『鋼鉄はいかに鍛へられたか 第1部』、『生活必需品の切符制に就て』
*12:『聊斎志異 1』。より判読しやすいものとして『不謹愼な寶石』が挙げられる(ツイート)。こちらは内交本だが、帝国図書館の蔵書印と受入印の上に「帝国図書館消印」が押捺されている。
*13:例えば、『永遠の良人』の紙片では、「閲十」などの漢数字のタイプ、「日付+閲1」などのタイプ、日付のみ?のタイプが用いられている(ツイート)。
*16:鄭罇旭「植民地農村青年と在日朝鮮人社会 : 慶尚南道咸安郡、周氏の日記(1933)の検討」による。
*17:4コマ目のバーコードラベルが「第128回常設展示 印の継承譜−国立国会図書館の印と印影−」にいう「標示Iラベル」であるならば、2003年以降に受け入れられた資料なのかもしれない。それ以前のように受入日が分からないのは不便なのだが、資料貼付IDから受入日が分かる方法はあるのだろうか。
*18:「東京都立大学前 都立書房」(『科學的社會主義序論』)、「東京都立大学隣 都立書房」(『民族と階級』)、「早稲田大学前 敬文堂書店」(『民族と階級』)、「早稲田 神田 河鍋書肆」(『赤い靈魂』)、「道頓堀千日前南 天牛東店」(『殺人技師』)など。
*19:『山田忍三選集』。蔵書印「平田市立平田図書館之印」に消印はない(追記:古狂生 @kokyose さまより、印文は「半田市立半田図書館印」ではないかとご指摘いただきました。ありがとうございます。)。
*20:蔵書印の関係では、『建皇堂拓本』は、書誌情報では出版者不明となっており、印記について注記は採られていないが、「馬嶋杏雨図書記」の蔵書印がある。
*21:改造社『日本探偵小説全集』全20巻(昭和4年)のうち14巻が今回インターネット公開に変更されている。『日本探偵小説全集』(第1篇 (小酒井不木集)、第2篇 (森下雨村集)、第3篇 (江戸川乱歩集)、第4篇 (甲賀三郎集)、第5篇 (谷崎潤一郎集)、第6篇 (岡本綺堂集)、第7篇 (松本泰集)、第9篇 (大下宇陀児集)、第9篇 (大下宇陀児集)、第11篇 (夢野久作集)、第14篇 (平林初之輔・橋本五郎集)、第15篇 (山下利三郎・川田功集)、第17篇 (長谷川伸・山本禾太郎集)、第18篇 (国枝史郎・渡辺温集)、第20篇 (佐藤春夫・芥川竜之介集)、第20篇 (佐藤春夫・芥川竜之介集))
*22:OAI-PMHで取得できるメタデータに資料追加が反映されるまでにはタイムラグがあるため、サイト上での検索結果とメタデータの集計結果に差異が生じている。
*23:『藝備教育』、『向上』、『神戸商工会議所所報』、『國際畫報 = The international pictorial』、『芝居とキネマ = Stage and screen』、『寫眞科學』、『釀造雜誌』、『電氣 : 通俗文化雜誌』、『東亜聯盟』、『南洋群島貿易月表』、『日刊海外商報』、『日本商業雑誌』、『日本證券取引所統計月報』、『婦人日本』、『野球界』
*24:タイムスタンプは2017年8月10日。記載内容そのものに変化はない。ファイル名が変更されている点に注意。
国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2017年7月)
「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第38号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。
『レーニンの弁証法』より、「能勢文庫」の蔵書票*1(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2017年7月の変動
NDLデジコレのメタデータについて、2017年7月1日から2017年7月31日までに変更のあったレコードは30,418件であった*2。
6月末時点のデータにおいては、「資料種別」*3が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*4に「インターネット公開」を含むものは353,713件であったが、7月31日までの更新を適用したデータにおいては353,765件となっており、52件増加している。
資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。
著作権に関する情報 (dcterms:rights) | 6月末 | 7月末 | 差 |
---|---|---|---|
インターネット公開(許諾) | 10205 | 10206 | +1 |
インターネット公開(裁定) 著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開 裁定年月日: 2012/03/01 | 0 | 1 | +1 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 | 1 | 1 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 | 3 | 3 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 | 41406 | 41397 | -9 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10; 2017/02/06 | 19 | 19 | 0 |
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06 | 32255 | 32253 | -2 |
インターネット公開(保護期間満了) | 269805 | 269866 | +61 |
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 | 553232 | 551893 | -1339 |
館内公開 | 85701 | 86458 | +757 |
(総計) | 992646 | 992116 | -530*5 |
(内、インターネット公開分合計) | 353713 | 353765 | +52 |
文化庁長官裁定を受けて公開している資料について、再び表記揺れが発生している*6。
さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。
7月末 | 総計 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
許諾 | 裁定 2012/03/01 |
保護期間満了 | 館内公開 | |||
6月末 | 許諾 | 1*7 | 1 | |||
裁定 2015/11/10 |
9*8 | 9 | ||||
裁定 2017/02/06 |
1*9 | 1*10 | 2 | |||
保護期間満了 | 99*11 | 99 | ||||
図書館送信 | 2*12 | 115*13 | 1222*14 | 1339 | ||
館内公開 | 34*15 | 34 | ||||
総計 | 2 | 1 | 159 | 1322 | 1484 |
この表は、例えば、6月末時点では図書館送信であった図書で、7月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが115件あると読んでほしい。
この表の他、6月末のメタデータには存在せず、7月に登録された図書が1件(保護期間満了*16)あった。また、ソノシートなどの録音資料に付属する冊子等と思われる図書531件(6月末時点ではすべて館内公開*17)について、資料種別が「図書」から未設定に変更され、ここでの集計対象に含まれなくなったことにより、「図書」としての件数が減少している。なお、これら531件の資料については、資料種別の変更だけでなく、公開範囲の変更も行われており、すべて「館内公開」から「非公開」に変更されている。
図書館送信から保護期間満了へ
永井荷風『濹東綺譚』がインターネット閲覧できるようになったほか、刀剣押形集『往昔抄』も保護期間満了へと変更された。
[ボク]東綺譚 : 小説(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)
今回、戦前の『改正郵便線路図』*18、戦後の『郵便線路図』*19がインターネット公開されたことは、郵便趣味の方に届いてほしい更新だろう。
また、他機関デジタル化資料(米国議会図書館所蔵内務省検閲発禁図書)の一部が、対応する国立国会図書館所蔵の内交本とともに、前者は館内公開から、後者は図書館送信から保護期間満了へと変更されている*20。
2017年7月のNDLデジコレ追加資料
8月1日現在、国立国会図書館からのアナウンスはないが、7月には以下の資料が追加されている。
- 図書1件(保護期間満了)
- 雑誌938件(図書館送信886件、館内公開52件)
雑誌については、NDLデジコレの検索結果からは、何種類の雑誌が追加されたのか簡単に知ることはできないが、国立国会図書館サーチに登録された書誌情報から集計すると、40誌*22追加されていた。
今後のデジタル化予定
8月1日付けで国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用休止について」が更新された。
今回は和図書についてもデジタル化対象リストが提供されている。
利用を休止する資料(平成29年8月1日現在)
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization/unavailable.html
資料区分 デジタル化対象 対象冊数 利用休止期間(予定) 洋雑誌 (1) 東京本館所蔵の国内刊行洋雑誌
- (Z61-E496、Z63-A335ほか)
約120タイトル(Excel: 26KB)
約460冊平成29年8月7日〜平成30年3月末日(予定) (2) 関西館所蔵の国内刊行洋雑誌
- (Z51-P132、Z53-A178ほか)
約190タイトル(Excel: 34KB)
約1650冊和図書
(3) 東京本館所蔵の和図書
- 平成20年以降に整理された請求記号がY994で始まるものの一部
- 戦後刊行された和図書(昭和43年以前に刊行されたもの)のうち、請求記号(NDC分類)が338、366及び611で始まるものの一部
約650冊(Excel: 68KB) 平成29年8月21日〜平成30年3月末日(予定) 和雑誌 (4) 東京本館所蔵の和雑誌
- (Z1-7、Z6-29ほか)
約130タイトル(Excel: 35KB)
約300冊(5) 関西館所蔵の和雑誌
- (雑48-178、Z375.8-Sa3、Z13-898ほか)
約60タイトル(Excel: 21KB)
約300冊(6) 国際子ども図書館所蔵の和雑誌
- (Z32-195、Z32-498ほか)
約70タイトル(Excel: 23KB)
約300冊
一般競争入札公告にみる電子化予定
国立国会図書館の一般競争入札公告のうち、デジタル化に関わるものを見ると、7月には次の2件が新たに掲載されている。
一般競争入札の公告
http://www.ndl.go.jp/jp/supply/nyuusatsu/ippan/index.htmlより抜粋
通番 区分 件名 公告日 入札日 15 東京本館 ソノシート音声の原資料からの電子化 1式(PDF: 133KB)
2017年7月18日 2017年9月6日 16 東京本館 カセットテープ音声・画像の原資料からの電子化 1式(PDF: 134KB)
2017年7月18日 2017年9月6日
NDLデジコレの書誌情報オープンデータセット更新
7月3日、国立国会図書館デジタルコレクション書誌情報データセットが更新され、図書・古典籍・雑誌・博士論文の書誌情報に加え、歴史的音源の書誌情報がダウンロード可能になった。
図書・古典籍・雑誌の書誌情報データセットは、2015年1月に初めて提供され(2015年1月26日時点の書誌情報)、その後、2016年1月の更新では博士論文の書誌情報も提供されるようになり(2016年1月5日時点の書誌情報へ更新)、2016年7月の更新(2016年7月1日時点の書誌情報)、2017年1月の更新(2017年1月5日時点の書誌情報)を経て、今回の提供により2017年7月1日時点の書誌情報に更新されたことになる(歴史的音源は2017年6月19日時点の書誌情報)。
今回公開された書誌情報の件数は次のようになっている。
資料種別 | 公開範囲 | ||
---|---|---|---|
インターネット公開 | 図書館送信・参加館配信 | 館内限定 | |
図書 | 353,697件 | 552,979件 | 69,945件 |
古典籍 | 78,764件 | 18,187件 | 4件 |
雑誌 | 70件 | 10,974件 | 2,590件 |
博士論文 | 14,672件 | 116,804件 | 9,427件 |
歴史的音源 | 2,060件 | 46,672件 |
歴史的音源のtsvファイルは、なぜかシフトJISとなっている。他の資料種別のtsvファイルと同じく、UTF-8での提供が望ましいのではないだろうか。
オープンデータセットに含まれる内容や、当シリーズ記事で掲載している件数との違いなどについては、初提供時に取り上げた記事を参照されたいが、今回、奇妙なことに気付いた。
2015年1月の初提供時、データセットは次のような構成であった。
オープンデータセットでは、図書については古典籍資料やプランゲ文庫のものは除いていること、図書でもあり古典籍資料でもあるとされているものは古典籍のリストにカウントされていること、雑誌については巻号を省略した件数となっていることが分かる。(プランゲ文庫の図書についてはオープンデータセットに含まれていないことになる。)
http://d.hatena.ne.jp/npn2sc1815j/20150202/1422824421
ところが、「図書でもあり古典籍資料でもあるとされているものは、古典籍のリストにカウントされていて、図書のリストにはカウントされていない」という点については、2015年1月、2016年1月、2017年1月のデータセットについては当てはまるが、2016年7月、2017年7月のデータセットでは当てはまらない*23。
NDLデジコレのIIIF対応(予定)
7月27日、奥田倫子氏(国立国会図書館)による講演「IIIFへの期待:より豊かな情報資源への協働」(第4回CODHセミナー)において、国立国会図書館デジタルコレクションが今年度の改修でIIIF Image APIおよびPresentation API、Search APIに対応予定との紹介があった。
さまざまなIIIF対応ツールのプラットフォームにNDLデジコレの資料が乗ることで、これまでになかった研究や利活用も生まれるだろう。
IIIF Image/Presentation APIだけではなく、IIIF Search APIにも対応予定という点も注目だが、詳報を楽しみに待ちたい。
*1:以前の記事参照。能勢文庫の目録には、和書約3,000冊、洋書約500冊が収録されているそうだが、NDLデジコレで筆者が目にしたのはまだ2件のみ。
*2:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。
*3:dcndl:materialType
*4:dcterms:rights
*5:資料1件の追加、および資料531件が「図書」の集計対象に含まれなくなったことによる減少。
*6:「(裁定)」と「著作権法」の間や、「公開」と「裁定年月日」の間に、半角スペースを含めるか否か。
*8:『気合術 : 殺活自在』、『教育便覧』、『催眠術心理全書 : 催眠法奥義』、『催眠術全書 : 施術自在』、『新催眠術』、『心身鍛錬深呼吸健康法』、『日本略史』、『俚諺辞典』、『俚諺辞典』
*11:調査研究集、論集、年報等の集合著作物など。
*12:『Der blinde Geronimo und sein Bruder = 盲目ジェロニモ』、『Salome / von Oskar Wilde ; herausgegeben von H. Onozawa』
*13:『歩いて来た道』、『生きる力』、『遺品』、『海の波恋の波』、『永徳と山楽』、『往昔抄』、『おせん : 絵入草紙』、『改正郵便線路図』(昭和5年1月調、昭和8年1月調、昭和11年1月調、昭和13年10月調、昭和16年10月調)、『華岳作品集』、『楽譜の見方』、『貨幣論』、『貨幣論 第2分冊』、『鎌倉時代の仏教文学』、『鎌倉時代文学新論』、『鎌倉時代文学新論』、『簡約方言手帖』、『極東の危機』、『ギリシャの踊子 : 他四篇』、『空海』、『愚禿親鸞』、『現業委員会』、『幸若舞と謡曲』、『五ヶ年計畫を觀る』、『国学思想史』、『国語の方言区劃』、『国文学研究史』、『國文學新史』、『歳月』(第1部、第2部)、『再生記』、『自己暴露 : わが生活 第1部』、『自作農創定と農業問題』、『指導物語』、『司馬江漢』、『社会主義社会学』、『社会主義の発展 : 空想的社会主義から科学的社会主義へ』、『社会主義の発展 : 空想的社会主義から科学的社会主義へ』、『自由貿易問題』、『樹天』、『小學校體操提要』、『小學校體操提要』、『真珠の村』、『新修国語要説』、『新世紀英文典』(第1巻、第2巻、第1卷、2巻)、『杉木立』、『世界の農民運動』、『ソヴェート學生の日記』、『ソヴェート聯邦の内外政策』、『大日本方言地図』、『第二の接吻 : 長篇』、『體育之理論及實際』、『大日本仏教全書』(第120巻 寺誌叢書 第4、第121巻 東大寺叢書 第1、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132)、『中国農村経済研究 上』、『帝展の日本画に就て』、『低物価政策と増産問題に就て小林商相に与ふるの書』、『鉄棒体操図解 第6』、『転形期経済学』、『電力国営案批判 : 講演速記録』、『統制経済と電力国営問題に就て』、『トルストイの芸術観』、『日本経済の将来 : これからの経済は如何に動くか』、『日本の統制経済とは如何なるものか : 講演速記録』、『人間の詩』、『花 : 他二篇』、『反清算主義』、『武家時代文学に現れた日本精神』、『プロレタリアートの政治的任務』、『法然上人』、『[ボク]東綺譚 : 小説』、『マルキシズムの變革 : 福本イズム』、『マルクス主義と議会選挙』、『マルクス主義文学闘争』、『マルクス主義文芸理論叢書 第2編』、『武蔵野とその文学』、『武蔵野と&