国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2017年5月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第36号(3周年!)。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2017年5月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2017年5月1日から2017年5月31日までに変更のあったレコードは26,976件であった*1

4月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは353,717件であったが、5月31日までの更新を適用したデータにおいては353,712件となっており、5件減少している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 4月末 5月末
インターネット公開(許諾) 10202 10204 +2
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 22 1 -21
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 19 19 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 3 3 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 41413 41408 -5
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10; 2017/02/06 19 19 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06 32267 32259 -8
インターネット公開(保護期間満了) 269772 269799 +27
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 553405 553315 -90
館内公開 85513 85609 +96
(未設定) 0 2*4 +2
(総計) 992635 992638 +3
(内、インターネット公開分合計) 353717 353712 -5

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

5月末 総計
許諾 保護期間満了 館内公開
4月末 裁定
2012/03/01
1*5 20*6 21
裁定
2015/11/10
1*7 4*8 5
裁定
2017/02/06
3*9 5*10 8
保護期間満了 74*11 74
図書館送信 1*12 90*13 91
館内公開 7*14 7
総計 2 101 103 206

この表は、例えば、4月末時点では図書館送信であった図書で、5月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが90件あると読んでほしい。

この表の他、4月末のメタデータには存在せず、5月に登録された図書が3件(図書館送信1件*15、未設定2件*16)あった。図書館送信として登録された1件は、既存の資料の一部を分割して登録したものであった*17

図書館送信から保護期間満了へ

図書館送信から保護期間満了へと変更された図書90件のうち、87件は出版年月日が1870年のものであった。他に、著作者が1965年に没し、2016年からパブリックドメインとなったものとして、谷崎潤一郎(小説家)『陰翳礼讃』がインターネット閲覧できるようになった。

三雲集
土肥慶蔵旧蔵『三雲集』より、土肥慶蔵印*18
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 4月末 5月末
インターネット公開(許諾) 8 8 0
インターネット公開(保護期間満了) 72658 72674 +16
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 17201 17185 -16
館内公開 3 3 0
(総計) 89870 89870 0
(内、インターネット公開分合計) 72666 72682 +16

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

著作権に関する情報」の変動 (4月末 → 5月末) 件数
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) 16 *19

2017年5月のNDLデジコレ追加資料

5月26日、国立国会図書館ウェブサイトにおいて以下の資料追加がアナウンスされた。

国立国会図書館は、平成29年5月26日に、雑誌約8,300点を「国立国会図書館デジタルコレクション」に追加しました。

今回追加した資料は、主に、これまでも一部の巻号を提供していたタイトルの、より古い巻号です。

http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2017/1220901_2755.html

引用した新着情報の中の「約8,300点」のリンクでは、2017年5月26日に公開開始となった雑誌8,336件の検索結果がヒットする。しかし残念なことに、何種類の雑誌が追加されたのか検索結果から簡単に知ることはできない*20 *21。どのような雑誌が追加されたのか雑誌名だけ一覧したいというニーズへの対応にも期待したい。

今後のデジタル化予定

国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用停止について」は、デジタル化作業対象資料なし(平成29年4月7日現在)のまま更新はなかった。

一般競争入札公告にみる電子化予定

国立国会図書館一般競争入札公告を見ると、デジタル化に関わる次の3件が掲載されている。


一般競争入札の公告

通番 区分 件名 公告日 入札日
9 東京本館 米国国立公文書館における同館所蔵原資料からの電子化 1式 約45,000コマ(予定) 2017年5月9日 2017年7月11日
(開札日 2017年7月12日)
10 関西館 雑誌のマイクロフィルムからの電子化 1式 約60万コマ(予定) 2017年5月16日 2017年7月25日
13 関西館 国内刊行洋雑誌の原資料からの電子化 1式 約50万コマ(予定) 2017年5月29日 2017年8月4日
http://www.ndl.go.jp/jp/supply/nyuusatsu/ippan/index.htmlより抜粋

通番13では、洋雑誌の原資料からの電子化が挙げられている。2015年度のデジタル化作業において「国内刊行学会誌・紀要類の一部」として洋雑誌が対象となったことはあったが、今回の約50万コマはどのようなタイトルが対象なのであろうか。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:dcndl:materialType

*3:dcterms:rights

*4:実際にアクセスしてみると館内公開になっている。

*5:無機製造工業化学 中巻

*6:化学と人生』、『かたまる魂』、『教育的剣道』、『競技と遊戯 : 理論実際』、『競技と遊戯 : 理論実際』、『華厳』、『自治講習会講演集』、『童謡遊戯』(第1集第2集)、『反逆の子は語る』、『文芸と美術』、『無機製造工業化学 上巻』、『悠紀国三河風俗』、『梁川全集』(第1巻 (東西倫理思想史)第2巻 (西洋倫理学史)第3巻 (倫理学説研究)第4巻 (倫理教育論集)第6巻 (感想集)第7巻 (文芸雑纂)第9巻 (書簡)

*7:随意雑記 第1号

*8:カード式記帳法独修』、『商品誌』、『新案撃劒体操法』、『簿記学辞典

*9:聖戦の真義と近衛内閣の使命 : 国防省及び対支機関の設置を要望す』、『水戸之干城』、『妖雲漂ふ皇国を語る : 国難を救ふ政策

*10:階級戦の先頭を往く』、『極東の危機に対する意見書』、『ソヴェート同盟共産党の現勢』、『体験の社会問題』、『憧憬の東京に成功を夢見る前に

*11:中村孤月の著作が多い。文化庁の裁定実績データベースを確認すると、中村孤月に関しては備考欄に「文化庁に著作者の没年に関する情報が寄せられています。文化庁担当者に御連絡ください。」とある。「担当者にご連絡ください」と付記するのではなく、没年を記載してくれれば、後から調べる他の利用者の役にも立つのだが、個人情報保護などの理由により記載しないのだろうか。

*12:苦難の哲理と宗教

*13:陰翳礼讃』、『格物入門和解』(初編 水学之部 上巻初編 水学之部 下巻2編 気学之部 上巻2編 気学之部 中巻2編 気学之部 下巻3編 火学之部 上巻3編 火学之部 下巻4編 電学之部 上巻4編 電学之部 中巻4編 電学之部 下巻5編 力学之部 上巻5編 力学之部 下巻6編 化学之部 巻16編 化学之部 巻26編 化学之部 巻36編 化学之部 巻4第7編 算学之部 巻1第7編 算学之部 巻2第7編 算学之部 巻3第7編 算学之部 巻4)、『京華名勝集』(巻1巻2巻3巻4,5巻1巻2巻3巻4-5)、『壎箎小集』(1234)、『皇朝詠史鈔 初編』、『皇朝分類名家絶句』()、『古訓古事記』、『五部九巻要文二藏二教略頌合帙 : 四聲句讀』、『古文眞寶前集 : 明治三庚午歳晩夏校正新刻 上』、『古文眞寶前集 下』、『古文眞寶後集 : 明治三庚午歳晩夏校正新刻 上』、『西国立志編 : 原名・自助論』(第1編第2,3編第4編第11編第13編)、『三雲集』、『三雲集』、『聖戦明徴国民運動之意義 : 附・鶴鳴荘運動概略』、『増輯訓點清律彙纂』(2(名例 上)3(名例 下)4(名例 下)58(戸律倉庫)12(兵律關津)18(刑律罵詈刑律訴訟)22(刑律斷獄 上)23(刑律斷獄 中))、『増輯訓點清律彙纂 : 警視局藏版』(5(吏律職制吏律公式)14(刑賊盜 上)21(刑律捕亡)11(兵律官衞軍政))、『増続大広益会玉篇大全 : 10巻首1巻』()、『大地歴運 支那部』、『大日本仏教全書 116』、『宕陰存稿 數』、『白鴎荘詩鈔』()、『横浜八景詩画』、『林園月令三編』(12345678

*14:共産主義ABC 上巻』、『共産主義のABC』()、『現代軍部論』、『資本論入門』、『労農ロシアの日常生活

*15:岩波講座哲学 第10

*16:赤軍の女参謀 : ニコライエフスク秘録』、『日本紳士録 第10版』。OAI-PMHで取得できる書誌情報には「著作権に関する情報」の記載がないが、実際にアクセスしてみると館内公開になっている。提供者は「国立国会図書館電子図書館課_201」。

*17:岩波講座哲学 第10』(info:ndljp/pid/10341924)の「電子化時の注記」に「2017/5/1 info:ndljp/pid/1264281から分割。」とあり、『岩波講座哲学 第10』(info:ndljp/pid/1264281)の「電子化時の注記」には「2017/5/1 8コマ以降はinfo:ndljp/pid/10341924に分割。」とある。

*18:今月公開範囲が変更された資料ではないが、同じ印影が『回天詩史. 乾』などにも見られる。

*19:『鴎陂漁話6卷』([1][2][3])、『本草從新18卷』([1][2][3][4][5][6][1][2][3][4][5][6]

*20:同検索結果では「雑誌等の巻号を省略(5)」と表示され、その絞り込みを行うと5誌の【全号まとめ】が表示されるが、今回追加されたのは5誌だけではない。2017年5月26日に公開開始となった雑誌についての【全号まとめ】を検索表示しているのではなく、2017年5月26日に公開開始となった【全号まとめ】エントリを検索表示する仕様なのだろう。

*21:国立国会図書館サーチに後日登録された書誌情報から集計すると、21誌(『音楽の友』、『外交時報』、『学校図書館』、『群像』、『言語と文芸』、『国家学会雑誌 = The journal of the Association of Political and Social Sciences』、『実業の世界』、『週刊ダイヤモンド = Diamond weekly』、『出版ニュース』、『新潮』、『世界』、『ダイヤモンド : 経済雑誌 = Diamond : economic journal』、『中央公論』、『読書と文献』、『図書館学』、『日本古書通信』、『日本歴史』、『反省会雑誌』、『反省雑誌』、『三田商業界』、『歴史評論』)追加されていた。

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2017年4月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第35号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2017年4月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2017年4月1日から2017年4月30日までに変更のあったレコードは63,189件であった*1

3月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは353,697件であったが、4月30日までの更新を適用したデータにおいては353,717件となっており、20件増加している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 3月末 4月末
インターネット公開(許諾) 10173 10202 +29
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 32475 22 -32453
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/10 19 0 -19
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 19 19 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 3 3 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 41763 41413 -350
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10; 2017/02/06 0 19 +19
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2017/02/06 0 32267 +32267
インターネット公開(保護期間満了) 269245 269772 +527
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 553576 553405 -171
館内公開 85320 85513 +193
(総計) 992593 992635 +42
(内、インターネット公開分合計) 353697 353717 +20

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

4月末 総計
許諾 裁定
2012/03/01
裁定
2015/11/10;
2017/02/06
裁定
2017/02/06
保護期間満了 館内公開
3月末 許諾 2*4 2
裁定
2012/03/01
4*5 32267*6 47*7 156*8 *9 32474
裁定
2012/03/01;
2015/11/10
19*10 19
裁定
2015/11/10
350*11 350
保護期間満了 27*12 27
図書館送信 13*13 21*14 138*15 172
館内公開 14*16 17*17 31
総計 31 21 19 32267 554 183 33075

この表は、例えば、3月末時点では図書館送信であった図書で、4月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが138件あると読んでほしい。

この表の他、3月末のメタデータには存在せず、4月16日付けで登録された図書が41件(すべて館内公開*18)あり、これらの図書のカセットテープ音源部分も資料種別未設定の資料として38件(すべて館内公開*19)追加されている。また、4月30日付けで登録された図書が1件(図書館送信*20)あり、これは既存の資料の一部を分割して登録したものであった*21

パブリックドメイン図書の増加

裁定や図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1966年に没し、2017年からパブリックドメインとなったものが多数含まれている。

ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)を中心として、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。

ここに挙げきれなかった数多くの1966年没の著作者や、許諾や裁定から保護期間満了に変更された図書など、変更の全容は554件の書誌情報リスト(tsvファイル)を参照のこと。

小説家・詩人・翻訳家など

佐佐木茂索の著作に関しては、『モオリス・ルブラン全集』(第1 (強盗紳士アルセエヌ・リユパン)第5 (水晶の栓)第7第8)が、図書館送信から許諾に基づくインターネット公開へと変更されている*22

他に、番匠谷英一(劇作家・ドイツ文学者)などの著作物も公開された。

美術家

楽家舞台芸術

学者・宗教家など

他機関デジタル化資料(内務省検閲発禁図書)

2017年3月にNDLデジコレへ加わった他機関デジタル化資料(内務省検閲発禁図書)の一部が館内公開から保護期間満了に変更されている。

その一つ、『ハワイ・マレー沖海戰』は、1942年の映画『ハワイ・マレー沖海戦』(製作:東宝映画株式会社)の台本である*23

ハワイ・マレー沖海戰
表紙には、「内務省検閲済正本 要必返却」「題名 ハワイ、マレー沖海戦 全巻」との記載がある。

ハワイ・マレー沖海戰
表紙裏には、「(1) 本認可正本は紛失破損等なき様丁寧に取扱ひ下さい」「(2) 本認可正本は公文書なる故落書追書抹消は絶対になさらぬ様願ひます」「(3) 本認可正本が無いと絶対に上映が出来ません故返送転送はフヰルムと同時迅速に願ひます」などの注意書き。

ハワイ・マレー沖海戰
そして、「内閣内務省検閲合格」*24「文部省一般用映画」*25「文部省推薦映画」*26などの印章が押捺された扉。

この台本には、戦後のGHQによる検閲台本(松竹大谷図書館「GHQ検閲台本検索閲覧システム」)に見られるような削除指示などは見当たらない。

戦時中の映画の検閲制度について、少し見てみよう。

当時、映画法*27および映画法施行令*28、映画法施行規則*29により、劇映画については脚本の事前届出が課せられ(法第九条、規則第十五条)、撮り終えた映画は検閲に合格しなければ公衆の観覧に供する上映は行えなかった(法第十四条)。


映画法

第九条 映画製作業者主務大臣ノ指定スル種類ノ映画ヲ製作セントスルトキハ撮影開始前命令ノ定ムル事項ヲ主務大臣ニ届出ヅベシ届出ヲ為シタル事項ノ主タル部分ヲ変更シタルトキ亦同ジ

主務大臣ハ公安又ハ風俗上必要アリト認ムルトキハ前項ノ規定ニ依リ届出ヲ為シタル事項ノ変更ヲ命ズルコトヲ得



第十四条 映画ハ命令ノ定ムル所ニ依リ行政官庁ノ検閲ヲ受ケ合格シタルモノニ非ザレバ公衆ノ観覧ニ供スル為之ヲ上映スルコトヲ得ズ

前条第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス

映画法施行規則を見ると、撮影開始前には脚本を提出し(第十五条)、撮影後に映画の検閲を受けるには台本を提出(第二十五条)、検閲に合格すると台本には合格印章が押捺される(第二十八条)とある。今回の『ハワイ・マレー沖海戰』台本は、こうした資料なのだろう。


映画法施行規則

第十四条 映画法第九条第一項ノ規定ニ依リ映画ノ種類ヲ指定スルコト左ノ如シ

一 劇映画



第十五条 映画製作業者映画法第九条第一項前段ノ規定ニ依ル届出ヲ為サントスルトキハ撮影開始十日前左ノ事項ヲ記載シタル届書正副二通ヲ内閣総理大臣及内務大臣ニ提出スベシ

五 映画ノ内容(脚本ニ依リ表示シ三部ヲ添付スベシ)



第二十五条 映画法第十四条第一項ノ規定ニ依ル検閲ヲ受ケントスル者ハ左ノ事項ヲ記載シタル検閲申請書正副三通ニ検閲ヲ受クベキ映画及台本四部(中略)ヲ添ヘ内閣総理大臣及内務大臣ニ提出スベシ(後略)



第二十八条 検閲ニ合格シタルトキハ(中略)第二十五条ノ規定ニ依リ申請アリタルモノニ付テハ映画ニ様式第七号ノ合格印章及記号番号ヲ、台本ニ様式第八号ノ合格印章ヲ押捺ス(後略)

また、映画法施行細則(警視庁令)*30では、映画興行には所轄警察署長の許可を受けなければならず(第五十四条)、許可申請書には「検閲ノ合格印章ヲ押捺シタル台本又ハ警察署ノ検印アル写本」の添付が必要とされ(第五十五条)、興行中も臨検の際には「検閲ニ合格シタル映画ノ台本又ハ警察署ノ検印アル写本」の提示が必要とされた(第六十七条)。『ハワイ・マレー沖海戰』台本表紙裏の注意書きは、こうした事情によるものと考えられる。


映画法施行細則(警視庁令)

第五十四条 映画興行者映画興行ヲ為サントスルトキハ(中略)所轄警察署長ノ許可ヲ受クベシ



第五十五条 前条ノ許可ヲ受ケントスル者ハ左ノ事項ヲ記載シタル許可申請書(様式第一号)正副二通ヲ上映前日迄ニ(中略)提出スベシ(中略)

前項ノ許可申請書ニハ左ノ各号ノ書類ヲ添付スベシ(中略)

一 規則第二十八条ノ規定ニ依リ検閲ノ合格印章ヲ押捺シタル台本

又ハ警察署ノ検印アル写本



第六十七条 映画興行者ハ映画興行中左ノ各号ノ事項ヲ遵守スベシ

十 検閲ニ合格シタル映画ノ台本又ハ警察署ノ検印アル写本ハ常ニ興行場ニ備ヘ置キ臨検警察官吏ノ求メアリタルトキハ之ヲ提示スルコト

『ハワイ・マレー沖海戰』台本には削除指示等が見当たらないが、戦時中の映画の検閲制度下では、脚本の事前届出の段階で製作後の検閲に合格すべく改変がなされ、検閲のため提出する台本はすでに当局の意向に沿ったものになっていたのだろう。

実際、内務省警保局による『映画検閲年報 昭和17年*31を見ると、検閲申請を受理したもののうち、検閲不合格となったものは1件もない(検閲不合格がないかわりに「検閲申請取下」となっているものはある)。

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 3月末 4月末
インターネット公開(許諾) 8 8 0
インターネット公開(保護期間満了) 72641 72658 +17
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 17202 17201 -1
館内公開 3 3 0
(総計) 89854 89870 +16
(内、インターネット公開分合計) 72649 72666 +17

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

著作権に関する情報」の変動 (3月末 → 4月末) 件数
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) 1 *32
新規 インターネット公開(保護期間満了) 16 *33

今回追加された古典籍資料17件の「提供者」を見ると、洋書5件は「電子展示会『江戸時代の日蘭交流3』」、錦絵等12件は「電子展示会『錦絵でたのしむ江戸の名所3』」となっている。前者は、電子展示会「江戸時代の日蘭交流」で一部のページのみが掲載されていた資料が全ページ閲覧できるようになったものと分かる。後者は電子展示会「錦絵でたのしむ江戸の名所」に補充される資料であろうか。

文化庁長官裁定の利用期間延長

今回の更新では、文化庁長官による裁定を受けて公開している資料のうち「裁定年月日: 2012/03/01」であるものの大部分が「裁定年月日: 2017/02/06」に更新された。

2017年4月17日の官報(号外第83号)文化庁告示第三十一号*34に、この裁定内容が挙げられており、対象となる著作物は44,394件、利用期間を平成29年5月1日から2年とし、補償金総額は2,477,412円であることなどが示されている。

また、文化庁裁定実績データベースに、次の概要が示されている(著作物ごとの詳細は通番320-000001から320-044394)。


申請年月日 裁定年月日 著作物等の題号等 著作物等の種類 著作者等の氏名 利用方法
320 H28.11.16 H29.2.6 山田村郷土誌
福原潜次郎編 等(計44,394件)
言語・美術・音楽 安達儀一郎 等(計27,515名) 公衆送信
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/chosakukensha_fumei/saitei_data_base.htmlより抜粋
裁定に基づいて公開されている図書について以前の記事で作成した表を更新すると、次のようになるだろう。今回、再裁定を受けたグループ③は、著作物等件数にして約15,000件、著作者等人数にして約7,400名減少している。
グループ① グループ② グループ③
裁定 有効期間 2005/04/18 - 2010/04/17 2006/01/23 - 2011/01/22 2012/05/01 - 2017/04/30
裁定年月日 2005/04/18 2006/01/23 2012/03/01
再裁定 有効期間 2010/04/18 - 2015/04/17 2011/01/23 - 2016/01/22 2017/05/01 - 2019/04/30
裁定年月日 2009/12/18 2010/12/27 2017/02/06
再々裁定 有効期間 2015/04/18 - 2024/04/17 2016/01/23 - 2018/01/22
裁定年月日 2015/02/09 2015/11/10
国立国会図書館の「<<公開調査に関するお知らせ>> 2017年4月25日掲載」によれば、「平成26年度に裁定手続きが簡素化されたことにより、(中略)今後は所定の期間ごとに供託を行い、インターネット公開を継続していく予定」とのこと*35。なお、このお知らせでは「利用期間延長著作者数: 27,771名」としており、裁定実績データベース簡易一覧に挙げられている著作者等の人数と若干異なっている。 余談だが、国立印刷局のインターネット版官報は、一部を除き画像化されてしまったままなので、今回の平成二十九年文化庁告示第三十一号も806ページ分が画像で提供されている。また、文化庁の裁定実績データベースのPDF(平成28年度)(2017年4月作成)は、画像貼り込みではないものの、内容のコピーを許可しない設定のPDFにされているため、テキストのコピーができない*36文化庁長官の裁定が行われてから官報に掲載されるまでの期間は以前よりも短縮されており*37、裁定制度を使いやすくするという近年の流れに合致している。しかし、裁定実績データベースPDFの内容コピー不許可という設定での公開は、その流れに逆行するものであって、もし意図していない設定であれば差し替えを期待したい。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:dcndl:materialType

*3:dcterms:rights

*4:子供のための戦争の話』、『最新支那官紳録

*5:暗黒より光明に』、『英文選解』、『行政一部補講 : 官吏法』、『国法学 : 高文参考 1

*6:2017年4月にインターネット公開(裁定)に変更された図書32,307件のtsvファイル参照。

*7:愛のリオネル : 小説 一名・内心のさけび』、『熱海線丹那山隧道一部崩壊紀事』、『隠れたる小聖徒 : 信仰の人故千頭石子の伝』、『家畜解剖図譜』()、『家畜解剖図譜』()、『家畜外科産科手術図解』、『学校競技の指導精神』、『関税及税関』、『関税及税関』、『幾何学研究と受験新法』、『幾何学研究と受験新法』、『寄宿舎と青年の教育』、『基督教所感』、『グリムお伽噺 : 新訳解説』、『現代の電話工学』、『剣道修養法』、『剣道の栞』、『剣道ノ術理』(前編後編)、『交換機働作及障碍修理法』(磁石式共電式複式交換機及市外交換機之部附図)、『交換機働作及障碍修理法』(磁石式共電式複式交換機及市外交換機之部附図)、『少年少女選手の練習法』、『女子高等物理学』、『女子陸上競技の実際』、『人心解剖図説』、『諏訪氏系図 続編』、『正教児訓叢書』(第壹編第二編第三編)、『正式フットベースボール・キャプテンボール規則』、『青年の競技 トラツク・フヰールド篇』、『大主教ニコライ師永眠前後』、『千代多歌集』、『ティームゲイムス』、『電気学手ほどき』、『内科治療全書 下巻 1』、『廿世紀の大問題』、『野の百合花』、『馬体外貌図譜』、『万能の微分子 : 一名・内心のさけび』、『籬の花 : 少年少女小説』、『路加伝の特徴

*8:秋葉大明神』、『明ゆく路 : 大阪朝日新聞懸賞一等入選』、『赤穂義士』、『怒らず働く日々の教訓』、『生きた法律犯罪実話と判例』、『移民調査報告  第13』、『大阪の陣』、『お庭の動物研究』、『カタカナコドモトセンサウ』、『京都商品陳列所報告』(第3囘第4囘)、『「金透」教育 前篇』、『黒い流』、『軍人勅諭玄理 : 陸軍予科士官学校教官に対する講演』、『軍人勅諭入門』、『原色版陶磁大観』(第1巻 荑戸第2巻 京都第3巻 九谷第7巻 支那宋代第8巻 支那赤繪第11巻 安南・暹羅第12巻 埃及・波斯)、『現代図案作品集』、『弘法大師』、『国体憲法講義』、『国体憲法学』、『国体憲法学』、『国体明徴と憲法正解』、『国体法の研究 : 天皇は統治権・実の主体にして権利の総攬者たるを論ず』、『国本』、『国民生活の批判と建設』、『古代日本の理想主義と其発達』、『最近判例実話 : 法律の常識』、『支那事変誌』、『支那征討の目的と覚悟』、『芝居錦絵集成』、『渋沢栄一』、『寂心抄 : 歌集』、『上海図書館協会叢書 3』、『鷲峰天鼓』、『小児の育てかた』、『将来の宗教日蓮主義』、『神陵小史』、『図案作品集』、『戦時独逸法令集』、『大化の改新』、『中等日本国体読本』、『調査資料 第3輯』、『賃金統制に関する法規並解説 昭和15年11月』、『土の霊 : 他二篇』、『』、『帝国憲法概論』、『帝国憲法新講 : 通俗正解国体明徴』、『帝国憲法の国体学的研究』、『天皇機関説問題知見補遺』、『天皇の科学的研究』、『東京市職員銘鑑 : 紀元二千六百年記念』、『徳川家光』、『土地商租権概論 : 並商租手続詳解』、『利南東の教育』、『内科治療全書』(上巻中巻)、『長唄大通』、『南米伯剌西爾の最近事情』、『日蓮主義の新研究』、『日蓮上人』、『日蓮上人聖典の新解釈』、『日蓮聖人の宗教と其実践』、『日本興廃の前夜』、『日本国体学概論』、『日本社会科学』、『日本政治の国体的構造』、『日本政治の国体的構造』、『日本大蔵経』(第42巻 宗典部 華厳宗章疏 下第47巻)、『日本法理叢書 第7輯』、『人間としての日蓮聖人』、『梅花余香』、『八紘一宇 : 東亜新秩序と日本国体』、『必勝経済論』、『物価問題官民懇談会第一分科会(物価政策一般)議事速記録』(2第1回(昭和16年12月11日))、『物価問題官民懇談会第二分科会(労力及労力費)議事速記録』(12)、『物価問題官民懇談会第三分科会(産業統制・統制会)議事速記録 第1回』、『物価問題官民懇談会第四分科会議事速記録 : 価格政策に於ける品質問題』、『平安時代の文学』、『[宝生流謡本]解説備考』(頼政老松高砂田村熊野阿漕三井寺養老竹生島清経妥女葵上遊行柳朝長?捨井筒鉢木羽衣白楽天実盛千手兼平難波鵜飼班女玉葛柏崎船弁慶卒塔婆小町忠則蟻通紅葉狩藤戸志賀木賊楊貴妃大原御幸梅枝)、『法律における階級闘争』、『法律における階級闘争 : 同盟罷業権に関する若干の基礎的考察』、『法華経の研究 : 一名・法華経の文化学的研究』、『マルクスの歴史、社会並に国家理論 第2巻 第2冊』、『満鉄調査資料 第11編』、『民法に於けるローマ思想とゲルマン思想』、『明治維新』、『山県大弐 : 勤王の先駆』、『翼賛壮年団の真義』、『歴代風俗写真集』(第1第2第3第4第5第6第7第8第9第10第11第12第13第14第15第16第17)、『露文翻訳調査資料 第8号』、『露文翻訳労農露国調査資料 第16編』、『渡辺崋山

*9:『[宝生流謡本]解説備考』40件が裁定から館内公開へと変更されているが、過去に2015年8月には同じ出版者の『[宝生流謡本]』18件が保護期間満了から館内公開へと変更され、9月には同じ出版者の『[宝生流謡本]』19件が裁定から館内公開へと変更されている。

*10:秋田県方言音韻及口語法』、『貨幣及銀行論』、『凶歳志乃起』、『訓蒙法律字解』、『蚕事要論 : 日新実用』、『蚕桑之実験』、『自治寮生活』、『酒精越幾斯丁幾類製造論』、『娼妓規則義解』、『聖徳太子憲法義解 : 一名・日本之光輝』、『女子文のかきふり : 習字兼用』、『新撰珠算捷径』、『人体筋肉関係篇 : 受験用参考書』、『玉一染色法』、『普通裁縫図解』、『明治雅俗女用文新宝』、『山県大弐』、『養蚕秘密伝 : 実験奏効』、『利息算捷径法

*11:本文中記載のtsvファイル参照。

*12:講演集等の集合著作物など。

*13:絵画の新しき鑑定と鑑賞』、『悲しき笛』、『金色夜叉画譜 上巻』、『最近化学工業試験法 上巻』、『旅人 : 詩集』、『ふる郷 : 詩集』、『幻の国へ』、『モオリス・ルブラン全集』(第1 (強盗紳士アルセエヌ・リユパン)第5 (水晶の栓)第7第8)、『山上夜雨歌集』、『山上夜雨歌集

*14:化学と人生』、『かたまる魂』、『教育的剣道』、『競技と遊戯 : 理論実際』、『競技と遊戯 : 理論実際』、『華厳』、『自治講習会講演集』、『童謡遊戯』(第1集第2集)、『反逆の子は語る』、『文芸と美術』、『無機製造工業化学』(上巻中巻)、『悠紀国三河風俗』、『梁川全集』(第1巻 (東西倫理思想史)第2巻 (西洋倫理学史)第3巻 (倫理学説研究)第4巻 (倫理教育論集)第6巻 (感想集)第7巻 (文芸雑纂)第9巻 (書簡)

*15:Te no sudi』、『赤い椿』、『明る妙』、『英語商業文教科書』(第1巻第2巻)、『廻光遍路イエスか親鸞か』、『沖縄県案内』、『沖縄県写真帖 第1輯』、『外国為替論』、『外国為替論』、『画室の解放』、『神と真理への開眼』、『カルメン』、『彼れ在りとの直感』、『機構学』、『機構学』、『牛乳の新知識』、『奇話哀話』、『近代文学用語辞典』、『芸術写真と構図』、『月光曲』、『けんけん子雉』、『幻想』、『現代空中戦』、『講習会講義録 第16回』、『向上の鉄槌』、『御開山聖人御一代絵伝』、『この人を見よ』、『この身のまゝを』、『最新英語商業通信』、『最新英語商業通信』、『沙羅の木 : 小松耕輔作曲集』、『珊瑚の宮』、『四十八願喚鈔』、『思想と文化』、『姉妹の胸へ』、『蒸汽汽罐及汽機 : 電機学校長距離教授』、『少年書翰文』、『新エルサレムとその教説』、『神智と神愛』、『神慮論』、『心霊上の修養』、『スエデンボルグ』、『生命の文学』、『世界少年文学名作集 第5巻』、『世界の武器』、『赤軍の女参謀 : ニコライエフスク秘録』、『説法百華園・説法巍々編・説法無尽蔵』、『禅の研究』、『禅の第一義』、『禅学大要』、『叟骨集』、『草房礼讚抄 第1巻』、『大思想家の人生観』、『大思想家の人生観』、『大聖釈尊』、『大正幼年唱歌 第8集』、『大正幼年唱歌合本』、『大日本仏教全書』(95969899100101102103104105106107108109110111112)、『大無量寿経』(上 第1冊上 第2冊)、『旅と涙 : 詩集』、『他力義と禅味』、『炭化石灰の工業的製造』、『男犯 : 長篇小説』、『小さな鳩』、『地懐』、『帳中五十座法談・巻懐五十座法談』、『沈鐘の唄』、『帝国の人口 第1回国勢調査(大正9年10月1日現在)』、『帝都復興の歌』、『独学者の手記 続』、『特別高圧送電線路ノ研究』、『特別高圧送電線路ノ研究』、『曇鸞大師伝』、『夏やすみ』、『日本法律大意』、『二万年前 : 科学小説』、『人魚のねがひ : 童話選集』、『乃木大将の歌』、『芭蕉俳句研究』(続々)、『春の外套』、『光に歩まむ : 児童劇』、『人及芸術家としてのトルストイ並にドストイエフスキー』、『人の心』、『百醜千拙』、『仏陀之処世訓』、『文学の神性』、『文章軌範評林註釈』(1-23-45-7続 1-2続 3-4続 5-7)、『文章軌範評林註釈』(〔正〕 1-2〔正〕 3-4〔正〕 5-7(続)1-2(続)3-4(続)5-7)、『平安奠都仏教史』、『米国ノ水力電気』、『漫画東京日記』、『無用語』、『モウパッサン全集 第7巻』、『盛花と投入花の研究』、『闇に輝く光』、『幽霊探訪』、『夢ほどの話 : 他一〇篇』、『予の世界』、『宵のあかり』、『楊貴妃』、『烙印』、『琉球見聞録 : 附・琉球三寃録』、『煉獄 : 小説』、『蓮如上人縁起慧の燈』、『老樹名鑑 : 老樹擁護之鼓吹』、『露西亜文芸の主潮』、『我れ爾を救ふ』(第2集第3集序編

*16:A model for a sustainable society : the significance and achievements of EXPO 2005 Aichi, Japan』、『Environmental report : EXPO 2005 Aichi, Japan』、『The 2005 World Exposition, Aichi, Japan official report : 愛・地球博』、『2005年日本国際博覧会公式記録 : 愛・地球博』、『2005年日本国際博覧会公式記録写真集 : 愛・地球博 : Expo 2005 Aichi Japan』、『愛・地球博オオタカとの共存をめざして』、『愛・地球博マンモス発掘・展示プロジェクト公式記録』、『愛・地球博回顧録 : 2005年日本国際博覧会』、『愛・地球博環境アセスメントの歩みと成果 : 2005年日本国際博覧会環境影響評価の総括』、『愛・地球博催事実施記録集』、『愛・地球博日々改善の記録』、『環境レポート : 2005年日本国際博覧会』、『持続可能な社会をめざして : 「愛・地球博」の意義と成果』、『万博を創る

*17:或る討伐隊員の手記』、『岩倉病院案内』、『革命的支那外交と日本』、『呉田博士 : 探偵奇譚』(〔第1冊]第1編〕第2編3編4編6編)、『飾磨商工人名鑑』、『資本論入門 第1巻中冊』、『十字集 第1輯』、『童話集もぐらと光』、『ハワイ・マレー沖海戰』、『光り輝く神の御支配』、『一の先軀』、『法律と强權』、『理論的憲法(一名國法學)

*18:NHK昭和回顧録』(1 激動への序章2 軍靴の響きの中で3 悲劇への傾斜)、『経営実践講座』(123456789101112131415161718192021222324252627(1)27(2)27(3)法律事典文書事典冠婚葬祭事典)、『声明』(縁山流声明の解説・音譜解説増補版)、『食養医学実践講座』、『中国医学臨床講座』(病名治療臨床編サブノート(I)病名治療臨床編サブノート(II)病名治療臨床編サブノート(III))。

*19:例えば、『NHK昭和回顧録 (音源)』、『経営実践講座 1(音源)』、『声明 (音源)』、『食養医学実践講座 上(音源)』、『中国医学臨床講座 臨床編(I)(音源)』など。

*20:岩波講座哲学 第10

*21:岩波講座哲学 第10』(info:ndljp/pid/10341858)の「電子化時の注記」に「2017/4/28 info:ndljp/pid/1264270から分割。」とあり、『岩波講座哲学 第10』(info:ndljp/pid/1264270)の「電子化時の注記」には「2017/4/28 31コマ以降はinfo:ndljp/pid/10341858に分割。」とある。

*22:共訳者の高橋邦太郎は1984年没。

*23:米国議会図書館の「Naimushō Keihokyoku censorship collection」に保管されているが、「他機関デジタル化資料(内務省検閲発禁図書)」の分類名から想像されるように発禁となったものではない。

*24:映画法施行規則様式第八号の合格印章

*25:映画法施行規則様式第十一号の認定印章

*26:映画法施行規則様式第三号の推薦印章

*27:昭和14年4月5日法律第66号、改正 昭和16年3月6日法律第35号

*28:昭和14年9月26日勅令第668号、改正 昭和15年12月21日勅令第916号

*29:昭和14年9月27日、改正 昭和15年9月9日昭和15年12月21日昭和16年6月24日

*30:日本文化映画年鑑 昭和15年版』で見ることができる。

*31:映画検閲年報 昭和17年』では、「昭和十七年に優秀なる娯楽劇映画として内務省が推奨し、検閲手数料を免除したもの」の一つとして『ハワイ・マレー沖海戦』を挙げ、「以上推奨した映画は企画・演出・演技共に他の映画に比し優秀なるものがあるので手数料免除の恩典に浴したのである」と記している。検閲する上に、通常は検閲手数料も巻き上げていたとは。

*32:老樹名鑑 : 老樹擁護之鼓吹

*33:Groot schilderboek : waar in de schilderkonst in al haar deelen grondig werd onderweezen ... / door Gerard de Lairesse 1』、『Katechismus der natuur / door J.F. Martinet』(Vol. 2Vol. 4)、『Resa uti Europa, Africa, Asia, förrättad åren 1770-1779 / af Carl Peter Thunberg』(d. 2d. 3)、『江戸城全図』、『中野碩翁園池図』、『[錦絵貼り合わせ]』、『丙午年生れ子のさとし書』、『風俗四季哥仙 三月』、『吹上御苑全図』、『北海道国郡全図 : 開拓使蔵板』、『美南見十二候 [九月]』、『明治三十三年十一月十一日子ノ十二時火性の人有卦に入る』、『竜華寺内苑之図』、『林家巽園全景

*34:著作権者不明の著作物の利用に関する裁定及び補償金の額を定める件(文化庁三一)

*35:グループ②についても、2016年1月28日掲載のお知らせに同じ記載がある。

*36:平成27年度裁定分までのPDF(2016年2月および5月に作成されたもの)は内容のコピーを許可する設定になっていた。

*37:例えば、2015年2月9日付けの裁定が官報に掲載されたのは、約5か月後の2015年7月14日であった。

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2017年3月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第34号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

今月は多数の資料追加があったので、便利のため、追加資料リスト(非公式)を作成して共有する。

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2017年3月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2017年3月1日から2017年3月31日までに変更のあったレコードは64,245件であった*1

2月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは352,666件であったが、3月31日までの更新を適用したデータにおいては353,697件となっており、1,031件増加している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 2月末 3月末
インターネット公開(許諾) 9231 10173 +942
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 32485 32475 -10
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/10 19 19 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 19 19 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 3 3 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 41769 41763 -6
インターネット公開(保護期間満了) 269140 269245 +105
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 554562 553576 -986
館内公開 78262 85320 +7058
(総計) 985490 992593 +7103
(内、インターネット公開分合計) 352666 353697 +1031

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

3月末 総計
許諾 保護期間満了 館内公開
2月末 許諾 10*4 10
裁定
2012/03/01
10*5 10
裁定
2015/11/10
6*6 6
保護期間満了 117*7 117
図書館送信 949*8 37*9 986
館内公開 3*10 3
総計 952 43 137 1132

この表は、例えば、2月末時点では図書館送信であった図書で、3月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが37件あると読んでほしい。

この表の他、2月末のメタデータには存在せず、3月19日付けで登録された図書が7,103件あり、その内訳は図書5,667件(館内公開5,488件、保護期間満了179件)、プランゲ文庫の図書1,436件(すべて館内公開)となっている(「2017年3月のNDLデジコレ追加資料」として後述する)。

円朝全集』

今回、保護期間満了から館内公開に変更された図書には、『円朝全集 卷の八』が含まれていた。

春陽堂版『円朝全集』(巻の8)については、別スキャンが、校訂編纂者の鈴木行三を「著作者等の氏名」とする裁定に基づいて公開されており*11、現在もインターネット上で内容を確認できる*12

目次に挙がっている著作者を見る限り、三遊亭円朝自身や校訂編纂者の鈴木行三を含め、著作権保護期間は満了しているように思えるが*13、あるいは「怪談阿三の森」について添えられた解説によって、著作権者不明と判断されたのであろうか。

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 2月末 3月末
インターネット公開(許諾) 8 8 0
インターネット公開(保護期間満了) 71210 72641 +1431
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 17219 17202 -17
館内公開 3 3 0
(総計) 88440 89854 +1414
(内、インターネット公開分合計) 71218 72649 +1431

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

著作権に関する情報」の変動 (2月末 → 3月末) 件数
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) 17 *14
新規 インターネット公開(保護期間満了) 1414 (後述*15

2017年3月のNDLデジコレ追加資料

3月14日、国立国会図書館ウェブサイトにおいて以下の資料追加がアナウンスされた。

国立国会図書館は、2017年3月14日に以下の約32,000点「国立国会図書館デジタルコレクション」 に追加しました。

コレクション 追加数 公開
図書 約4,300点 館内限定
雑誌 約1,400点 館内限定
古典籍資料 約1,400点 インターネット
憲政資料 約1,000点 インターネット
日本占領関係資料 連合国軍最高司令部(GHQ/SCAP)文書 約17,600点 インターネット(一部館内限定)
極東軍文書 約100点 館内限定
プランゲ文庫 図書 約1,400点 館内限定
録音・映像関係資料 録音資料 約100点 館内限定
脚本 約3,000点 館内限定(一部インターネット)
他機関デジタル化資料 愛・地球博* 約300点 館内限定
内務省検閲発禁図書 約1,300点 館内限定(一部インターネット)

http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2016/170314_01.html
公開開始日による絞り込み検索

今回も追加資料リストの公式提供はなかったが、公開開始日による絞り込み検索が行えるようにシステムが改修されており、「新しくコレクションに加わったものを確認したい」という利用者のニーズに応えられるものとなった。

ただし、以前公開された分については公開開始日の範囲を指定しても絞り込めないようで、例えば「資料群=図書 公開開始日=2017-1-1〜2017-1-31 公開範囲=すべて」を条件とする検索では、2017年1月に公開された図書約6,000件はヒットせず、ヒット件数は0件となる。また、検索結果の表示は最大1,000件までとなっているので、1,000件を超える公開に対しては、重複なく漏れなく絞り込みができる検索条件を工夫する必要がある。

古典籍資料のサムネイル改善

古典籍資料に関しては、これまでは題箋しかない表紙をサムネイルにしているものが多く、その大きさで見ても他の資料と区別が付かなかった。しかし、今回の新規公開分では、絵扉をサムネイルにしているものが多く、他の資料と区別が付きやすくなり、興味を引きやすくなっている。

目的の資料があって検索する場合には関係ないが、(書店を見て回るように)漠然と一覧をブラウズする場合、タイトルすら聞いたことのないものが多いなかで、サムネイルによって、ほのかに江戸のデザインが楽しめ、言わば「ジャケ買い」のように手に取りやすくなるこの変更は、小さな変更点のようであっても、利用者の体験にとっては大きな改善点だろう。

許諾に基づくインターネット公開資料の増加

3月22日には、「図書または雑誌として収録している官公庁刊行の資料約1,200点を著作権者のご協力によりインターネット公開しました」との「お知らせ」があった*16

このときの変動の内訳を見ると、公開範囲の変更だけでなく、雑誌の資料追加も行われていることが分かる*17

資料種別「著作権に関する情報」の変動件数
図書国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(許諾)949
館内公開 → インターネット公開(許諾)3
雑誌国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(許諾)119(7タイトル)
新規 インターネット公開(許諾)98(2タイトル)
(総計)1169

これらには「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」をなす官公庁刊行資料が含まれている*18

2015年度デジタル化作業対象資料

さて、今回追加となった資料は、どのようなものであろうか。

2014年度末には2013年度にデジタル化された資料が新規追加され、2015年度末には2014年度にデジタル化された資料が新規追加されたことを考えると、今年3月(2016年度末)には2015年度にデジタル化された資料が新規追加されたものと推測して、さほど無理はないだろう。

2015年度のデジタル化作業対象資料一覧を挙げつつ、今回の追加内容を確かめる。


デジタル化作業対象資料一覧(平成27年12月18日現在)

資料区分 デジタル化対象 対象冊数 利用停止期間(予定)
和図書 (1)東京本館所蔵の昭和62年末までに整理されたものの一部
  • 請求記号が以下で始まるものの一部 026〜921、AZ-1311〜AZ-1792、DT8〜DT161、EG77、GC、M91、M93、ME
  • 請求記号がUL又はUPで始まる当館刊行物の一部
約45,000冊 平成27年7月中旬〜平成28年4月末(予定)
(2)請求記号がY111、Y121で始まる官庁等が発行する小冊子の一部 約2,100冊
(3)請求記号がY95、Y111、Y991で始まる原子炉設置(変更)許可申請書の一部 約260冊
和雑誌及び洋雑誌 (4)国内刊行学会誌・紀要類の一部
うち洋雑誌8タイトルは関西館所管
約90タイトル(Excel: 53.0KB)
和図書及び和雑誌 (5)国・地方公共団体の各種報告書類(「白書」類も含む)の一部 約70タイトル(Excel: 45.0KB)
和雑誌 (6)国の機関が発行する公報の一部 9タイトル(Excel:28.5KB)
古典籍 (7)請求記号が207で始まるものの一部等 約1,400冊(Excel:31KB) 平成27年9月〜平成28年3月末(予定)
和図書 (8)請求記号が「水」で始まるもの 約540冊 平成27年9月24日〜平成28年3月末(予定)
カセットテープ (9)請求記号がYL31で始まるカセットテープ 約220件 平成27年9月16日〜平成28年4月末(予定)
ソノシート (10)請求記号がYMF、YMG、YMH等で始まるソノシート 約950件
脚本 (11)請求記号がY851で始まる脚本 約3,000冊
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization/unavailable.html

以下、OAI-PMHで取得した書誌メタデータに基づく非公式な追加資料リストを、資料種別ごとに挙げながら内容を見ていく。

新規公開の図書

コレクション 件数
図書 4,327件
プランゲ文庫 図書 1,436件
他機関デジタル化資料 愛・地球博(図書) 14件
内務省検閲発禁図書 1,326件

新規追加された図書4,327件には、2015年度デジタル化対象の(1)〜(3)*19や、(8)の水路部の資料*20、(9)のカセットテープの図書部分*21、(10)のソノシートの図書部分*22が含まれている。

カセットテープやソノシートの音源部分は、別途、資料種別未設定で今回の新規追加に含まれている*23

和図書やカセットテープ、ソノシートのデジタル化においては、作業対象資料一覧が提供されておらず、今回の追加によって2015年度デジタル化分が全て公開完了したのかは判断できない*24

この他、プランゲ文庫の図書1,436件*25や、他機関デジタル化資料(愛・地球博)の図書14件*26、他機関デジタル化資料(内務省検閲発禁図書)1,326件*27も、資料種別に「図書」を含むものとして新規公開されている。

新規公開の雑誌

新規追加された雑誌1,363件は、30タイトル*28からなり、2015年度デジタル化対象(4)の学会誌(約90タイトル)の一部*29、(5)の白書(約70タイトル)の一部*30が含まれている。残りのタイトルが全て公開済みであるかは未確認。なお、(6)の公報(9タイトル)については、2016年6月に新規公開されている。

新規公開の古典籍資料

新規追加された古典籍資料1,414件には、2015年度デジタル化対象(7)の古典籍(対象冊数約1,400冊)が含まれている。

作業対象資料一覧(xlsファイル)から請求記号とタイトルを抜粋する。

No.請求記号タイトル
1請求記号が207-1001〜207-2834のもの
2WA7-285教誡新學比丘行護律儀 1卷*31
3WA7-286聚分韻略 [5巻]*32
4WA7-287[禪林抜類聚] 4卷*33
5WA7-288禪林抜類聚. 卷1, 4*34
6WB1-23山幸 2巻*35
7特1000-18風俗問状答*36
8特1001-9日本治乱記 83巻*37
9147-162諸系譜(全冊)*38
10238-1鶯宿雑記(全冊)*39

具体的タイトルが示されたNo.2〜10について、今回の追加に含まれていることが確認できる。

なお、『鶯宿雑記 巻五十九、巻五百十』の巻次メタデータは「巻五百九、巻五百十」の誤りであろう。

鶯宿雑記. 巻13-14
鶯宿雑記. 巻14「常陸国うつろ船流れよりし事」
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

今後は、例年通りであれば、2016年度のデジタル化分(39点・約420冊)が2017年度末までに追加されるものと思われる。2016年度の作業対象資料一覧(xlsファイル)は、2016年11月に公表されており、葛飾北斎『北齋東海道』、高力種信『鳴海祭礼図』、渋江抽斎 編『江戸鑑図目録』、5代目市川団十郎『徒然吾妻詞』、富士谷御杖 口授『装抄』、大槻文彦『東京須覧具』、曲亭馬琴『近世流行商人狂哥絵図』、井原西鶴『西鶴置土産』、陸軍築城部本部 編『[日本城郭史資料]』、楊洲周延 画『千代田之御表』などが作業対象に挙げられている*40

新規公開の静止画資料

コレクション 件数
憲政資料(長崎省吾関係文書) 960件
日本占領関係資料 連合国軍最高司令部(GHQ/SCAP)文書 17,648件
極東軍文書 96件
プランゲ文庫 図書 1,436件

憲政資料(長崎省吾関係文書)については、NDLデジコレでの検索結果(1045件)より若干少なくなっている。これは、検索結果には「全号まとめ」等の件数が含まれるのに対し、OAI-PMHで取得するメタデータにはそれらに相当するレコードが含まれていないことによる。

なお、『機密往復書簡. リースデール(Redesdale, Algernon Bertram Freeman-Mitford.)書簡 長崎省吾宛』の「年月日」が「196-06-28」になっているのは、「1906-06-28」の誤りであろう。

その他の新規公開資料

コレクション 件数
録音・映像関係資料 録音資料 109件
脚本 3,033件
他機関デジタル化資料 愛・地球博(動画) 312件
内務省検閲発禁図書 1件

録音資料については、NDLデジコレでの検索結果(118件)より9件少なくなっている。これは、検索結果では2017年3月14日より公開開始とされている『患者指導用講座 医研テープによる : 普及版』音源の9件*41が、実際には1月の資料追加で既に館内公開されており、今回の新規追加リストに含まれないことによる。なお、同じく1月に追加された『患者指導用講座 医研テープによる : 普及版』(60(音源))は、現在アクセスするとエラーになり、NDLデジコレで検索してもヒットしない。

脚本については、2015年度デジタル化対象(11)で対象冊数約3,000冊とされており、今回追加された3,033件と良く一致している。

また、内務省検閲発禁図書が1件(『北越新報 第二號外』)含まれているが、これは本来、国立国会図書館サーチのメタデータで資料種別を「図書」に設定されるべきところ、設定漏れとなっていることによる。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:dcndl:materialType

*3:dcterms:rights

*4:アナーキズム方法論』、『国防国家とナチス独逸』、『昭和55年10月25日から27日にかけて日本海北部を通った低気圧による強風と波浪による災害』、『広島県地域防災計画』(昭和58年6月 附属資料昭和59年6月昭和60年6月昭和61年6月昭和62年5月)、『マルクス経済学大綱』、『唯物史観のために

*5:金融の国営 : 国家統制の根本問題』、『原始経』、『国家と革命・左翼小児病』、『一〇・九提是』、『救へ!哀れなる金持特権階級!』、『救へ!哀れなる金持特権階級』、『ブルドッグ』、『無政府主義と農本主義』、『メーデーの話』、『メーデーの話

*6:『献策新編』(第1集巻1第1集巻2第1集巻3第2集巻1第2集巻2第2集巻3

*7:社会主義関係の図書が多いが、『故実叢書』の一部(20件)や『円朝全集 卷の八』なども含まれている。

*8:2016年6月に新規追加された図書に由来する948件に加え、『公正取引委員会年次報告 : 独占白書 昭和46年』を含む。

*9:故実叢書』(尚古鎧色一覧(本間百里)尚古鎧色一覧(本間百里)服色図解(本間百里)織文図会(松岡辰方撰 本間百里補))、織文図会(松岡辰方撰 本間百里補)織文図会(松岡辰方撰 本間百里補)拾芥抄(洞院公賢著 洞院実煕補)拾芥抄(洞院公賢著 洞院実煕補)拾芥抄(洞院公賢著 洞院実煕補))、『大日本仏教全書』(第70巻 孝養集(覚鑁撰) 他8部第71巻 菩薩戒義疏鈔(円琳撰) 他2部第72巻 授菩薩戒儀則 他15部第73巻 服具叢書 第1第74巻 服具叢書 第2第75巻第76巻 唯識論同学鈔 第1(良算編)第77巻 唯識論同学鈔 第2(良算編)第78巻第79巻第80巻8182838485868788899091929394)、『秩父宮記念スポーツ図書館蔵書目録』、『読書に関する調査 : 大橋図書館・帝国図書館・日比谷図書館調査』、『連合国軍総司令部から没収を命ぜられた宣伝用刊行物総目録 : 五十音順

*10:『消防白書』(昭和43年版昭和44年版昭和45年版

*11:裁定データベースでの通番102-009012

*12:第8巻は「怪談乳房榎」が「風俗壊乱」に当たるとされて発禁処分を受けており、今回新たにコレクションに加わった他機関デジタル化資料(内務省検閲発禁図書)にも『三遊亭圓朝全集 巻の8』として含まれている(館内公開)。

*13:口絵「内藤新宿時代の書翰」の三遊亭円朝は1900年没、「山形含雪題字」の山縣有朋は1922年没、「椿説蝦夷なまり口絵」の水野年方は1908年没、「怪談乳房榎」挿絵の落合芳幾は1904年没、「蝦夷錦古郷之家土産」序の條野採菊は1902年没、挿絵の大蘇芳年月岡芳年)は1892年没、「椿説蝦夷なまり」序の末松青萍は1920年没である。また、校訂編纂者の鈴木行三については、青空文庫・富田さんの記事「『圓朝全集』は誰のものか」にあるように、1962年没と判明している。

*14:『[植物図説雑纂]』([1][2][3][4][5][6][7][8][9][10][11][12][13][14][15][16][17]

*15:tsvファイル参照。

*16:3月22日付け「お知らせ」内のリンクによる検索結果では、(公開開始日ではなく)インターネット公開開始日による絞り込み検索が行われている。

*17:実際には、3月中にいったん館内公開で追加されたあと、許諾に変更されている。雑誌『Bulletin of the Geographical Survey Institute』、『Seismological Bulletin of National Research Center for Disaster Prevention』の2タイトル。

*18:2016年6月に新規追加された図書59,255件(すべて館内公開)のうち、「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」をなす官公庁刊行資料の一部は2016年10月の更新でインターネット公開(許諾)に変更され、多くは2017年1月の更新で図書館送信に変更された。2017年3月の更新では、1月に図書館送信に変更された上記資料のうち948件がインターネット公開(許諾)に変更されており、逆に2010年10月にインターネット公開(許諾)に変更された上記資料のうち6件が館内公開に戻されている。この結果、2016年6月新規追加図書の公開範囲内訳(2017年3月末現在)は、インターネット公開(許諾)2,292件、図書館送信48,467件、館内公開8,496件となっている。

*19:多くは2016年6月に新規追加済みだが、今回追加されたものとしては、例えば、『愛知県教育年報 1969年』(請求記号:AZ-1613-3)など。「提供者」は「デジタル化資料(図書主題別3)」となっている。

*20:例えば、『日本水路誌 第1巻』(請求記号:水-1イ)など。「提供者」は「デジタル化資料(水路誌)」となっている。

*21:例えば、『患者指導用講座 医研テープによる : 普及版 1』(請求記号:YL31-31)など。「提供者」は「デジタル化録音資料(カセット2)」となっている。

*22:例えば、『Kodama歌う雑誌 4号(1960.2)』(請求記号:YMF-48)など。「提供者」は「デジタル化資料(ソノシート)」となっている。

*23:例えば、『患者指導用講座 医研テープによる : 普及版 1(音源)』(請求記号:YL31-31)、『Kodama歌う雑誌 4号(1960.2)(音源)』(請求記号:YMF-48)など。

*24:1月5日の書誌情報オープンデータセット更新では、図書のタイトルリストに無効なレコードが29件(2005年日本国際博覧会関係資料14件、カセットテープ15件)含まれていた。そのうち、2005年日本国際博覧会関係資料14件については、1月10日に訂正削除されたが、削除されたレコードに記載されていたURLは、現在は有効に表示されるようになっている。一方、カセットテープ15件については、うち5件は現在有効に表示されるようになっており、10件は現在もエラーとなる。オープンデータセットの更新内容がフライングであったことを考えると、現在エラーとなる10件のURLも今後有効に表示されるようになるのだろうか。有効に表示されるようになった5件は、『患者指導用講座 医研テープによる : 普及版 46』、『方言談話資料 1 (山形・群馬・長野) 』、『Instrumental music of Asia』、『基本文型による入門フランス語会話』(12)。これらの「提供者」は「デジタル化録音資料(カセット)」、「デジタル化日」は「2015-03-20」となっている。2014年度デジタル化対象資料なのかもしれない。現在もエラーとなる10件は、『肉声できく昭和の証言』(政治家編 1 戦前・戦中 1政治家編 1 戦前・戦中 1政治家編 2 戦前・戦中 2政治家編 2 戦前・戦中 2政治家編 3 戦前・戦中 3政治家編 3 戦前・戦中 3政治家編 4 戦後 1政治家編 5 戦後 2政治家編 6 戦後 3政治家編 7 戦後 4)。

*25:例えば、『옳은 路線』など。「提供者」は「デジタル収集資料(プランゲ文庫一般図書5)」、資料種別は「静止画資料」「図書」となっている。

*26:例えば、『2005年日本国際博覧会公式記録 : 愛・地球博』など。「提供者」は「地球産業文化研究所」となっている。

*27:例えば、『蟹工船』など。「提供者」は「デジタル化資料(米国議会図書館所蔵内務省検閲発禁図書)」となっている。

*28:『Bulletin of the Geographical Survey Institute』、『Geophysical Magazine』、『Journal of natural disaster science』、『Papers Presented to the Symposium on Antarctic Meteorites』、『Proceedings of Joint Panel Meeting of the U.J.N.R. Panel on Earthquake Prediction Technology』、『Proceedings of the Japan Earthquake Engineering Symposium』、『Seismological Bulletin of National Research Center for Disaster Prevention』、『安全工学シンポジウム講演予稿集』、『気象要覧 = Geophysical review』、『極域における電離圏磁気圏総合観測シンポジウムプログラム&予稿集』、『極域における電離圏磁気圏総合観測シンポジウム講演要旨』、『極域気水圏シンポジウムプログラム・講演要旨 = The Symposium on Polar Meteorology and Glaciology program and abstracts』、『極域地学シンポジウムプログラム・講演要旨』、『研究発表会概要集』、『国立防災科学技術センター要旨集』、『自然災害科学会学術講演会要旨集』、『大会講演予稿集』、『地学団体研究会総会シンポジウム要旨集』、『地震学会講演予稿集』、『東京大学理学部地殻化学実験施設彙報』、『東北地域災害科学研究 = Tohoku journal of natural disaster science』、『南極地学シンポジウムプログラム・講演要旨』、『日本自然災害学会学術講演会講演概要集』、『日本写真測量学会年次学術講演会発表論文集』、『日本地球化学会年会講演要旨集』、『日本地球電気磁気学会講演会講演予稿集』、『日本地震学会講演予稿集』、『日本地震工学シンポジウム論文集』、『日本地熱学会学術講演会講演要旨集』、『防災科学技術研究所年報』

*29:例えば、『Bulletin of the Geographical Survey Institute』など。「提供者」は「デジタル化資料(雑誌主題別2)」となっている。なお、(4)に挙げられているタイトルで、2016年6月に新規公開された『天気』の「提供者」は「デジタル化資料(雑誌主題別1)」となっている。

*30:例えば、『気象要覧 = Geophysical review』など。「提供者」は「デジタル化資料(雑誌主題別2)」となっている。

*31:教誡新學比丘行護律儀 1卷

*32:聚分韻略 [5巻]

*33:『[禪林抜類聚] 4卷』(禪林抜類聚一禪林抜類聚二禪林抜類聚三禪林抜類聚四

*34:『禪林抜類聚』(禪林抜類聚一禪林抜類聚四

*35:『山幸 2巻』(

*36:風俗問状答 風俗問状答』、『風俗問状答 風俗問状答

*37:『日本治乱記 83巻』(巻第一、巻第二巻第三、巻第四巻第五、巻第六巻第七、巻第八巻第九、巻第十巻第十一、巻第十二巻第十三、巻第十四巻第十五、巻第十六巻第十七、巻第十八巻第十九、巻第二十巻第二十一、巻第二十二巻第二十三、巻第二十四巻第二十五、巻第二十六巻第二十七、巻第二十八巻第二十九、巻第三十巻第三十一、巻第三十二巻第三十三、巻第三十四巻第三十五、巻第三十六巻第三十七、巻第三十八巻第三十九、巻第四十巻第四十一、巻第四十二巻第四十三、巻第四十四巻第四十五、巻第四十六巻第四十七、巻第四十八巻第四十九、巻第五十巻第五十一、巻第五十二巻第五十三、巻第五十四巻第五十五、巻第五十六巻第五十七、巻第五十八巻第五十九、巻第六十巻第六十一、巻第六十二巻第六十三、巻第六十四巻第六十五、巻第六十六巻第六十七、巻第六十八巻第六十九、巻第七十巻第七十一、巻第七十二巻第七十三、巻第七十四巻第七十五、巻第七十六巻第七十七、巻第七十八巻第七十九、巻第八十巻第八十一、巻第八十二巻第八十三、巻第八十四、巻第八十五

*38:『諸系譜』(第1冊第2冊第3冊第4冊第5冊第6冊第7冊第8冊第9冊第10冊第11冊第12冊第13冊第14冊第15冊第16冊第17冊第18冊第19冊第20冊第21冊第22冊第23冊第24冊第25冊第26冊第27冊第28冊第29冊第30冊第31冊第32冊第33冊

*39:289件と多数になるので省略。tsvファイル参照のこと。

*40:他に、請求記号が特1000-1〜特1001-4のもの、『柑橘図譜』、『[鳥類図譜]』。

*41:『患者指導用講座 医研テープによる : 普及版』(53(音源)54(音源)55(音源)56(音源)57(音源)58(音源)59(音源)61(音源)62(音源)

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2017年2月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第33号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

経済学説と社会思想
経済学説と社会思想(小泉信三
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

見返しに貼られたちょっとユーモラスな蔵書票。
「この図書は本館調査立法考査局主査 故能勢寅造氏の遺贈にかかるものである。(1957年12月)」*1

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2017年2月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2017年2月1日から2017年2月28日までに変更のあったレコードは32,642件であった*2

1月末時点のデータにおいては、「資料種別」*3が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*4に「インターネット公開」を含むものは352,570件であったが、2月28日までの更新を適用したデータにおいては352,666件となっており、96件増加している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 1月末 2月末
インターネット公開(許諾) 9223 9231 +8
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 32461 32485 +24
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/10 19 19 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 19 19 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 3 3 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 41770 41769 -1
インターネット公開(保護期間満了) 269075 269140 +65
館内公開 78162 78262 +100
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 554758 554562 -196
(総計) 985490 985490 0
(内、インターネット公開分合計) 352570 352666 +96

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

2月末 総計
許諾 裁定
2012/03/01
保護期間満了 館内公開
1月末 裁定
2015/11/10
1*5 1
保護期間満了 104*6 104
図書館送信 8*7 24*8 164*9 196
館内公開 4*10 4
総計 8 24 169 104 305

この表は、例えば、1月末時点では図書館送信であった図書で、2月末にはインターネット公開(保護期間満了)になっているものが164件あると読んでほしい。

パブリックドメイン図書の増加

図書館送信や館内公開からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1966年に没し、2017年からパブリックドメインとなったものが多数含まれている。

忍術からスパイ戦へ
忍術からスパイ戦へ(藤田西湖)
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)を中心として、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。

なお、今回保護期間満了に変更された図書の中には、1966年に没した人物による題字や序文などを含むため、これまで保護期間満了として公開されていなかったものが多数あるが(今月の例では、荒木貞夫による題字や序文を含むものなど)、そのような資料の列挙は煩雑となるので以後省略する。

小説家・詩人・翻訳家など

山中峯太郎の著作については、保護期間満了に変更された上記の図書に加え、『戦へ駆立てるもの : 国境第一戦の前後』、『戦に次ぐもの』が許諾に基づく公開に変更されている*11。また、上田広(小説家)の 『鉄道守備隊』が裁定に基づく公開に変更されている*12

他に、番匠谷英一(劇作家・ドイツ文学者)などの著作物も公開された。

美術家

楽家舞台芸術

学者・宗教家など

他に、板垣鷹穂(美術評論家・美術史家)、山崎靖純(経済評論家)などの著作物も公開された。

なぜ玄米でなければならぬか
なぜ玄米でなければならぬか(二木謙三
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

「立憲民政党政務調査館図書之印」「若槻礼次郎殿寄贈」

政治家・官僚・軍人・実業家など

荒木貞夫の著作については、保護期間満了に変更された上記の図書に加え、『戦争』が裁定に基づく公開に変更されている*14

資料の内容とは関係ないが、『犬養內閣成立祝賀新年宴會演說速記錄』(1932年*15)の裏表紙には、次の記載がある。

本「パンフレット」の寸法は商工省工業品規格統一調査会決定に係る「紙ノ仕上寸法規格」中のA列5番(148mm×210mm)に準拠したるものである

http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1907613/17

日本標準規格第92号「紙ノ仕上寸法」(1929年12月4日決定)から約2年、寸法について特記していることには、どのような背景があるのだろうか。

その他

「最後の忍者」こと藤田西湖が晴れて返ってきた。藤田西湖については、以前の記事(12)を参照のこと。

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 1月末 2月末
インターネット公開(許諾) 8 8 0
インターネット公開(保護期間満了) 71209 71210 +1
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 17220 17219 -1
館内公開 3 3 0
(総計) 88440 88440 0
(内、インターネット公開分合計) 71217 71217 0

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

著作権に関する情報」の変動 (1月末 → 2月末) 件数
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) 1 *16

今月は、図書・古典籍資料ともに変動が少なかった。来月(3月の更新)は、例年通りであれば、2015年度のデジタル化分(古典籍資料については約1,400冊)などが新規追加されると思われるので、楽しみにしていよう。

今後のデジタル化予定

国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用停止について」は、「平成28年12月22日現在」のまま更新はなかった。

昨年8月の「平成29年度 国立国会図書館予算概算要求」では、重点事項の一つとして「デジタルコンテンツの拡充」を挙げており、要求内容には、「科学技術情報整備のためのデジタルコンテンツの拡充」として「科学技術文献等約6,000点」、「保存のためのデジタル化」として「図書等約6,000点」、「視覚障害者用録音図書のデジタル化」として「学術文献録音図書約170点」が挙げられている。

平成29年度予定経費要求書では、若干の減額が見られるが、大枠としては上記のようなデジタル化が想定されているものと考えて良いだろう。

*1:能勢, 寅造, 1902-1957。NDLデジコレには、国立国会図書館調査及び立法考査局『故能勢寅造氏遺贈図書目録』や、能勢文庫委員会『能勢寅造 : その仕事と思い出』という資料があるようだ。『国立国会図書館における露文資料 : その概要と紹介』によれば、故能勢寅造氏の遺贈図書からなる「能勢文庫」の図書には、「故人の風貌によせて「なまず」の図柄を配した「能勢寅造蔵書」という蔵書票が貼られている」とのこと。

*2:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*3:dcndl:materialType

*4:dcterms:rights

*5:日本楽府

*6:商工会議所関係資料等の集合著作物など。

*7:青イクツ』、『戦へ駆立てるもの : 国境第一戦の前後』、『戦に次ぐもの』、『七人の子供』、『将来の海運』、『南京城総攻撃』、『二つの真心』、『ぶつぶつ屋 : そのほか

*8:海国男子』、『輝く海軍魂』、『学童健康読本』、『眼前に迫る世界大戦と英米赤露の襲来 : SOSの日本』、『経済学全集 第5集 社會政策研究 第五分冊』、『警視総監物語』、『国防常識』、『小学武道読本 : 文部省要目準拠 全』、『世界少女くらべ』、『戦時下日本の思想動向 : 支那事変をめぐる国際思想戦』、『戦陣訓述義』、『戦争』、『鉄道守備隊』、『同志社大学不祥事件の真相』、『南海の決死隊』、『日○もし戦はば?』、『日本の剣 : 武道の話』、『呪はれたロシア』、『花咲くビルマ戦線 : 上級向』、『防空教育空中戦時代』、『要目準拠小学武道講話』、『歴史的に観たる日本女性』、『我等の大陸空軍』、『我等の飛行隊 : 空は危し

*9:D・ANOYパミールを征服す : 独逸の冒険的な探索飛行』、『Memoirs of the College of Engineering, Kyushu Imperial University = 九州帝國大學工學部紀要 第四冊第七號』、『アダム・スミス伝』、『アメリカ恐慌の見透し』、『アメリカ恐慌の見透し』、『異国叢書』(〔第1〕〔第3〕〔第11〕續 豊後篇上巻續 豊後篇下巻)、『大蔵大臣井上準之助君商工大臣俵孫一君招待新年宴会演説速記録 犬養內閣成立祝賀新年宴會演說速記錄』、『外国為替新読本』、『外国為替新読本』、『外国為替新読本』、『外国為替の見方』、『外国為替の見方』、『加賀藩勤王殉難士伝』、『学芸会国史劇』、『学芸会人形劇選集』、『各國憲政發達史概要』、『観想の玩具』、『教行信證概説』、『行政警察学』、『虚弱児童養護施設論 : 養護実施プログラム一案』、『近代思想と軍隊』、『グスターフ・ヴァーザー』、『国分日本金石年表』、『軍人勅諭謹解』、『軍人勅諭謹觧』、『経済学説と社会思想』、『経済協同体の進展』、『経済参謀本部論』、『経済参謀本部論』、『経済参謀本部論』、『経済学全集』(第5集 社會政策研究第5集 社會政策研究 第二分冊第5集 社會政策研究 第三分冊第5集 社會政策研究 第四分冊)、『芸術の国と自然の国』、『古英雄と宗教』、『皇国の軍人精神』、『巷塵抄』、『巷塵抄』、『国営と民営』、『国営と民営』、『国際私法 : 江川英文先生講義プリント 1 (総論)』、『国防の基礎』、『国民更生の根本義』、『国民更生の根本義』、『古事記新講』、『古事記新講』、『古代支那研究』、『これからの経済は如何に動くか』、『コンドル博士遺作集』、『最新昭和公民読本』、『坐高と比坐高とに就て : 坐高測定の実際問題に就て』、『佐藤信淵』、『産業統制史論 第1冊 (企業集中論)』、『時局に対する所感』、『時代と文化』、『支那事變貯蓄債券パンフレット 第3輯』、『支那事変と日清戦争』、『司馬江漢』、『自由と統制』、『自由と統制』、『自由と統制』、『壽々 [第3期] 2』、『荘園志料 上卷』、『宵二童謡集』、『昭和日本の使命』、『職員健康保険法詳解並運用手続総攬』、『女性と宗教』、『初等露西亜語文法』、『新経済全集 第1』、『信仰と生活』、『眞宗の教旨とその實践』、『青年之宗教』、『西洋美術主潮』、『世界陰謀と日本共産党』、『世界経済と合理化運動』、『世界経済と合理化運動』、『世界経済の合理化』、『世界経済の合理化』、『世界経済の常識』、『世界経済の趨向と通貨問題の将来 : 殊に米国の通商及通貨政策に就て』、『世界の動向と日本』(12)、『セメント聯合会年鑑』(昭和6年度昭和7年度昭和8年度昭和9年度昭和10年度昭和11年度昭和12年度昭和13年度昭和14年度)、『戦争はどうなる : 時局と国民の覚悟』、『大将の少年時代』、『大東亜維新の今後』、『大日本仏教全書』(第42巻 大日経疏鈔(観賢撰) 他3部第43巻第44巻第45巻 覚禅鈔 第1第46巻 覚禅鈔 第2第47巻 覚禅抄 第3第48巻 覚禅抄 第4第49巻 覚禅抄 第5第50巻 覚禅抄 第6第51巻 覚禅抄 第7第52巻第53巻 無量寿経集解(白弁述)第54巻 観経秘決集(証空撰)第55巻 観門要義鈔 第1第56巻第57巻第58巻第59巻 観経疏楷定記 第2第60巻第61巻第62巻第63巻 当麻曼荼羅註(証空撰) 他6部第64巻第65巻第66巻 一遍上人語録(知真) 他4部第67巻 他阿上人法語(真教) 他5部第68巻 防非鈔(解阿撰) 他6部第69巻 一遍上人念仏安心鈔 他5部)、『魂の故郷』、『中華民国に於ける外国人の地位 第1』、『朝暮抄』、『出島蘭館日誌 上卷』、『鉄鋼業発展史論』、『東亜経済論』、『東亜重工業論』、『なぜ玄米でなければならぬか』、『南州先生詩文鈔 巻上』、『南洋南支を観察して』、『日本金融資本論』、『日本金融資本論』、『日本工業経済通話』、『日本戦時経済読本 : 封鎖経済と日本経済の前途』、『日本戦時中小工業論』、『日本と和蘭』、『日本の憲法政治とは : 自由主義は思想的反逆 民主々義は反国体思想』、『日本列島に於ける熱帶性並亞熱帶性植物の自生北限』、『忍術からスパイ戦へ』、『巴黎国立図書館蔵敦煌遺書所見録 第1-9』、『非常時局に対して所信を述ぶ』、『氷河時代と埃及芸術』、『標準学芸会 5年用』、『福沢諭吉』、『武将夜話明日の海』、『北支経済読本』、『北支經濟讀本』、『本庄氏の興亡』、『無用語』、『孟子・荀子』、『モーツアルト』、『唯信鈔文意講義』、『楽山雑稿』、『竜子自選集 第1冊』、『レオナルド・ダ・ヴィンチ』、『我が大陸経営失敗の真相』、『我らの陸軍

*10:東京市史稿』(市街篇附圖第一市街篇附圖第四)、『忍術とは?』、『契約各論 完

*11:挿画の鈴木御水(1982年没)が著作権保護期間内であるため。

*12:共著者の金親清を「著作者等の氏名」とする裁定を受けている(裁定データベースでの通番102-003147)。

*13:同一資料の重複デジタル化(マイクロからのデジタル化、原資料からのデジタル化(白黒2値)、原資料からのデジタル化(グレースケール))と思われる。

*14:編者の大久保康夫を「著作者等の氏名」とする裁定を受けている(裁定データベースでの通番102-020048)。

*15:書誌情報では出版年月日は1931となっているが、これは『大蔵大臣井上準之助君商工大臣俵孫一君招待新年宴会演説速記録』(1931年)と合綴されているためと思われる。この資料単独では1932年(昭和7年)であろう。

*16:日本列島に於ける熱帶性並亞熱帶性植物の自生北限

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2017年1月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第32号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

今月は公開範囲の変動が多かったので、便利のため、リストを作成して共有する。

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2017年1月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2017年1月1日から2017年1月31日までに変更のあったレコードは168,330件であった*1。通常の月間変更レコード数と比べ、非常に多くのレコード変更がなされている。

昨年12月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは352,474件であったが、1月31日までの更新を適用したデータにおいては352,570件となっており、96件増加している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 12月末 1月末
インターネット公開(許諾) 9620 9223 -397
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 32866 32461 -405
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/10 19 19 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 21 19 -2
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 3 3 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 42249 41770 -479
インターネット公開(保護期間満了) 267696 269075 +1379
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 502887 554758 +51871
館内公開 124335 78162 -46173
(総計) 979696 985490 +5794
(内、インターネット公開分合計) 352474 352570 +96

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

1月末 総計
許諾 裁定
2012/03/01
保護期間満了 図書館送信 館内公開
12月末 許諾 443*4 443
裁定
2012/03/01
36*5 395*6 431
裁定
2015/02/09
2*7 2
裁定
2015/11/10
479*8 479
保護期間満了 9*9 100*10 109
図書館送信 10*11 17*12 169*13 18*14 214
館内公開 52074*15 52074
総計 46 26 1488 52074 118 53752

この表は、例えば、12月末時点では図書館送信であった図書で、1月末にはインターネット公開(保護期間満了)になっているものが169件あると読んでほしい。

この表の他、12月末のメタデータには存在せず、1月8日付けで登録された図書が5,794件(館内公開5,783件、図書館送信11件)あった(「2017年1月のNDLデジコレ追加資料」として後述する)。

パブリックドメイン図書の増加

許諾や裁定、図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1966年に没し、2017年からパブリックドメインとなったものが多数含まれている。

黒星団の秘密
黒星団の秘密(大下宇陀児
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)を中心として、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。

ここに挙げきれなかった数多くの1966年没の著作者や、許諾や裁定から保護期間満了に変更された図書など、変更の全容は1,488件の書誌情報リスト(tsvファイル)を参照のこと。

小説家・詩人・翻訳家など

他に、新井紀一(小説家)、小沢武二(俳人)、中野秀人(詩人・画家)などの著作物に、裁定から保護期間満了への変更が見られた。また、番匠谷英一(劇作家・ドイツ文学者)などの著作物も公開された。

美術家

他に、蔵田周忠(建築家)、斎藤五百枝(挿絵画家)などの著作物に、裁定から保護期間満了への変更が見られた。

秘密の花園
秘密の花園高畠華宵
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

また、鳥谷幡山(日本画家)の著作も公開された。2016年1月の更新では、仲木貞一の著作が公開されたが、今年の1月もまた……。(そういえば、熊沢寛道(熊沢天皇)も1966年没であった。)

楽家舞台芸術

小松耕輔の著作物については、許諾から保護期間満了へ変更されたものは省略した。
他に、演芸家として、6代目一竜斎貞鏡(7代目一龍斎貞山)(講談師)などの著作物も公開された。

学者・宗教家など

上で挙げた著作者の著作物については、許諾から保護期間満了へ変更されたものは省略した。
他に、岡部平太(体育指導者)、杉山直治郎(フランス法学者)、鈴木栄太郎(社会学者)、武内義雄中国哲学者)、暉峻義等(労働科学者)、仁井田陞(中国法制史学者)などの著作物に、許諾や裁定から保護期間満了への変更が見られた。また、板垣鷹穂(美術評論家・美術史家)、佐成謙太郎(国文学者)、山崎靖純(経済評論家)などの著作物にも保護期間満了への変更が見られた。

政治家・官僚・軍人・実業家など

上で挙げた著作者の著作物については、許諾から(綾川武治については裁定から)保護期間満了へ変更されたものは省略した。
他に、岩田宙造(弁護士・政治家)、牛塚虎太郎(官僚・政治家)、大久保留次郎(官僚・政治家)、河崎なつ(婦人運動家)、草葉隆円(政治家)、栗栖赳夫(銀行家・政治家)、下条康麿(内務官僚・政治家)、高瀬荘太郎(政治家・会計学者)などの著作物に、許諾や裁定から保護期間満了への変更が見られた。

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 12月末 1月末
インターネット公開(許諾) 8 8 0
インターネット公開(保護期間満了) 71205 71209 +4
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 17223 17220 -3
館内公開 4 3 -1
(総計) 88440 88440 0
(内、インターネット公開分合計) 71213 71217 +4

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

著作権に関する情報」の変動 (12月末 → 1月末) 件数
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) 4 *16
館内公開 → 国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 1 *17

図書館送信から保護期間満了に変更された『河鍋暁斎画稿 自筆画』は、河鍋暁斎の人物画画稿を貼り交ぜたもの。

「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」の多くが図書館送信対象に

2016年6月に新規追加された図書59,255件(すべて館内公開)のうち、「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」をなす官公庁刊行資料の一部は2016年10月の更新でインターネット公開(許諾)に変更されていた。

1月の更新では、2016年6月に新規追加された図書59,255件のうち49,415件が、館内公開から図書館送信へ変更された。

この結果、2016年6月新規追加図書の公開範囲の内訳は、インターネット公開(許諾)1,350件、図書館送信49,415件、館内公開8,490件となり、全て館内公開限定であった当初に比べると公開度が大幅に改善されている。

他機関デジタル化資料の図書館送信

1月5日、NDLデジコレトップページに「他機関デジタル化資料」のリンクが追加された。

「他機関デジタル化資料」には、これまで提供されていた「石巻日日新聞」「科学映像」に加え、「東京大学附属図書館デジタル化資料」11件*18が含まれており、東京大学附属図書館がデジタル化した資料であって国立国会図書館が所蔵していないものについて、国立国会図書館の図書館送信サービスを介して、図書館送信参加館で閲覧できるようになっている。

2017年1月のNDLデジコレ追加資料

1月5日、国立国会図書館ウェブサイトにおいて以下の資料追加がアナウンスされた。


図書約6,000点、雑誌約12,000点(247タイトル)を「国立国会図書館デジタルコレクション」に追加しました。

http://dl.ndl.go.jp/information?targetInformationDate=2017-1

今回も追加資料リストの公式提供はなかったが、同日更新された書誌情報オープンデータセット(後述)に基づき非公式リストを作成、共有することができた。

上記の非公式リストは書誌情報オープンデータセットをベースにしたものだったが、OAI-PMHで取得した書誌メタデータに基づく非公式リストを改めて作成し、共有する。

その他、書誌メタデータには資料種別が設定されていないが、カセットテープ資料をデジタル化した10件が新たに追加されている。

1月に新規追加された図書5,794件は、館内公開5,783件と図書館送信11件(東京大学附属図書館デジタル化資料)からなっており、1月に新規追加された雑誌11,934件は、全て館内公開となっている。

書誌情報オープンデータセットをベースにした追加図書リスト5,814件には、データセットの誤りにより無効なレコードが29件(2005年日本国際博覧会関係資料14件*19、カセットテープ15件*20)含まれており、またデータセットには含まれていない東京大学附属図書館デジタル化資料が9件あることから、OAI-PMHで取得した書誌メタデータに基づく追加図書リストは5,794件(=5814-29+9)となっている。

カセットテープについては、以前の記事で取り上げた、以下をデジタル化対象とする作業成果の一部が早くも追加されたようだ。


利用を停止する資料(平成28年10月3日現在)

資料区分 デジタル化対象 対象冊数 利用停止期間(予定)
カセットテープ (5) 請求記号がYL31で始まるカセットテープ 約50件(約350巻) 平成28年10月3日〜平成29年3月末日(予定)
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization/unavailable.htmlより抜粋

NDLデジコレの書誌情報オープンデータセット更新

1月5日、NDLデジコレの書誌情報データセットが更新された。

図書・古典籍・雑誌の書誌情報データセットは、2015年1月に初めて提供され(2015年1月26日時点の書誌情報)、その後、2016年1月の更新では博士論文の書誌情報も提供されるようになり(2016年1月5日時点の書誌情報へ更新)、2016年7月の更新(2016年7月1日時点の書誌情報)を経て、今回の提供により2017年1月5日時点の書誌情報に更新されたことになる*21

今回公開された書誌情報の件数は次のようになっている。

資料種別 公開範囲
インターネット公開 図書館送信 館内限定
図書 350,260件*22 553,893件 64,165件
古典籍 77,103件 18,277件 4件
雑誌 61件 10,994件 2,403件
博士論文 14,669件 116,990件 9,245件

なお、1月10日付けのお知らせで、「1月5日時点の収録タイトルリスト(図書/インターネット公開)に誤りがありましたので、修正しました」とアナウンスがあり、誤った書誌情報14件(2005年日本国際博覧会関係資料)が削除されている。この他、収録タイトルリスト(図書/館内限定)には、カセットテープに関する無効な書誌情報15件が含まれているが、こちらは修正されていない。

オープンデータセットに含まれる内容や、当シリーズ記事で掲載している件数との違いなどについては、初提供時に取り上げた記事を参照されたい。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:dcndl:materialType

*3:dcterms:rights

*4:本文中記載のtsvファイル参照。

*5:インフレーション研究』(2版)、『エジプトの文化と建築』、『大阪工業試験所報告』(第5回 第1号第5回 第2号第5回 第3号第5回 第4号第5回 第5号第5回 第6号第5回 第7号第5回 第8号第5回 第9号第5回 第10号第5回 第11号第5回 第12号第5回 第13号第5回 第14号(第5回 第15号)第5回 第16号第5回 第17号第5回 第18号)、『樺太アイヌの住居』、『漁業組合事業講演集 上巻』、『楠木正成 上』、『新客観主義の刑法理論』、『新経済体制研究』、『玉あられ』、『中等教育代数学教科書』()、『哲学総論』、『南方の民族』、『南方の民族』、『新田義貞』、『防空と偽装』、『民族自決主義』、『遊戯競技の実際

*6:本文中記載のtsvファイル参照。

*7:解析幾何学問題解』、『山守

*8:本文中記載のtsvファイル参照。

*9:新しい理化学講話』、『化学解 : 受験必勝』、『最新化学練習書 : 徹底的受験用』、『尋五の国史』、『尋六の国史』、『新制化学練習問題集』、『新制物理要義 : 自習・受験』、『大戦後の世界地理資料 : 教授参考』、『ラヂオの解説

*10:大日本農会による資料叢書や震災予防調査会による震災予防調査会報告など。『震災予防調査会報告』は、第100号丙上が2015年7月に保護期間満了から館内公開に変更されたが、今月は第100号甲、第100号乙、第100号丙下、第100号丁など17件が館内公開に変更された。「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」の取り組みが進む中、こうした資料が館内限定に変更されるのは残念でもある。図書館送信にはならないだろうか。

*11:岩波講座世界文学 第1』、『革新随想』、『近世支那興亡一百年』、『源氏物語 : 戯曲 二部曲』、『新中国の大指導者汪精衛』、『千九百十四年降誕祭の夜』、『旅のまた旅』、『百扇帖』(〔1〕〔2〕〔3〕

*12:危機を前に吾が同胞に愬ふ』、『教育精神と生命の思慕』、『巨星荒木陸相を語る』、『健康教育趣味の紙芝居読本』(上巻下巻)、『更生途上にある満蒙の朝鮮人』、『鉱夫災害扶助規則義解』、『最近判例実話 : 法律の常識』、『初期浮世絵集 第1編 第1集』、『設計資料 巻之1』、『鮮満を鎔炉に入れて』、『ソ聯の総力戦研究』、『大西郷之修養』、『朝鮮満洲教育視察記と同行者の感想記』、『日本蒔絵大観 第1至3輯』、『黎明』、『黎明の印度

*13:芥川竜之介集』、『浅野屋佐平の勤王』、『アナトール』、『アフガン記』、『アメリカ紀行』、『アメリカ恐慌の見透し』、『亜米利加の悲劇 上巻』、『アルトハイデルベルク』、『異国叢書』(第1第11第3上巻下巻)、『偉人伝全集 第2巻』、『稲妻』、『岩波講座世界文学』(第7第10)、『岩波講座東洋思潮』(第9巻 宋学の由来及び其特殊性第10巻 神僊説)、『演劇論叢』、『燕石十種』(第1第3)、『岡田内閣と一九三五年』、『思ひ出のメロディー : 楽聖逸話集』、『楽聖伝記叢書 第12編』、『学窓雑記』、『火線に散る』、『家族法論 : 家を中心として』、『かなつき日露会話』、『河鍋暁斎画稿 自筆画』、『観想の玩具』、『吃音矯正法』、『岐阜県風物記』、『教科新抄徒然草』、『教学叢書 第5』、『競技心理学』、『恐慌と独占』、『共産党運動の害悪』、『共産党運動の真相と毒悪性』、『ギリシヤとスカンデイナ[ヴィ]ヤ』、『金銭債務臨時調停法義解』、『金融恐慌論』、『空中襲撃に対する国民の準備』、『君民国土一体精神』、『経営五年』、『経済の南進を熱望す』、『芸術閑考』、『現代日本の芸術』、『恋ぐるま : 日本呉越軍記』、『皇民錬成西条教育』、『国営と民営』、『国際私法講義要目』、『国民更生の根本義』、『古事記神代篇の正しき解釈』、『御消息に現れたる親鸞聖人』、『これからの経済は如何に動くか』、『在京福岡県人物誌』、『坂本竜馬 : 読切講談』、『産業統制史論』(第1分冊 (企業集中論)第2分冊 (恐慌と独占)第3分冊 (英国産業組織論))、『山廬集』、『師・友・書籍 第2輯』、『市場経済講座 第1』、『児童教育講座 第11』、『自動車王フオード : 立志物語』、『支那事変と日清戦争』、『支那陶磁小考』、『自由と統制』、『寿々』(〔第1期〕1〔第1期〕 2〔第1期〕2)、『秋風五丈原』、『韶州曹渓山六祖師壇経』、『韶州曹渓山六祖師壇経』、『浄土教の現実的開展』、『昭和九年の経営』、『新解ロシヤ語文法』、『新興ドイツ魂』、『新作昭和少年唱歌 : 伴奏楽譜付 第2集』、『真宗』、『真宗提要』、『正常歩』、『聖典講讃全集』(第4巻第3巻第4巻)、『聖典講話 続篇』、『生物統計学』、『西洋音楽史』、『西洋音楽史綱要』、『世界経済と合理化運動』、『世界経済の常識』、『世界経済の常識』、『戦後に於ける日本と支那』、『戦時日本重工業』、『善導大師鑽仰』、『贈正五位福岡惣助勤王史料・横山政知手書加藩勤王史抄』、『漱石襍記』、『蔬菜の育苗と其の定植 : 露地栽培』、『素描上杉謙信』、『大正少年唱歌』、『大正新撰古銭価附』、『大日本仏教全書』(第16巻 法華略義見聞(忠尋撰) 他2部第17巻第25巻 智証大師全集 第1第26巻 智証大師全集 第2第27巻 智証大師全集 第3第28巻 智証大師全集 第4第29巻 摩訶止観見聞添註(尊舜談 高観註)第30巻 悉曇具書第31巻 法語(源信撰) 他24部第32巻 一乗要決(源信撰) 他14部第33巻第34巻 自在金剛集(覚千編)第35巻 阿娑縛抄 第1第36巻 阿娑縛抄 第2第37巻 阿娑縛抄 第3第38巻 阿娑縛抄 第4第39巻 阿娑縛抄 第5第40巻 阿娑縛抄 第6第41巻 阿娑縛抄 第7)、『高田馬場と安兵衛の面影』、『歎異鈔概説』、『歎異鈔に現れたる親鸞聖人』、『歎異鈔の意訳と解説』、『綱島梁川集』、『鉄鋼経済読本』、『東亜重工業論』、『読書指南』、『俊成・定家・西行』、『十和田湖を中心に神代史蹟たる霊山聖地之発見と竹内古文献実証踏査に就て併せて猶太聖者イエスキリストの王国(アマツクニ)たる吾邦に渡来隠棲の事蹟を述ぶ』、『内外織物組織及製造学 正編』、『日満経済ブロツク問答』、『日蓮聖人御伝木版画 : 宗祖六百五拾遠忌御報恩記念 29』、『日本金融資本論』、『日本経済政策大系 第4』、『日本重工業読本』、『日本戦時産業統制論』、『燃料・動力経済読本』、『能と歌舞伎』、『農業教育パンフレツト 第8』、『爆笑掌中小説』、『白色人種を敵として : 戦はねばならぬ理由』、『芭蕉の研究』、『巴里滞在記』、『飛落及飛香落戦の研究』、『光りは東方より』、『肥後物語』、『ヒツトラー』、『秘密の花園』、『百貨店経営と小売業』、『フィリス氏の馬術』、『不穏思想の真相と其対策』、『北支経済読本』、『前田慶寧卿の勤王その他』、『万葉集新講 上巻』、『美濃と飛騨の旅』、『モルガン王国 : 弗資本の神々に就いて』、『山田長政と日暹国交』、『山田忍三選集』、『唯信鈔文意講義』、『唯信鈔文意講義 続篇』、『よしの髄 : 外遊漫想』、『洛北抄』、『蓮如上人』、『聯盟脱退緊急論』、『労働問題教程』、『ロシヤ文化史概論』、『和声学

*14:吉川弘文館人物叢書』(卜部兼好大井憲太郎大原幽学尾崎行雄河上肇幸徳秋水国姓爺児島惟謙佐伯今毛人朱舜水高島秋帆富岡鉄斎花園天皇福地桜痴星亨松平春岳三浦梅園吉田東洋

*15:tsvファイル参照。

*16:『安南志畧19卷』([1][2])、『河鍋暁斎画稿 自筆画』、『新樂府詞 不分卷

*17:東西染織文

*18:ボイコット論序説』、『學生生活と頭腦の保健』、『斷種に關する法律家の所見』、『星雲の彼方』、『満蒙鮮 : 歌ところところ』、『琅玕(補) : 駒井和愛博士記念集補遺』、『石館守三及協力者報文集』、『科学技術における人材養成』、『科学技術における国際協力』、『羅馬帝國沒落史觀』、『金屬電氣材料

*19:データセット記載の次のリンクはエラーになる。『2005年日本国際博覧会公式記録 : 愛・地球博』、『2005年日本国際博覧会公式記録写真集 : 愛・地球博 : Expo 2005 Aichi Japan』、『The 2005 World Exposition, Aichi, Japan official report : 愛・地球博』、『万博を創る』、『持続可能な社会をめざして : 「愛・地球博」の意義と成果』、『A model for a sustainable society : the significance and achievements of EXPO 2015 Aichi, Japan』、『愛・地球博催事実施記録集』、『愛・地球博環境アセスメントの歩みと成果 : 2005年日本国際博覧会環境影響評価の総括』、『愛・地球博オオタカとの共存をめざして』、『環境レポート : 2005年日本国際博覧会』、『Environmental report : EXPO 2015 Aichi, Japan』、『愛・地球博日々改善の記録』、『愛・地球博マンモス発掘・展示プロジェクト公式記録』、『愛・地球博回顧録 : 2005年日本国際博覧会

*20:データセット記載の次のリンクはエラーになる。『患者指導用講座 医研テープによる : 普及版 46』、『方言談話資料 1 (山形・群馬・長野) 』、『Instrumental music of Asia』、『肉声できく昭和の証言』(政治家編 1 戦前・戦中 1政治家編 1 戦前・戦中 1政治家編 2 戦前・戦中 2政治家編 2 戦前・戦中 2政治家編 3 戦前・戦中 3政治家編 3 戦前・戦中 3政治家編 4 戦後 1政治家編 5 戦後 2政治家編 6 戦後 3政治家編 7 戦後 4)、『基本文型による入門フランス語会話』(12

*21:サイトには「この書誌情報は平成29年1月5日時点のもの」と記載されているが、書誌情報tsvファイルのタイムスタンプは2016年12月19日(図書/図書館送信・館内限定は2017年1月4日)になっていた。

*22:1月10日に修正されたリストでの件数。1月5日に公開されたデータでは350,274件であった。

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2016年12月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第31号。2017年になったが、今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)公開範囲の変動を追ってみた。

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2016年12月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2016年12月1日から2016年12月31日までに変更のあったレコードは48,833件であった*1

11月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは352,543件であったが、12月31日までの更新を適用したデータにおいては352,474件となっており、69件減少している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 11月末 12月末
インターネット公開(許諾) 9621 9620 -1
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 32867 32866 -1
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/10 19 19 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 21 21 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 3 3 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 42249 42249 0
インターネット公開(保護期間満了) 267763 267696 -67
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 503014 502887 -127
館内公開 124139 124335 +196
(総計) 979696 979696 0
(内、インターネット公開分合計) 352543 352474 -69

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

12月末 総計
保護期間満了 図書館送信 館内公開
11月末 許諾 1*4 1
裁定
2012/03/01
1*5 1
保護期間満了 1*6 198*7 199
図書館送信 128*8 128
館内公開 4*9 4
総計 132 1 200 333

この表は、例えば、11月末時点では図書館送信であった図書で、12月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが128件あると読んでほしい。

図書館送信から保護期間満了へ

以前の記事で、幕末から明治期にかけての語学書がまとまって保護期間満了に変更されたことを紹介したが(その1その2)、2016年12月には以下の図書が図書館送信から保護期間満了に変更された。

  1. Vocabulaire française = Furansu tango hen』(『佛朗西単語篇』)
  2. Eibunten : Pineo-shi genban : Keiō Gijuku-dokuhon』(『ピネヲ氏原板英文典』)
  3. 『英文典直訳(格賢勃斯)』(巻上巻下)(『カッケンボス英文典直訳』)
  4. Takenobu's Japanese-English dictionary = 武信和英大辭典』、『Takenobu's Japanese-English dictionary = 武信和英大辭典

1.は、開成所『法朗西単語篇』を再構成したものか。書誌情報では「[s.n.]」(出版者不明)となっているが、見返しには「福田氏蔵版」とあり「老皀館」の印も押されているので、万屋兵四郎(福田敬業)によるものであろう。

2.と3.は、ともに明治初期に広く用いられたという英文法書。

4.は、後の研究社『新和英大辞典』へと連なる和英辞典。

その他、図書館送信から保護期間満了に変更された図書には『博物館圖畫并書籍館借覽規則等』という資料もある。書誌情報に採られている「博物館図画」「書籍館借覧規則」「角田川埋木記*10浪花謌」のみならず、官立学校教員の給料表やら「府県公私小学及生徒全員略表」「上等小学課業一覧表」「下等小学課業一覧表」など、いろいろな資料が合綴されている。

博物館圖畫并書籍館借覽規則等
博物館図画部分より、金のしゃちほこ
(博物館図画部分には、柏木政矩や服部雪斎、蜷川式胤、高嶋千載などの名前が見える。壬申検査関係の記録だろうか。)

帝国図書館の前身である「書籍館」開館に当たっての「書籍館書冊借覧規則」を見てみよう。

博物館圖畫并書籍館借覽規則等
「借覧人ハ貴賤ヲ論ゼズ毎日朝八字ヨリ夕四字迄ヲ限候事」

博物館圖畫并書籍館借覽規則等
「看書中発声誦読スルヲ禁ズ」
「開館来ル八月朔日」
「明治五年壬申六月 文部省 博物局」

博物館圖畫并書籍館借覽規則等
「天下ノ大ナル也著書随テ亦多ク今此館ニ備ル所固ヨリ遺漏ナキヲ免レス有志ノ輩何書ニ限ラス若献納シテ其闕ヲ補ヒ兼テ永世ノ不朽ヲ希フ者ハ東京居住ハ当局ヘ申出其他ハ各管轄ノ地方官庁ヘ可申出事」
「納本之品柄ニ応シ館中書籍借覧ノ許可票ヲ可相渡事」

閲覧は通常は有料だったが、納本した者には、納本の品柄に応じて閲覧許可票が発行されたようだ。「有志ノ輩」による納本はどの程度なされたのだろう。

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 11月末 12月末
インターネット公開(許諾) 8 8 0
インターネット公開(保護期間満了) 71205 71205 0
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 17223 17223 0
館内公開 4 4 0
(総計) 88440 88440 0
(内、インターネット公開分合計) 71213 71213 0

著作権に関する情報」に変動は見られなかった。

『草々かしこ』?『まいらせ候 かしく』?

内田さんの御記事に関連して、文の家桜洲 著『草々かしこ』(1890年)。外題も目次も内題も『まいらせ候 かしく』と見えるが*11国立国会図書館がこの書誌情報を『草々かしこ』としているのはどのような理由によるのだろうか。同様の表記の資料がNDLデジコレには4件あり、いずれも『草々かしこ』としているからには、何か別の根拠があるのだろうか。


今後のデジタル化予定

12月22日付けで国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用停止について」が更新され、以下の憲政資料がデジタル化作業対象に加わった。


利用を停止する資料(平成28年12月22日現在)

資料区分 デジタル化対象 対象冊数 利用停止期間(予定)
憲政資料 (8) 伊藤博文関係文書(その1)書類の部1〜452、勝海舟関係文書1 453点 平成29年1月23日〜平成29年3月末日(予定)
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization/unavailable.htmlより抜粋

デジタル化対象リストに挙げられた憲政資料については、「伊藤博文関係文書(その1)」、「勝海舟関係文書」を参照のこと。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:dcndl:materialType

*3:dcterms:rights

*4:こども博覧会記念写真帖 : 皇孫御生誕記念

*5:納税知識 : 加除自在

*6:新作ユーモア全集 [第3巻]

*7:報告集、講演集等の集合著作物など。

*8:Chinese paper money / by H.A. Ramsden』、『Corean coin charms and amulets. By H.A. Ramsden ..』、『Eibunten : Pineo-shi genban : Keiō Gijuku-dokuhon』、『Takenobu's Japanese-English dictionary = 武信和英大辭典』、『Takenobu's Japanese-English dictionary = 武信和英大辭典』、『Vocabulaire française = Furansu tango hen』、『一般者の自覚的体系』、『英文典直訳(格賢勃斯)』(巻上巻下)、『英烈遺墨帖 第1集』、『易學類篇』()、『音訓五経』(易經 乾易經 坤禮記 享禮記 利禮記 貞禮記 元春秋 完書経 天書経 地詩經 上詩經 下)、『観蓮小稿』、『基本和声学 前編』、『嚮導役勤務 大隊之部』、『慶応新選詩鈔』(巻1巻2巻3)、『五色染詩入紋句 : 唐詩流行 : 初編』、『西国立志編 : 原名・自助論』(第1冊第2冊第3冊第9冊第11冊)、『山陽文稿』、『種痘亀鑑』、『白雲日記 : 2巻』()、『新作ユーモア全集 [第9巻]』、『神道乃極意 : 救荒俚談』、『西籍概論 : 講本』()、『聖蹟圖志』、『西洋史記』(上古史 一上古史 二 三上古史 四上古史 五上古史 六)、『戦地急構保砦新論』(1234)、『煎茶小述』、『葬祭考』、『大全早字引節用集 : 増補再刻』、『大日本仏教全書』(第1巻 仏教書籍目録 第1第2巻 仏教書籍目録 第2第3巻 諸宗要義集第4巻 勝鬘経義疏(聖徳太子御撰) 他3部第5巻第6巻 仁王護国経疏(行信撰) 他10部第7巻 華厳孔目章抄(尊玄撰) 他3部第8巻第9巻 五教章通路記 巻第1至27(凝然述)第10巻第11巻 五教章纂釈 第1(湛睿撰)第12巻第13巻 華厳小部集第14巻 法華義疏(聖徳太子御撰) 他3部第15巻第18巻第19巻第20巻 法華開示抄 第2(貞慶撰) 他2部第21巻 法華三大部私記 第1第22巻 法華三大部私記 第223第24巻 天台法華宗義集(義真撰) 他62部)、『玉襷』(1之巻2之巻3之巻4之巻5之巻6之巻7之巻8之巻9之巻10之巻)、『竹外二十八字詩』(後編 上後編 下)、『智嚢補 上智部 4』、『忠孝類説 : 絅齋先生遺稿』、『哲学の根本問題 : 行為の世界』、『哲学の根本問題 : 弁証法的世界 続編』、『天地人三田論 : 無水岡田開闢法附録』、『宕陰存稿』()、『豊橋四時雑詞』、『肉食之説』、『博物館圖畫并書籍館借覽規則等』、『匏菴十種』(巻之1 鉛筆紀聞巻之2 暁窓追録)、『無水岡田開闢法』、『幽室隨筆. 己未東行前日記 : 松陰先生遺珠』、『養蠶試驗方御布告』、『林園月令』(二編 一二編 二二編 三二編 四二編 五二編 六二編 七二編 八)、『和声学 解答篇』、『和声学教科書

*9:『改正算法 地方大成』(巻之一 巻之二巻之三巻之四 巻之五)、『新律綱領

*10:「朝散大夫安芸守久世源広孝蔵書」の蔵書印。屋代弘賢著。「埋木攷」とも。

*11:コマ番号3を見ると、編集者は「かしこ」ではなく「かしく」と読ませていることが分かる。

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2016年11月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第30号。「3号雑誌」ならぬ30号まで続けたかと思うと感慨深いが、今回特に企画があるわけでもない。今月も粛々と国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2016年11月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2016年11月1日から2016年11月30日までに変更のあったレコードは21,954件であった*1

10月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは352,442件であったが、11月30日までの更新を適用したデータにおいては352,543件となっており、101件増加している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 10月末 11月末
インターネット公開(許諾) 9619 9621 2
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 32868 32867 -1
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/10 19 19 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 21 21 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 3 3 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 42271 42249 -22
インターネット公開(保護期間満了) 267641 267763 +122
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 503115 503014 -101
館内公開 124139 124139 0
(総計) 979696 979696 0
(内、インターネット公開分合計) 352442 352543 +101

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

11月末 総計
許諾 保護期間満了
10月末 裁定
2012/03/01
1*4 1
裁定
2015/11/10
22*5 22
図書館送信 2*6 99*7 101
総計 2 122 124
この表は、例えば、10月末時点では図書館送信であった図書で、11月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが99件あると読んでほしい。

少年文学 苐四編


北村紫山『維新三傑
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

博文館による「少年文学」シリーズの第4編

パブリックドメイン図書の増加

図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1965年に没し、2016年からパブリックドメインとなったものが含まれている。

ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)の中から、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。

小説家・詩人・翻訳家など

他に、志垣寛(教育評論家)、野辺地天馬(児童文学者)などの著作物も公開された。

美術家

他に、嶺田弘(挿絵画家)などの著作物も公開された。

楽家

学者・宗教家など

他に、佐山済(国文学者)、武政太郎(教育心理学者)などの著作物も公開された。

また、今回インターネット公開された戸次貞雄(1965年没)による下掲の発禁資料の表紙には、「安寧禁止可然哉」のスタンプと、検閲官の書き込みが見られる。請求記号が「特501」で始まる接収返還本の1冊である。

皇礼典経妙法華経三宝経の内


皇礼典経妙法華経三宝経の内
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 10月末 11月末
インターネット公開(許諾) 8 8 0
インターネット公開(保護期間満了) 71173 71205 +32
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 17255 17223 -32
館内公開 4 4 0
(総計) 88440 88440 0
(内、インターネット公開分合計) 71181 71213 +32

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

著作権に関する情報」の変動 (10月末 → 11月末) 件数
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) 32 *8

保護期間満了に変更された『田米知佳画集』は、岡田為恭(冷泉為恭)の襖絵をコロタイプ印刷で複製したもの*9。NDLデジコレで、出版者「便利堂」ないしは「便利堂コロタイプ印刷所」で検索すると、コロタイプ印刷による美しい複製を他にも閲覧できる。

「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」の全文検索機能

先々月の記事で取り上げたとおり、9月28日付けの「お知らせ」にて、「図書または雑誌として収録している官公庁刊行の資料約2,300点を著作権者のご協力によりインターネット公開しました」とのアナウンスがあった。

同日、国立国会図書館東日本大震災アーカイブ(愛称:ひなぎく)のお知らせにて、ひなぎくの新システム公開により、NDLデジコレに収録されている一部資料について本文検索が可能となった旨、アナウンスがあった。この機能は「本文検索機能について」で詳しく紹介されている。

本文を検索できる資料は、国立国会図書館東日本大震災アーカイブから検索できる国立国会図書館デジタルコレクションのコンテンツのうち、著作権者からテキストデータの作成とそのテキストデータを検索に利用することについての許諾が得られたものです。具体的には、震災・防災関係の論文や国・自治体のパンフレット、1960〜1980年代の都道府県の消防計画等、約2,000タイトルです。一部の資料は、テキストデータのスニペット表示(検索キーワードを含む数行を表示したもの)があります。

http://kn.ndl.go.jp/static/textsearch

インターネット公開について著作権者から許諾を得られ、9月28日付けでインターネット公開に変更された旨アナウンスのあった約2,300点の資料に対し、約2,000タイトルについてテキストデータ作成と検索利用への許諾も得ることができたものと思われる(点数とタイトル数で数え方が異なっているため、全て一致しているのか一部分なのかは分からない)。

約2,000タイトルの具体的な内訳は公表されていないが、先月の記事で共有した非公式リスト(インターネット公開対象となった防災関係等資料2,309件)が参考になるだろう。

国立国会図書館によるデジタル化資料の全文検索機能については、長い年月をかけて多くの課題(テキスト化の技術的側面に加え、関係者協議による合意形成等)を乗り越え、ついに機能提供が実現したことを祝したい*10

災害対応力強化に資する資料の全文検索機能について、国立国会図書館はあまり大きく広報していないようだが、公益性の高い内容であり、注目と活用が進むことを願う。

今後のデジタル化予定

11月22日付けで国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用停止について」が更新され、以下の古典籍資料がデジタル化作業対象に加わった。


利用を停止する資料(平成28年11月22日現在)

資料区分 デジタル化対象 対象冊数 利用停止期間(予定)
古典籍 (7) 請求記号が特1000-1〜特1001-4で始まるものの一部等 39点(Excel: 31KB)
約420冊
平成28年12月22日〜平成29年3月末日(予定)
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization/unavailable.htmlより抜粋

デジタル化対象リストに挙げられた古典籍資料には、大槻文彦著『東京須覧具』(須覧具=すらんぐ)が含まれている。公開が楽しみな資料の一つだ。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:dcndl:materialType

*3:dcterms:rights

*4:日本大蔵経 第1巻

*5:音画漢語両引便覧』、『開化掌中早引』、『外史訳語』()、『懐中漢語字引大全』、『漢語作文字引大全 : 万民宝典』、『漢語字引集 : 附・諸証文雛形』、『漢語新画引大全』、『漢語新字引』、『漢語続貂』、『近時必携熟語便覧』、『御布告字引 : 傍訓註解 初編』、『御布令新聞漢語必用文明いろは字引』、『自由熟字在 : 画引早引』、『小学字典 : 熟字音訓』、『初学必携大全漢語字書』、『新撰いろは字引大全 : 漢語両通』、『増補漢語字解大全』、『大全数字引 : 以呂波分』、『必携熟字集』()、『布令必要普通漢語解 : 掌中両引

*6:國民常識吾等が普選』、『日本と其使命

*7:Catalogue of the Nanki Bunko』、『Catalogue of the Nanki Bunko』、『青葉の少女は唄ふ』、『天日の子ら : 詩集』、『一寸法師』、『英語第二読本講話 下』、『英語発達史』、『エドガア・アラン・ポウ』、『黄金假面』、『神の救ひ』、『神の救ひ』、『カラマーゾフの世界』、『鑑刀必携』、『紀藩士著述目録』、『吸血鬼』、『近世邦楽年表』(常磐津 富本清元之部(明治45)江戸長唄附大薩摩淨瑠璃の部常盤津・富本・清元の部義太夫節之部)、『近代日本文学大系』(第14巻第18巻第19巻第21巻第23巻第25巻)、『近代日本文学大系』(第13巻 (十返舎一九集)第16巻 (柳亭種彦集)第17巻 (狂文俳文集 再版))、『草に祈る』、『組曲六つの舞踊曲』、『蜘蛛男』、『原子物理学 昭和12年版』、『現代日本文学全集』(第14篇 (泉鏡花集)第15篇 (国木田独歩集)第16篇 (島崎藤村集)第17篇 (田山花袋集)第21篇 (正宗白鳥集)第24篇 (谷崎潤一郎集)第31篇 (菊池寛集)第42篇)、『交声曲海道東征 : 管絃楽総譜』、『高等物理学講話原子物理学』、『高等物理学講話力学』、『皇礼典経妙法華経三宝経の内』、『国姓爺 芝虎の巻』、『古文真宝後集詳解』、『最近の文学と綴り方教育』、『最新英語音声学』、『三十九号室の女 : 長篇探偵小説』、『三十九号室の女 : 長篇探偵小説』、『実習指導ペン画の描き方』、『支那革命外史』、『支那革命外史』、『支那革命外史』、『支那革命外史 : 普及版』、『銃後』、『少年文学 苐四編』、『証明 : 戯曲 [4]』、『女流日記』、『世界百傑伝』(巻1巻2巻4巻6巻8巻12)、『寂寥の眼 : 歌集』、『戦闘機 : 詩集』、『大学の留守 : 詩集』、『大砲の秋』、『為恭逸品集』、『田米知佳画集』、『低学年に於ける遊戯化教育』、『東京暮色』、『独楽吟』、『ナポレオン』、『南葵文庫附属御大礼奉祝紀念館大風琴』、『南山進流声明教典 音譜篇』、『日・英・馬来語会話辞典』、『俳句文芸遠近』、『白髮鬼』、『白髪鬼』、『働くものから見るものへ』、『母は強し』、『春の別れ』、『標準語研究』、『文芸的雑談』、『変態殺人篇』、『真賢木』、『魔術師』、『魔術師』、『ムーン女史小伝』、『盲獣』、『木版画集』、『山田耕作童謡百曲集 : 略符附 第1巻』、『闇の力』、『』、『ラテンの曲げ大意』、『乱歩傑作選集 第9巻 (盲獣)』、『レーニンを見た話 : 他四篇

*8:田米知佳画集』、『欽定四庫全書提要114卷補遺1卷附解題1卷書名索引1卷文溯閣四庫全書提要與總目異同表1卷聚珍版本提要與四庫提要異同表1卷』([1][2][3][4][5][6][7][8][9][10][11][12][13][14][15][16][17][18][19][20][21][22][23][24][25][26][27][28][29][30][31]

*9:一部「原色版」の図版があるが、そちらはコロタイプ印刷ではないだろう。

*10:なお、全文テキスト化については、平成21年の著作権法改正および附帯決議を踏まえ、アクセシビリティを確保するため、平成22年度の全文テキスト化実証実験や、平成25年度のOCRによるテキスト化データに基づく音声配信実験、平成27年度の日本点字図書館との共同実験(クラウドソーシングにより作成されたテキスト化データの視覚障害者等への提供)等、さまざまな取り組みがなされてきている。

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2016年10月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第29号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2016年10月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2016年10月1日から2016年10月31日までに変更のあったレコードは31,470件であった*1

9月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは351,015件であったが、10月31日までの更新を適用したデータにおいては352,442件となっており、1,427件増加している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 9月末 10月末
インターネット公開(許諾) 8033 9619 +1586
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 33888 32868 -1020
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/10 36 19 -17
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 21 21 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 3 3 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 44984 42271 -2713
インターネット公開(保護期間満了) 264050 267641 +3591
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 503380 503115 -265
館内公開 125305 124139 -1166
(総計) 979700 979696 -4*4
(内、インターネット公開分合計) 351015 352442 +1427

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

10月末 総計
許諾 裁定
2012/03/01
裁定
2015/11/10
保護期間満了 館内公開
9月末 許諾 2*5 14*6 17*7 33
裁定
2012/03/01
65*8 949*9 12*10 1026
裁定
2012/03/01;
2015/11/10
16*11 1*12 17
裁定
2015/11/10
3*13 2715*14 12*15 2730
保護期間満了 8*16 4*17 1*18 161*19 174
図書館送信 177*20 86*21 263
館内公開 1366*22 1366
総計 1619 6 17 3765 202 5609

この表は、例えば、9月末時点では図書館送信であった図書で、10月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが86件あると読んでほしい。

今月は公開範囲の変動が多かったので、便利のため、リストを作成して共有する。

この表の他、図書4件(図書館送信2件*23、館内公開2件*24)について、10月16日付けで資料種別が「図書」から「政府刊行物」「国立国会図書館刊行物」や「政府刊行物」「国立国会図書館刊行物」「立法情報」に変更され、ここでの集計対象に含まれなくなったことにより、「図書」としての図書館送信の件数や館内公開の件数が減少している(図書館送信:-263-2 = -265件、館内公開:-1366+202-2 = -1,166件)。

パブリックドメイン図書の増加

図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1965年に没し、2016年からパブリックドメインとなったものが含まれている。

勧進帳 : 歌舞伎十八番の内


勧進帳 : 歌舞伎十八番の内
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)の中から、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。

小説家・詩人・翻訳家など

他に、志垣寛(教育評論家)などの著作物も公開された。

美術家

  • 杉浦非水(グラフィックデザイナー)

他に、西沢笛畝(日本画家)などの著作物も公開された。

楽家舞台芸術

上に挙げた「歌舞伎十八番」1件は、謄写版による歌舞伎脚本・演出資料である。以前の記事で取り上げた同様の体裁を持つ3件(5件)と同じく、著者標目には疑問が残る。

他に、演芸家として、4代目邑井貞吉(講談師)などの著作物が許諾から保護期間満了に変更されている。

学者・宗教家など

他に、赤司繁太郎(自由基督教)、安藤尭雄(教育学者)、高橋正雄金光教教監)などの著作物も公開された。

政治家・官僚・軍人・実業家など

他に、内藤民治(ジャーナリスト)などの著作物も公開された。

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 9月末 10月末
インターネット公開(許諾) 7 8 +1
インターネット公開(保護期間満了) 71110 71173 +63
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 17319 17255 -64
館内公開 4 4 0
(総計) 88440 88440 0
(内、インターネット公開分合計) 71117 71181 +64

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

著作権に関する情報」の変動 (9月末 → 10月末) 件数
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(許諾) 1 *25
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) 63 *26

河鍋暁斎元祿日本錦下圖』などが保護期間満了に変更されている。

「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」の一部インターネット公開

先月の記事で取り上げたとおり、9月28日付けの「お知らせ」にて、「図書または雑誌として収録している官公庁刊行の資料約2,300点を著作権者のご協力によりインターネット公開しました」とのアナウンスがあった。

対象資料リストの公式提供はなかったものの、先月の記事では「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」のうち官公庁刊行資料の一部が、館内公開からインターネット公開(許諾)に変更されたものと推測した。

その後、10月3日付けで国立国会図書館サーチに書誌情報変更が反映されたことにより対象資料を確認できたので、便利のため、インターネット公開対象となった防災関係等資料2,309件のリストを作成して共有する。

  • 10月3日付けでインターネット公開(許諾)に変更された資料(図書・雑誌等)2,309件の一覧(tsvファイル)

今後のデジタル化予定

10月3日付けで国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用停止について」が更新され、以下のカセットテープ、ソノシートがデジタル化作業対象に加わった。


利用を停止する資料(平成28年10月3日現在)

資料区分 デジタル化対象 対象冊数 利用停止期間(予定)
カセットテープ (5) 請求記号がYL31で始まるカセットテープ 約50件(約350巻) 平成28年10月3日〜平成29年3月末日(予定)
ソノシート (6) 請求記号がYMF、YMG、YMHで始まるソノシート 約160件(約500枚)
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization/unavailable.htmlより抜粋

これらは、先月の記事で取り上げた入札公告に対応する作業と思われる。

デジタル化対象の請求記号は、昨年度のデジタル化対象と同一になっている(昨年の記事参照)。

また、11月1日付けの以下の更新では、和図書の対象冊数が約430冊から約480冊に増加している。


利用を停止する資料(平成28年11月1日現在)

資料区分 デジタル化対象 対象冊数 利用停止期間(予定)
和図書 (1) 東京本館所蔵の和図書
  • 昭和62年までに整理された請求記号が AZ-1351〜AZ-1391で始まるものの一部
  • 請求記号がY994で始まるものの一部
約480冊 平成28年9月13日〜平成29年4月末日(予定)
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization/unavailable.htmlより抜粋

一般競争入札公告にみる電子化予定

国立国会図書館一般競争入札公告を見ると、デジタル化に関わる次の1件が掲載されている。


一般競争入札の公告

通番 区分 件名 公告日 入札日
5 東京本館 日本占領関係資料の16mmマイクロフィルム資料のデジタル化 1式(PDF: 131KB) 2016年10月7日 2016年11月22日
http://www.ndl.go.jp/jp/supply/nyuusatsu/ippan/index.htmlより抜粋

通番5からは、日本占領関係資料について、引き続き、約150,000コマ(予定)のデジタル化が進められることが分かる。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:dcndl:materialType

*3:dcterms:rights

*4:資料4件について、資料種別が「図書」から「政府刊行物」「国立国会図書館刊行物」や「政府刊行物」「国立国会図書館刊行物」「立法情報」に変更され、「図書」の集計対象に含まれなくなったことによる減少。

*5:中等教育代数学教科書』(

*6:家を斉ふるの道』、『ウェリントン言行録』、『金太郎』、『こどものくに』、『産婆学独習書 第2巻 (正規妊娠)』、『四題蹄筌』、『じゃんけんぽん』、『上水協議会議事録 : 付・各市実験報告,各市統計表 第7回』、『女性の疑問 第1編』、『鈴川源十郎・煙草屋喜八 : 大岡政談』、『たのしいゆうえんち』、『ニャンコちゃん』、『不老長寿の科学的研究』、『無弦弓

*7:東京帝国大学地震研究所彙報』(第1号第2号第3号第4号第5号第6号第7号 第1冊第7号 第2冊第7号 第3冊第8号 第1冊第8号 第2冊第8号 第3冊第8号 第4冊第9号 第1冊第9号 第2冊第9号 第3冊第9号 第4冊

*8:渥美郡史 正編』、『アフリカ土人芸術』、『アメリカ土人芸術』、『一徳会名古屋支部第百回記念講演録』、『印度支那諸民族に関する民族学的研究の現状』、『お月さまに昇った話 : パラオ島童話集』、『会計学上の諸問題』、『海国男児福村中佐 : 活劇講譚』、『海国読本』、『化学計算問題解義 : 受験参考』、『輝く陸軍将校生徒』([本編]別巻 陸軍豫科仕官學校陸軍幼年學校受験入校の手引)、『家庭踊の踊り方』、『簡単なる水力応用の製材工場』、『郷土教育年鑑』、『軍人と政治』、『現代経済学全集 第2巻』、『工業力学』、『濠洲及南洋土人の芸術』、『高等化学問題集』、『国語学習法』、『国勢調査 : 建国的大事業』、『国有財産法詳論』、『これからの処女の為めに 上巻』、『最近の支那と満鮮』、『最新写真製版術』、『材料強弱学』、『しほさゐ : 歌集』、『下関二千年史』、『自由民権・憲法発布』、『商業会議所法』、『商業簿記講義案』、『新編栽培各論教科書』、『新編栽培汎論教科書』、『新編蚕業教科書』、『新編土壌学教科書』、『新編肥料学教科書』、『新編養畜教科書』、『生とその影 : 仏蘭西箴言集』、『青島二年』、『大南洋の話』、『大日本蚕糸会新潟支会高等秋蚕講習会講演集』、『侠芸者 前編』、『畜産組合法要論』、『超絶せる生涯』、『直現芸術論』、『デモクラシーと帝国の前途』、『蕩児か天才か』、『同情の力』、『藤村少年読本』(尋 1の巻尋 2の巻)、『童話童謡及音楽舞踊』、『鳥羽村誌』、『日本と和蘭』、『日本の外交』、『日本文学大系 : 校註 第3巻』、『後の女警部』、『ビザンチン文化と建築』、『婦人世間道場』、『普選より新しき政治へ』、『文検中等教員・高等教員国語科独学受験法』、『別置和漢書解題』、『保健教育』、『星と其観測』、『臨牀新薬大観

*9:tsvファイル参照。

*10:『[大阪市]社会部報告』(第206号 紐育に於けるセツルメント第217号 大阪市第5回勞働統計實地調査概要第234号 米國に於けるスラムと其の對策第242号 紐育市の住宅問題)、『大塩平八郎』、『改正森林法要義』、『科学と方法』、『家庭電気普及会主催東京家庭電気講習会講演集 第2囘』、『絹糸染色法講本』、『土佐日記』、『明暗近代色 : ペンのジプシーとカメラのルンペン』、『私の直観科教育

*11:衛生新報』、『音画漢語両引便覧』、『改正女四書』(女誡内訓 上内訓 下女論語 上女論語 下女孝経 上女孝経 下)、『化学真理』、『古文真宝校本 : 増評補註 後集 乾』、『作文砕錦 : 3巻』、『商人之世界』、『成文軌範』()、『兵語仏学自修誌 第11-15号

*12:数学浅問

*13:実験簡易強健術』、『実践家事教授資料』、『社寺法令類纂

*14:tsvファイル参照。

*15:義士のゆかり』、『国母論』、『実用捺染法』、『戦時布教材料集』、『大家常用因縁集 : 説教演説』、『忠愛論』、『仏教演説外護篇』(中巻下巻)、『仏教演説集 : 内地雑居準備』、『仏教文学書 第1輯』、『碧巌集抄』、『六波羅密

*16:軍馬物語』、『鉱物探査法と地下戦線』、『国文典表解』、『市立名古屋図書館講演集 第9』、『[名古屋]市立名古屋図書館講演集 第9回』、『仏蘭西語講座 : 夏期 初等科』、『百合子 前編』、『ラヂオフランス語講座 : 資料

*17:『近代劇大系』(第1巻 北欧篇 1第2巻 北欧篇 2第3巻 北欧篇 3)、『理髪衛生学

*18:[修文館楽譜] 新曲胡蝶

*19:報告集、講演集等の集合著作物など。

*20:tsvファイル参照。

*21:Bibliography of oriental and primitive music』、『Catalogue of the Nanki Music Library part 1 (Musicology)』、『Catalogue of the Nanki music library, musical scores II』、『Catalogue of the Nanki Musical Library』、『Catalogue of the Nanki Musical Library. Books on music. 1』、『Hakubi pocket dictionary of musical terms』、『Nichieido's New dictionary of musical terms = 最新音樂辭典』、『Works of Beethoven. (Beethoveniana)』、『天の羽衣 : 俗諦極楽問答』、『十六夜、更級、紫式部日記』、『衞生化學』、『欧山米水行』、『大山元帥』、『改正賃金統制令に就いて』、『科属検索日本植物誌』、『勧進帳 : 歌舞伎十八番の内』、『教育思想精華選 第7』、『教育学概論』、『郷土主義学校経営の実際案』、『劇芸術小論集』、『現代小説全集』、『元祿日本錦下圖』、『興亜運動の新展開』、『濠洲に於ける鉱業の概要』、『濠洲の資源と植民問題』、『洪水物語 上』、『高等小学新理科書解説 高 2』、『皇農 : 戦時農村の新建設理念』、『国体宣揚と重臣ブロック』、『国民を基礎とする政治機構改革に関する私見』、『国民学校経営原論』、『国民学校の決戦体制』、『こころの声』、『古事記神代巻』、『戸籍法 1』、『古代社会 社会科大学系(1)上』、『仕合せへの道 : 他力信心と自力更生』、『自然療法』、『実際的取扱を示せる新主義図画教授細案』、『銃後の保健と職業病』、『純正基督教』、『声明教典 : 南山進流 解説編』、『証明 : 戯曲』([3][4][完])、『将来の教育学』、『新撰筆算例題』、『新定小學校體操解説及教程』、『神道論』、『新編乃木将軍』、『新令現行貸主借主心得』()、『生産基力と相撲道 : 同胞の相互錬成に関する源本的考察』、『生産主義作業学校の施設と経営』、『青年学校の新経営』、『世界貿易並に日本貿易の概観と我国戦時貿易の特殊性』、『戦時体制下に於ける貿易組合の使命と貿易組合機構改革論』、『造形教育教材論』、『俗曲ピアノオルガン楽譜 : 合奏用ヴァイオリン楽譜附』(第1編 春雨第2編 かつぽれ第3編 野崎村)、『大日本地方政典 上巻』、『知識人の為の頭脳強健法』、『地方的手工教材』、『提要解剖學 : 中等教育參考 : 組織學併説』、『適応自在化学実験室』、『鉄筋混凝土工学』、『天皇機関説撃滅 : 一木・美濃部・岡田学説の研究』、『東西新秩序の進展と日ソ米の激接線』、『』、『なぎ : 歌集』、『『肉弾』後三十年 : 日露戦役の想出』、『日本行政法原論』、『日本精神問答』、『日本人形大類聚』、『稗と国策』、『東三河道中記 : 豊橋市及其附近案内』、『兵庫県社会事業要覧』、『武道と禅』、『分村計画叢書 第10輯 (集合開拓団と分村)』、『保険学』(1第1分冊)、『民事法規』(上巻下巻)、『山田耕作童謡百曲集 2』、『若き女性の醫學

*22:tsvファイル参照。

*23:各国原子力機関発行資料目録 : 米国を除く 第2巻』、『毛詩 巻第1

*24:ヨーロッパにおける住宅問題 国調立資料 ; B 第93』、『米国における公益事業委員会の概観 国調立資料 ; B 第60

*25:伊豆八景 : 新作木版画

*26:元祿日本錦下圖』、『周易補義 6巻』([5][6])、『全唐詩12函900卷目録12卷』([1][2][3][4][5][6][7][8][9][10][11][12][13][14][15][16][17][18][19][20][21][22][23][24][25][26][27][28][29][30][31][32][33][34][35][36][37][38][39][40][41][42][43][44][45][46][47][48][49][50][51][52][53][54][55][56][57][58][59][60]

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2016年9月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第28号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2016年9月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2016年9月1日から2016年9月30日までに変更のあったレコードは34,971件であった*1

8月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは350,870件であったが、9月30日までの更新を適用したデータにおいては351,015件となっており、145件増加している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 8月末 9月末
インターネット公開(許諾) 8011 8033 +22
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 33900 33888 -12
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/10 36 36 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 21 21 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 3 3 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 44985 44984 -1
インターネット公開(保護期間満了) 263914 264050 +136
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 503533 503380 -153
館内公開 125297 125305 +8
(総計) 979700 979700 0
(内、インターネット公開分合計) 350870 351015 +145

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

9月末 総計
許諾 保護期間満了 館内公開
8月末 裁定
2012/03/01
3*4 4*5 5*6 12
裁定
2015/11/10
1*7 1
図書館送信 19*8 131*9 3*10 153
総計 22 136 8 166

この表は、例えば、8月末時点では図書館送信であった図書で、9月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが131件あると読んでほしい。

パブリックドメイン図書の増加

図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1965年に没し、2016年からパブリックドメインとなったものが含まれている。

非水一般応用図案集


非水一般応用図案集
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)の中から、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。

小説家・詩人・翻訳家など

他に、小山勝清(小説家)などの著作物も公開された。

美術家

楽家

学者・宗教家など

他に、赤司繁太郎(自由基督教)などの著作物も公開された。

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 8月末 9月末
インターネット公開(許諾) 0 7 +7
インターネット公開(保護期間満了) 71110 71110 0
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 17326 17319 -7
館内公開 4 4 0
(総計) 88440 88440 0
(内、インターネット公開分合計) 71110 71117 +7

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

著作権に関する情報」の変動 (8月末 → 9月末) 件数
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(許諾) 7 *11

伊東深水(1972年没)の版画(風景画と美人画)7点が許諾に基づいてインターネット公開された。

今後のデジタル化予定

9月28日付けの「お知らせ」にて、「図書または雑誌として収録している官公庁刊行の資料約2,300点を著作権者のご協力によりインターネット公開しました」とのアナウンスがあった。

対象資料リストの提供はなかったが、「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」のうち官公庁刊行資料の一部が、館内公開からインターネット公開(許諾)に変更されたものと思われる*12。公開範囲の変更後、OAI-PMHで取得できる書誌情報に変更が取り込まれるまでにはタイムラグがあるため、9月30日までの更新にはこの公開範囲変更は反映されていなかった。具体的な対象資料リスト(非公式版)は次回記事で取り上げることになるだろう。

一般競争入札公告にみる電子化予定

国立国会図書館一般競争入札公告を見ると、デジタル化に関わる次の2件が掲載されている。


一般競争入札の公告

通番 区分 件名 公告日 入札日
1 東京本館 カセットテープ音声・画像の原資料からの電子化 1式(PDF: 132KB) 2016年8月5日 2016年9月30日
2 東京本館 ソノシート音声の原資料からの電子化 1式(PDF: 131KB) 2016年8月5日 2016年9月30日
http://www.ndl.go.jp/jp/supply/nyuusatsu/ippan/index.htmlより抜粋

これらの納入期限は平成29年3月17日となっている。今のところ、「デジタル化作業に伴う原資料の利用停止について」は平成28年8月23日現在の情報のままだが、今後これらの資料に関する情報が追加されるだろう。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:dcndl:materialType

*3:dcterms:rights

*4:愚人漫筆』、『中等教育代数学教科書』(

*5:『工場衛生資料』(第1輯 工場と結核(常岡良三) 工場衛第2輯 労働の本態・機械設備と保健設備第10輯 健康保険法ト医療問題(石原修第16輯 工場衛生講習会に就て(川淵洽)(巻次が中途半端に途切れているが書誌情報のママ)

*6:教育者としての母 : 続両親教育』、『史学上より見たる我が国の現状』、『真実の教育』、『青年心理の特徴と其教育』、『両親教育

*7:大日本帝国憲法 : 振仮名付

*8:一茶春秋』、『解析幾何学 : 理論応用』、『最小自乗法及統計』、『しぐれ唄』、『[深水画集]』([1][2][3][4][5][6][7])、『図表及ビ図計算』、『図表及ビ図計算 訂正版』、『微分積分学 続編』、『夕雲』、『有限解析諸論』(上巻下巻)、『ゆく春 続

*9:愛知県紳士録』、『あつもの』、『イエスの日常生活』、『いしずゑ : 歌集』、『厳島詣』、『』、『ウヰンダミーヤ夫人の扇』、『浦上玉堂』、『街樹』、『海北独語』、『華術 奥級之巻』、『簡易作曲法』、『擬宝珠』、『恐怖時代』、『金と銀』、『銀の匙』、『近世和声学講話』、『近代劇大系 第16巻』、『芸術一家言』、『芸術教育論』、『現代小説全集』、『講習会講義録 第13囘』、『古代の遺蹟遺物』、『今日の太平洋問題』、『作曲者の言葉』、『支那の酒』、『市民の敵 : 創作』、『朱唇秘抄 : 恋愛警句集』、『潤一郎喜劇集』、『少年団と青年団』、『松葉脚本集』、『白珊瑚』、『新撰谷崎潤一郎集』、『酔茗詩集』、『数学発展の跡をたづねて』、『裾野』、『精神生活』、『青年に訴ふ』、『生命の第四原理』、『世界文芸全集 第9編 基督と反基督』、『[箏曲楽譜]』(おもひで・紅梅秋風曲)、『増訂史記評林』(巻1巻2,3巻4巻5巻6巻8,9巻10-12巻13,14第12冊(巻15-16)巻17,18巻19,20巻21,22第16冊(巻23-24)巻25,26巻27巻28第21冊(巻31-32)巻33-35巻36-38巻39第25冊(巻40-41)巻42,43巻44-46巻47-49巻50-55巻56-60巻61-65巻66-68第33冊(巻69-70)巻71-74巻75-78巻79-81巻82-85第38冊(巻86-88)第39冊(巻89-92)巻93-96第41冊(巻97-101)第42冊(巻102-105)巻106-109巻110,111巻112-116巻117巻118-121巻122-124巻125-128第50冊(巻129-130))、『大正七変人 : 脱線小説』、『大将夫人乃木静子』、『大戦後の欧米教育』、『大日本名家肖像集』、『太陽の子』、『多紀氏の事蹟』、『橘媛 替手』、『単純生活の秘訣』、『小さな王国』、『チエーホフ戯曲全集』(上巻下巻)、『地方補習教育の革新』、『長興山随筆』、『著作権法概論』、『提婆達多 : 小説』、『哲学の概念』、『鉄筋混凝土工学』、『東京大観』、『ドン底生活』、『ドン底の闇から』、『長靴の国』、『なぐさめ 第5輯』、『なゝ姫 : 少女物語』、『女人神聖』、『野路の曲』、『呪はれた戯曲』、『パーヴェル一世』、『白鳥 : 外二篇』、『花守と二十八宿 : 詩集』、『非水一般応用図案集』、『人としての武藤元帥』、『泌尿器科学 : 附・男子生殖器機能障碍』(上巻下巻)、『悲恋の曲 : クロイツェル・ソナタ』、『天鵞絨の夢』、『二人の稚児』、『米国絹業団と日本の生糸並に三社合併問題』、『山田耕作歌曲集 露風之巻』、『病める薔薇』、『弥生集』、『論理学ノート』、『私の観た現代の大作曲者

*10:著作権保護期間内である著作者が共著者に挙げられている図説など。

*11:『[深水画集]』([1][2][3][4][5][6][7]

*12:例えば、「2016年6月のNDLデジコレ追加資料」で取り上げた『三河地方震災状況記録 : 昭和20年1月13日』や『伊勢湾台風による災害の概況とその対策』などは、NDLデジコレで閲覧するとインターネット公開(許諾)に変更されていることが確認できる。

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2016年8月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第27号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

怪人二十面相


怪人二十面相
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)


国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2016年8月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2016年8月1日から2016年8月31日までに変更のあったレコードは269,462件であった*1

7月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは351,198件であったが、8月31日までの更新を適用したデータにおいては350,870件となっており、328件減少している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 7月末 8月末
インターネット公開(許諾) 7962 8011 +49
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 33913 33900 -13
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/10 36 36 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 21 21 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 3 3 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 44986 44985 -1
インターネット公開(保護期間満了) 264277 263914 -363
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 503906 503533 -373
館内公開 124596 125297 +701
(総計) 979700 979700 0
(内、インターネット公開分合計) 351198 350870 -328

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

8月末 総計
許諾 裁定
2012/03/01
保護期間満了 館内公開
7月末 裁定
2012/03/01
2*4 46*5 48
裁定
2015/11/10
1*6 1
保護期間満了 681*7 681
図書館送信 46*8 35*9 269*10 23*11 373
館内公開 1*12 2*13 3
総計 49 35 318 704 1106

この表は、例えば、7月末時点では館内公開であった図書で、8月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが2件あると読んでほしい。

パブリックドメイン図書の増加

図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1965年に没し、2016年からパブリックドメインとなったものが含まれている。

ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)の中から、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。

小説家・詩人・翻訳家など

米川正夫の作品については、他に、『アルツイバアシエフ全集』(第1巻 最後の一線 上巻第2巻 最後の一線 中巻)(アルツィバーシェフ 著、米川正夫 訳)が文化庁長官裁定に基づいて公開された。

ついに谷崎源氏(旧訳)が保護期間満了として公開されたことは注目に値するだろう。

源氏物語. 卷一


源氏物語. 卷一
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

美術家

楽家

学者・宗教家など

他に、安藤尭雄(教育学者)などの著作物も公開された。

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 7月末 8月末
インターネット公開(保護期間満了) 70793 71110 +317
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 17643 17326 -317
館内公開 4 4 0
(総計) 88440 88440 0
(内、インターネット公開分合計) 70793 71110 +317

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

著作権に関する情報」の変動 (7月末 → 8月末) 件数
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) 317 *14

図書館送信から保護期間満了へと変更された古典籍資料には、活字史・印刷史好きには嬉しい資料や、多数の錦絵、彩色資料、自筆原稿が含まれていた。

まず、『法普戰争誌畧 8巻 [1]』。府川充男『聚珍録』によれば「最初期の本木系四号明朝と和様による組版」とのこと。これが白黒2値ではなくカラーで閲覧できるのは嬉しい。下に示したページについては、早稲田古典籍で公開されている画像では後ろから2行目や3行目に込め物の写り込みが見られるが、NDLデジコレのものでは後ろから4行目の行末に込め物の写り込みが見られる。
印刷史という点では、『百万塔陀羅尼』も、図書館送信から保護期間満了に変更されている。

法普戰争誌畧 8巻 [1]


法普戰争誌畧 8巻 [1]
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

また、井上安治(井上探景)、3代目歌川国貞、2代目歌川国輝、歌川芳虎、小林清親、昇斎一景などの錦絵、川瀬巴水の水彩画や風景版画、竹久夢二美人画などが保護期間満了に変更された。

彩色資料としては、『浴恩春秋両園梅桃雙花譜』も美しい。

自筆原稿については、芥川龍之介北京日記抄』、宇野浩二人心』、小川未明自分の造った笛』、久保田万太郎三つの望』、室生犀星萬華鏡』が保護期間満了に変更されている。

他に、少し珍しい資料として、紅型の布を貼り交ぜた『紅型 : 古琉球 [1]』や、絹織物の生地などを貼り交ぜた『諸織物縞本集帳』が見られる。

今後のデジタル化予定

8月23日付けで国立国会図書館ウェブサイトの「デジタル化作業に伴う原資料の利用停止について」が更新された。


利用を停止する資料(平成28年8月23日現在)

資料区分 デジタル化対象 対象冊数 利用停止期間(予定)
和図書 (1) 東京本館所蔵の和図書
  • 昭和62年までに整理された請求記号が AZ-1351〜AZ-1391で始まるものの一部
  • 請求記号がY994で始まるものの一部
約430冊 平成28年9月13日〜平成29年4月末日(予定)
和雑誌 (2) 東京本館所蔵の国内刊行和雑誌
  • (Z6-29、Z15-115ほか)
16タイトル(Excel: 16KB)
約200冊
(3) 関西館所蔵の国内刊行和雑誌
  • (雑45-1、Z051.7-M2ほか)
約40タイトル(Excel: 16KB)
約500冊
(4) 国際子ども図書館所蔵の国内刊行和雑誌
  • (Z32-122、Z32-138ほか)
約70タイトル(Excel: 16KB)
約300冊
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization/unavailable.html

国立国会図書館分類表(NDLC)をもとに対象の分類を見てみると、(1)で挙げられている資料は、例えば、AZ-1351:特定地方公共団体の警察、AZ-1391:特定地方公共団体地方自治、Y994:別置措置和資料に分類される資料の一部などであることが分かる。しかし、例によって「請求記号が〜で始まるものの一部」として示されているので、具体的資料名は確定できない。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:dcndl:materialType

*3:dcterms:rights

*4:金融新体制と銀行の動向』、『見たまゝのブラジル

*5:素人詰将棋』、『日本大蔵経』(第2巻第3巻 宗典部 三論宗章疏第4巻第5巻第6巻第7巻第8巻 宗典部 曹洞宗章疏 1第9巻 宗典部 法相宗章疏 2第10巻 経蔵部 方等部章疏 3第11巻 宗典部 戒律宗章疏 1第12巻 経蔵部 方等部章疏 4第13巻 宗典部 戒律宗章疏 2第14巻第15巻 宗典部 戒律宗章疏 3第16巻 論蔵部 真言密教論章疏 下第17巻 宗典部 修験道章疏 1第18巻第19巻第20巻第21巻第22巻第23巻 論蔵部 諸大乗論章疏 1第24巻 経蔵部 密経部章疏 上 1第25巻 経蔵部 方等部章疏 5第26巻 経蔵部 密経部章疏 上 2第27巻 論蔵部 唯識論章疏 1第28巻第29巻第30巻 経蔵部 法華部章疏 3第31巻 経蔵部 理趣経釈章疏 1第32巻 経蔵部 密経部章疏 下 1第33巻 論蔵部 唯識論章疏 2第34巻 経蔵部 方等部章疏 6第35巻 経蔵部 般若部章疏第36巻第37巻 宗典部 修験道章疏 2第38巻 宗典部 修験道章疏 3第39巻第40巻 宗典部 華厳宗章疏 上第41巻第43巻 宗典部 天台宗密教章疏 1第44巻 宗典部 天台宗顕教章疏 1第45巻 宗典部 天台宗密教章疏 2第46巻 宗典部 天台宗顕教章疏 2第48巻 宗典部 天台宗密教章疏 3

*6:祭礼囃子の由来

*7:報告集、講演集、年報などの集合著作物。他に、昭和2年の『日本標準規格 第1輯』(旧JES)なども館内限定に変更された。

*8:感動と批評 : 未完成批評家の肖像』、『機械工作 第8講』、『行政法講義要鋼』、『行政法第二部 : 高文参考 各論』、『行政法第二部(各論) : 杉村章三郎先生プリント 1』、『極東は戦争か平和か : 外国から見た日本の現状』、『近世生活と国文学』、『研究社英米文学評伝叢書 7』、『原動機 第9講』、『国文学講座 第6巻』、『小ゆき』(前編中編後編続編)、『これからの新聞 : 戦時下の新聞人と読者の心構へ』、『財政学概論』、『財政学概論』、『財政学概論』、『財団法人啓明会講演集 第71回 世界經濟の動向と日本の金融』、『シェイクスピア襍記』、『シェイクスピア襍記』、『実録忠臣蔵 : 新編 前編』、『新判例と行政法の諸問題』、『新判例と行政法の諸問題』、『須磨子 : 一名呪はれたる恋』、『箋注倭名類聚抄』、『毒草』(お品の巻疑獄の巻お仙の巻)、『日本文学思潮 第6』、『秘中の秘 : 宝庫探険』(前編後編)、『ふたおもて 前編』、『文学の知識』、『北米合衆国経済事情』、『万葉佳品抄』、『万葉集 巻第1・2』、『万葉集 : 尼崎本』(〔本編〕解説)、『万葉集講話 〔正〕』、『万葉集序説』、『万葉集新釈 上巻』、『息子たちと恋人たち 第2』、『モウパッサン全集 第13巻』、『ユートピア』、『百合子画集

*9:『アルツイバアシエフ全集』(第1巻 最後の一線 上巻第2巻 最後の一線 中巻)、『イエスと人類愛の内容』、『色づく蕾 : 歌集』、『黄金』、『かぐや姫物語』、『教練の指針』、『教練の指針』()、『銀行業とその責務』、『串原発電事業誌』、『細目を主とせる図画学習指導の実際』、『事業と人物』、『児童芸術粘土彫塑と木彫』、『自由表現水彩画の新学習』、『自由表現パステル画の新学習』、『宗教法衍義 : 文部省案』、『少女詩集』、『信心のために』、『青年団の適切なる競技とページェント』、『長州之天下』、『通人物語趣味の東京』、『投入盛花百撰集』、『残されたる刺 : 逆境への福音』、『花の鍵』、『』、『モウパッサン全集』(第9巻寝室の一隅第10巻第11巻第12巻第14巻)、『ラヂオと飛行機』、『陸上競技の研究』、『霊鐘 後編』、『労働保険論

*10:青森県蟹田』、『悪魔』、『衣食住諸職繪解錦画』、『英國歩兵練法号令詞 : 紀州新宮練兵所蔵』()、『王将聯盟』、『大番頭小番頭』、『雄鹿半島竜ケ崎』、『お隣の英雄』、『鬼の面』、『音楽心理学』、『音楽適能診断の理論と実際』、『音響心理学原論』、『音響心理学原論』、『女十題』([1][2][3][4][5][6][7][8][9][10])、『怪人二十面相』、『怪盗追撃 : 富士夫少年探偵物語』、『上総興津』、『賀茂真淵全集』(巻1巻一巻2巻二巻3巻三巻4巻四巻5巻五巻6巻六巻7巻七巻8巻八巻9巻九巻10巻十巻11巻十一巻12巻十二)、『苧麻製法一覽』、『神田川夕景』、『議会制度七十年史』(第1第11)、『木曽川と飛騨川と合流する美濃の河合』、『奇文欣賞』()、『癸酉記』、『警察と犯罪の秘密』、『源氏物語』(卷一卷二卷三卷四卷五卷六卷七卷八卷九卷十卷十一卷十二卷十三卷十四卷十五卷十六卷十七卷十八卷十九卷二十卷二十一卷二十二卷二十三卷二十四卷二十五卷二十六)、『現代日本文学全集』(第2篇 (坪内逍遥集)第9篇第18篇 (徳田秋声集)第59篇 (賀川豊彦集))、『現代ユーモア小説全集 第1巻』、『恋を知る頃』、『厚生白書』(昭和31年度版昭和33年度版昭和34年度版昭和35年度版昭和36年度版昭和37年度版昭和38年度版昭和39年度版)、『興風後集 : 近世名士遺草』、『国民学校経営原論』、『固陋談』、『金色の死』、『三郎の飛行船』、『色紙考』、『志州海藻圖譜』、『氏族考』、『祀典例彙』、『支那書史学』、『自分の造った笛』、『住所篇 巻1-3』、『順正書院記并詩 順正書院詩 完』、『駿藩各所分配姓名録』、『匠家故實録 : 棟上釿始諸式禮格』()、『諸織物縞本集帳』、『植物記載』、『職官考』([1][2][3][4][5][6][7][8][9][10][11][12][13][14][15][16][17][18][19][20])、『新音楽論』、『新吉原夜桜之景』、『新規造掛永代橋往來繁華佃海沖遠望之圖』、『人心』、『人生の年輪』、『人生の年輪』(前篇後篇)、『新撰日本歴史』、『神童』、『崇忠祠』、『スフィンクス』、『青春夢』(前篇後篇)、『世界大衆文学全集 第10巻』、『戦時刑事民事特別法義解 : 並裁判所構成法戦時特例戦時領事裁判ノ特例ニ関スル法律』、『宣伝の偉力』、『葬祭儀草』、『草木乾[セキ]法』、『そだてぐさ』、『外櫻田陸軍調練之圖』、『宝島探険 : 冒険小説』、『滝の川の図』、『旅みやげ』(第1集第1集第2集第2集第3集第3集第3集)、『団欒集 坤』、『徴古年表 [2]』、『筑紫遺愛集』(1,213,14)、『佃島雨晴』、『帝国議事堂炎上之図』、『貞丈祭典の扣』、『展覽會品物目録 : 於金澤兼六園 第2号』、『陶器辨解』、『東京神田萬世橋賑之圖』、『東京詞』、『東京名所三十六戯撰』、『東京名所繁榮之内江戸橋之圖』、『東台大戰爭圖』、『豆腐集説』、『東洋美術大観』(第1冊第2冊第3冊第5冊第6冊第7冊第8冊第9冊第10冊第11冊)、『銅椀龍[キン] 卷1』、『常盤橋内紙幣寮之図』、『トルストイ戯曲全集』、『南梁遺稿』([1][2][3][4][5])、『日本音楽理論 第1編』、『日本帝國憲法論』([早稻田大學第二十九回法律科講義録][早稻田大學第三十回法律科講義録][早稻田大學第三十一回政治經濟科講義録][早稻田大學第三十二回政治經済科講義録])、『日本風景選集』(1234567)、『日本名勝図会』、『ニュージーランド』、『野山獄読書記 二十一回猛乕』、『博物書一覽』、『博覧會諸人群集之圖 : 元昌平坂ニ於テ』、『花守』、『榛名摺臼岩』、『百万塔陀羅尼』([1][2][3][4][5][6][7][8][9][10])、『紅型 : 古琉球』([1][2])、『吹上訪古録』、『物価奔騰と労働争議』、『佛教渡來年代考』、『仏国軍法規教兵家必携』()、『船津傳次平考述太陽暦耕作一覽』、『フランツ・リスト伝』、『フリヂャ : 小唄集』、『兵器模型 : 少年科学工作』、『北京日記抄 [1]』、『奉使琉球始末抜萃』、『法普戰争誌畧 8巻 [1]』、『北満の二大古都址 : 東京城と白城』、『北海道石狩川札幌地形見取圖』、『萬華鏡』、『満洲交通の展望』、『無水岡田開闢法』、『三つの望』、『美濃梨子譜 拾八種』、『明治二己巳年改正東京大繪圖』、『明治三庚牛暦』、『明治太平記』、『明治二己巳暦』、『明治八年乙亥太陽略暦』、『山寺名勝志』、『ユーモア小説傑作全集 第1』、『百合子 前編』、『浴恩春秋両園梅桃雙花譜』、『夜の潮来』、『類聚伝記大日本史 第十四卷』、『ローベルト・シューマン伝』、『和漢年表 : 銅製懐宝』、『和訳英辞書

*11:『アナトオル・フランス短篇小説全集』(第1巻第2巻第3巻第4巻第5巻第6巻第7巻)、『アナトオル・フランス長篇小説全集』(第8巻第8巻第12巻第16巻第16巻)、『イプセン名作集』、『シェイクスピアとエリザベス朝演劇』、『西域探検紀行全集』(第2第5第7第11第12)、『デカルトと合理主義』、『プロテスタントの歴史』、『ヘディン中央アジア探検紀行全集 第10』、『舞姫タイス

*12:通俗経済講座 追補

*13:Fisher-boy Urashima』、『國際私法

*14:tsvファイル参照のこと。

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2016年7月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第26号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2016年7月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2016年7月1日から2016年7月31日までに変更のあったレコードは107,842件であった*1

6月末時点のデータにおいては、「資料種別」*2が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*3に「インターネット公開」を含むものは351,094件であったが、7月31日までの更新を適用したデータにおいては351,198件となっており、104件増加している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 6月末 7月末
インターネット公開(許諾) 7908 7962 +54
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 33921 33913 -8
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/10 36 36 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 21 21 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 3 3 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 44986 44986 0
インターネット公開(保護期間満了) 264219 264277 +58
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 506126 503906 -2220
館内公開 122480 124596 +2116
(総計) 979700 979700 0
(内、インターネット公開分合計) 351094 351198 +104

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

7月末 総計
許諾 裁定
2012/03/01
保護期間満了 館内公開
6月末 裁定
2012/03/01
13*4 1*5 14
図書館送信 41*6 6*7 57*8 2116*9 2220
総計 54 6 58 2116 2234

この表は、例えば、6月末時点では図書館送信であった図書で、7月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが57件あると読んでほしい。

例えば、慧琳『一切経音義 : 100巻』や、今年5月に『童貞の機関車』で話題になった島洋之助(1961年没)の著作『貞操の洗濯場』などが、図書館送信から保護期間満了へと変更されている。

パブリックドメイン図書の増加

図書館送信からインターネット公開(保護期間満了)へと変更された図書には、著作者が1965年に没し、2016年からパブリックドメインとなったものが含まれている。

ここでは、図書館送信から保護期間満了に変更された図書(新たにインターネットで閲覧できるようになった資料)の中から、いくつか著名な著作者のものについて取り上げる。

学者・宗教家など

楽家舞台芸術

上に挙げた「歌舞伎十八番」3件の著者は、NDLデジコレの著者標目では「市川, 海老蔵 9世, 1910-1965」「市川, 団十郎 10世, 1882-1956」となっている。保護期間満了に変更された資料には、同様の体裁を持った次の資料も含まれているが、こちらの著者標目は設定されていない。

これらの資料の奥付には、確かに「著作者 市川海老蔵 市川團十郎」とある。しかし、発行された時期(昭和5年昭和11年)を考えたとき、この記載を「市川, 海老蔵 9世, 1910-1965」「市川, 団十郎 10世, 1882-1956」と認定するのは正しいのだろうか。

8代目市川海老蔵明治19年に亡くなっており、堀越治雄が9代目市川海老蔵を襲名したのは昭和15年。また、9代目市川団十郎が亡くなったのは明治36年で、その後は団十郎空白期間が続き、堀越福三郎が没後に10代目市川団十郎名跡を追贈されるのが昭和31年である。上記の資料が発行された昭和5年から昭和11年にかけては、海老蔵団十郎名跡は空席だったこと考えると、この奥付で挙げられている著作者は、具体的な一人の人物としての「市川海老蔵」や「市川團十郎」ではなく、代々の名跡としての(観念上の)「市川海老蔵」や「市川團十郎」なのではないだろうか。

それが正しければ、奥付の「補修及訂正者」に名前が挙げられている堀越福三郎と堀越実子(1944年没)の市川宗家夫妻が実際の著作者(校訂者)ではないかと考えられるが、堀越福三郎は先に述べたように、死後、10代目市川団十郎となるので、「市川, 団十郎 10世, 1882-1956」の認定については結果的にこれで良いのかもしれない。しかし、「市川, 海老蔵 9世, 1910-1965」の認定については疑問が残る。

古典籍資料の公開範囲変更

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 6月末 7月末
インターネット公開(保護期間満了) 70696 70793 +97
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 17739 17643 -96
館内公開 5 4 -1
(総計) 88440 88440 0
(内、インターネット公開分合計) 70696 70793 +97

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

著作権に関する情報」の変動 (6月末 → 7月末) 件数
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) 96 *10
館内公開 → インターネット公開(保護期間満了) 1 *11

シーボルト門人の論文や書簡を収めた『施福多先生文献聚影』(解題)や、5月の公開範囲変更で表紙と裏表紙だけがインターネット公開になっていた山本昇雲 画『子供あそび』の錦絵、6月の新規追加で唯一館内公開となっていた『[木下文書] 4』などがインターネット公開(保護期間満了)に変更された。

子供あそび おもちゃの勝負


子供あそび おもちゃの勝負
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)


国立国会図書館資料のデジタル化

今月の『国立国会図書館月報 664/665号(2016年8/9月)』には、6月に新規追加されたデジタル化資料についての解説記事「国立国会図書館資料のデジタル化(震災・災害関係資料を中心に)」が掲載されている。

前回の記事でも取り上げた、「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」の今後の図書館送信予定や全文検索機能について触れられている。前回の記事では、「災害対応力強化に資する資料」と地方史関係の資料は別の括りであると考えていたが、今回の解説を見ると、地方史資料についても災害対応力強化の観点からデジタル化されたようだ。

一般競争入札公告にみる電子化予定

国立国会図書館一般競争入札公告を見ると、デジタル化に関連する次の3件が掲載されている。


一般競争入札の公告
http://www.ndl.go.jp/jp/supply/nyuusatsu/ippan/index.htmlより抜粋

通番2と5の納入期限は平成29年3月17日となっている。今のところ、「デジタル化作業に伴う原資料の利用停止について」は平成28年4月28日現在の情報のままだが、いずれ平成28年度デジタル化作業の対象資料が示されるだろう。

通番3に関しては、デジタル化が主体の作業ではないが、企画展示で取り上げられた資料であってデジタル化が未実施のものについては後日デジタル化されて公開されることがあるので、若干量のデジタル化が期待できるかもしれない。

NDLデジコレの書誌情報オープンデータセット更新

7月1日、NDLデジコレの書誌情報データセットが更新された。

図書・古典籍・雑誌の書誌情報データセットは、2015年1月に初めて提供され(2015年1月26日時点の書誌情報)、その後、2016年1月の更新では博士論文の書誌情報も提供されるようになった(2016年1月5日時点の書誌情報へ更新)。今回の提供により2016年7月1日時点の書誌情報に更新されたことになる*12

最近のNDLデジコレへの資料追加では、かつては見られた追加資料リストの提供がなくなってしまったが、書誌情報データセットの更新頻度が年2回に高まることで、リアルタイム性はないものの、ある程度の追加資料追跡が容易に行えるようになるだろう。

今回公開された書誌情報の件数は次のようになっている。

資料種別 公開範囲
インターネット公開 図書館送信 館内限定
図書 351,301件 504,931件 110,755件
古典籍 76,557件 18,816件 5件
雑誌 14件 10,905件 2,292件
博士論文 14,670件 116,956件 9,278件

オープンデータセットに含まれる内容や、当シリーズ記事で掲載している件数との違いなどについては、初提供時に取り上げた記事を参照されたい。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:dcndl:materialType

*3:dcterms:rights

*4:上代文学選 上』、『日本行政法講義要綱』(第1分冊第2分冊上巻下巻 第1分冊下巻 第2分冊下巻上巻(訂6版)、上巻(訂7版)、下巻(訂4版)、上巻(訂9版)、下巻(訂7版)、上巻(訂10版))

*5:格言統一儒教宝典

*6:The cricket on the hearth = ザ・クリケット・オン・ザ・ハース』、『アメリカ通信』、『一茶研究』、『一茶雑記』、『岩波講座世界文学 第10』、『貝原益軒』、『機械工作』(第3講第5講第7講第11講第14講第15講第18講)、『機械設計製図』(第1講第6講第8講)、『基本機械工学』(第1講第4講第6講)、『原動機』(第6講第8講第10講第11講第13講第14講第17講第18講第20講)、『工場用諸機械 第6講』、『荒野に生れて : 白い牙』、『実用工学簡易表 1932年版』、『井泉水句集』、『井泉水俳句集』、『世界文學 : 及び一般文化におけるその位置』、『旅人芭蕉 〔正〕』、『東亜研究講座 第89輯』、『俳句教程』、『芭蕉読本』、『芭蕉・蕪村・子規』、『遍路と巡礼』、『無所在 : 句集

*7:国際金融総論』、『実践読方教育の新体系』、『世界経済概論』、『戦時生活と物価統制』、『大陸を旅して : 随感随想』、『勉強の仕方

*8:G線上のアリア』、『朝の庭』、『一路居士雑染画集』、『一切経音義 : 100巻』(1巻-14巻15巻-35巻36巻-[56巻]57巻-84巻85巻-続8巻一切経音義通検)、『海の童話 : 詩を伴ふ版画連作』、『梅の咲くころ : 感想集』、『家相方位寳鑑 : 幸福増進』、『危機克服の信条 : 世相国難について』、『紀要別冊文献蒐載』(巻1巻4巻8巻9巻10)、『句日記 昭和11年より昭和15年まで』、『毛抜 : 歌舞伎十八番之内』、『顕花植物 : 第五散文集』、『現代日本文学全集 第50篇』、『沙羅』、『施福多先生文献聚影』([7][8][10])、『暫 : 歌舞伎十八番之内』、『人材・島根 : 県人名鑑』、『人材・島根 : 県人名鑑』、『人生私語 : 随筆集』、『新版ユーモア小説全集 第10巻』、『随筆文学選集』(第4第四)、『助六由縁江戸桜 : 歌舞伎十八番之内』、『象引 : 歌舞伎十八番之内 寿小春狂言』、『高木相法秘伝書』(第1巻巻2巻3巻4巻5)、『短歌雑話』、『釣ところどころ』、『貞操の洗濯場』、『東亜研究講座』(第75輯第79輯)、『読画本 : 石濤山水』、『鶏の飼ひ方』、『俳句入門』、『翻弄された防諜官』、『南十字星 : 南洋紀行』、『矢の根 : 歌舞伎十八番之内』、『誘惑』、『雪と野菜 : 散文集』、『要点明示整理化学 : 学習受験』、『良犬を得る秘訣』、『良犬を得る秘訣』、『ルツボはたぎる : 創作

*9:tsvファイル参照のこと。

*10:『施福多先生文献聚影』([7][8][10])、『子供あそび』(なかよし兵隊さんだるまお庭床かざりおまつり大決戦天狗の面馬のりおもちゃの勝負大角力雪戦)、『聚學軒叢書』(第1集第3册第1集第4册第1集第5册第1集第6册第1集第7册第1集第8册第1集第9册第1集第10册第1集第11册第1集第12册第1集第13册第1集第14册第1集第15册第1集第16册第1集第17册第1集第18册第1集第19册第2集第21册第2集第22册第2集第25册第2集第26册第2集第27册第2集第28册第2集第29册第2集第30册第2集第31册第3集第34册第3集第35册第3集第36册第3集第38册第3集第39册第3集第40册第3集第41册第3集第44册第3集第45册第3集第46册第3集第47册第3集第48册第3集第49册第3集第50册第3集第51册第3集第52册第4集第53册第4集第54册第4集第55册第4集第56册第4集第57册第4集第58册第4集第59册第4集第60册第4集第61册第4集第62册第4集第63册第4集第64册第4集第65册第4集第67册第4集第68册第4集第69册第4集第70册第4集第71册第4集第72册第5集第73册第5集第74册第5集第75册第5集第78册第5集第79册第5集第80册第5集第81册第5集第83册第5集第84册第5集第85册第5集第86册第5集第88册第5集第89册第5集第90册第5集第91册第5集第92册第5集第93册第5集第94册第5集第95册第5集第96册

*11:[木下文書] 4

*12:ただし、サイトには「この書誌情報は平成28年7月1日時点のもの」と記載されているが、提供されている書誌情報tsvファイルのタイムスタンプは2016年6月23日になっている。

国立国会図書館デジタルコレクションの公開範囲変動(2016年6月)

「月刊NDLデジコレメタデータWatch」第25号。今月も国立国会図書館デジタルコレクション(以下、NDLデジコレ)の変動を追ってみた。

榎本武揚等名刺版写真. 写真(桂太郎)

新規追加された静止画資料より、
榎本武揚等名刺版写真. 写真(桂太郎
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)

国立国会図書館デジタルコレクション書誌メタデータ 2016年6月の変動

NDLデジコレのメタデータについて、2016年6月1日から2016年6月30日までに変更のあったレコードは152,129件であった*1。これまでの月間変更レコード数と比べ、非常に多くのレコードの変更がなされており*2、多数の新規公開資料*3が見られた。

5月末時点のデータにおいては、「資料種別」*4が「図書」であるもののうち、「著作権に関する情報」*5に「インターネット公開」を含むものは350,998件であったが、6月30日までの更新を適用したデータにおいては351,094件となっており、96件増加している。

資料種別が「図書」であるものについて、資料数内訳は以下の通りであった。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 5月末 6月末
インターネット公開(許諾) 7807 7908 +101
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01 33923 33921 -2
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2012/03/01; 2015/11/10 36 36 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09 21 21 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/02/09; 2015/11/10 3 3 0
インターネット公開(裁定)著作権法第67条第1項により文化庁長官裁定を受けて公開裁定年月日: 2015/11/10 44986 44986 0
インターネット公開(保護期間満了) 264222 264219 -3*6
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 506325 506126 -199
館内公開 63157 122480 +59323*7
(総計) 920480 979700 +59220
(内、インターネット公開分合計) 350998 351094 +96

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる(表示スペースの都合により、「著作権に関する情報」の設定値を略記した)。

6月末 総計
許諾 保護期間満了 館内公開
5月末 裁定
2012/03/01
1*8 1*9 2
保護期間満了 100*10 100
図書館送信 101*11 98*12 199
総計 101 99 101 301

この表は、例えば、5月末時点では図書館送信であった図書で、6月末にはインターネット公開(保護期間満了)に変更されているものが98件あると読んでほしい。

この表の他、5月末のメタデータには存在せず、6月27日付けで館内公開として登録された図書が59,255件あった(後述)。一方、脚本コレクションの一部35件(保護期間満了2件*13、館内公開33件*14)について、6月6日付けで資料種別が「図書」から未設定に変更され、ここでの集計対象に含まれなくなったことにより、その分の「図書」としての件数が減少している。これらから総計では59,220件の増加となっている(+59255-35 = +59220件)。

図書館送信から保護期間満了へと変更された図書98件のうち、84件は稀書複製会による複製本であった*15。他に、著作者が1965年に没し、2016年からパブリックドメインとなったものとして、山田耕筰(作曲家)『音楽の法悦境』がインターネット閲覧できるようになった。

新規公開の古典籍資料

資料種別が「和古書」であるものについて、今月も公開範囲に変動があったか調べてみた。

著作権に関する情報 (dcterms:rights) 5月末 6月末
インターネット公開(保護期間満了) 70687 70696 +9
国立国会図書館/図書館送信参加館内公開 17739 17739 0
館内公開 4 5 +1
(総計) 88430 88440 +10
(内、インターネット公開分合計) 70687 70696 +9

さらに「著作権に関する情報」変動の内訳を見てみる。

著作権に関する情報」の変動 (5月末 → 6月末) 件数
新規 インターネット公開(保護期間満了) 9 *16
新規 館内公開 1 *17

古典籍資料では、企画展示「あの人の直筆」で取り上げられた資料に関連する10件が新規追加された。これらの資料の解説は、同展示の「簡易図録」で読むことができる。

新規公開の静止画資料

資料種別が「静止画資料」であるものについては、企画展示「あの人の直筆」で取り上げられた資料に関連する書簡や日記、写真など94件*18が憲政資料から新規追加され、すべてインターネット公開された。

企画展示「あの人の直筆」では、さまざまな署名の一つとして「ブロマイドなどの写真に添えたサイン」も紹介しており、今回追加された静止画資料にもそうした写真が含まれている。

写真(葦原邦子)


写真(葦原邦子
(Source: 国立国会図書館デジタルコレクション)


2016年6月のNDLデジコレ追加資料

6月21日、国立国会図書館ウェブサイトにおいて以下の資料追加がアナウンスされた。

国立国会図書館は、平成28年6月21日に、地方史、防災関係資料を中心とした図書、雑誌約8.3万点を「国立国会図書館デジタルコレクション」に追加しました。

追加資料の内訳
コレクション追加数公開
図書約6万点館内限定
雑誌約2.3万点(141タイトル)館内限定

http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2016/1216420_2754.html

今回も追加資料リストの公式提供はなかったので、便利のため、追加資料リストを作成して共有する。

「地方史、防災関係資料を中心」という説明や規模から考えると、「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」を中心として、その他の資料を含めた追加と思われる。

なお、国立国会図書館からアナウンスはなかったが、これら以外にも6月には古典籍資料や静止画資料の新規追加があった。内容は既に述べたとおりだが、便利のため改めてリストを挙げる。

「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ

「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」については、平成27年7月中旬から平成28年4月末までの予定でデジタル化作業が行われるとされていた(実際には4月末を待たずにデジタル化作業に伴う原資料の利用停止が解除されていた)。それらが早くも6月に公開されたとすれば、デジタル化から公開までのプロセスが迅速に進められていると言えるだろう。

「災害対応力強化に資する資料」として、例えば、古くは『三河地方震災状況記録 : 昭和20年1月13日』や『伊勢湾台風による災害の概況とその対策』、近くは『[平成26年 (2014年) 御嶽山噴火非常災害現地対策本部の設置について]』など、また『福島原子力発電所原子炉設置許可申請書 昭和41年7月(昭和41年10月27日 昭和41年11月10日 一部訂正)』のような資料もデジタル化されている。

公開範囲については、ちょうど一年前の記事で取り上げたように、まずは館内限定となった。残念ながら、国・地方公共団体の報告書等が許諾に基づいてインターネット公開されることはなかったが、今後、図書や雑誌を含め、図書館送信可能なものについては図書館送信対象に変更されていくだろう。

また、「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」は全文検索機能が検討されているようなので、こちらについても続報を待ちたい。

その他の追加図書

今回追加された図書が約6万件、「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」の対象冊数は約5万件であったことから、単純計算すると「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」以外の図書も約1万件追加されていると考えられる。

その多くは地方史関係の資料のようだが、例えば、今回追加された図書の一つ『ロシヤの民話』は、災害対応力強化に資する資料とも地方史関係とも思えないので、「災害対応力強化のためのデジタルアーカイブ」や地方史関係以外で追加された図書の一つだろう。もう一つ例を挙げると、『秋田美人の謎』は、どのような括りで追加されたのか悩むところだが、やはり地方史関係として追加されたものか*19。その他では、教育関係の資料も多いようだ。

書誌情報に記載されたNDCから、今回追加された図書おけるそれぞれの区分の割合を集計し、上位10位までを示すと次のようになる。0類(総記)や1類(哲学)、7類(芸術)、913(小説、物語)のものなどは1件もなかった。

順位 NDC綱目 資料の割合
1 21 日本史 23.9%
2 37 教育 10.9%
3 29 地理、地誌、紀行 9.8%
4 36 社会 8.1%
5 35 統計 7.0%
6 45 地球科学、地学 6.9%
7 31 政治 6.1%
8 38 風俗習慣、民俗学民族学 5.5%
9 51 建設工学、土木工学 3.1%
10 33 経済 2.0%
(未設定) 7.3%
国立国会図書館刊行物

今回追加された資料のうち、資料種別に「国立国会図書館刊行物」等が設定されており、「図書」との設定が含まれていない696件には、『国立国会図書館三十年史』や『国立国会図書館所蔵貴重書解題』(第1巻第15巻)、『びぶろす』(創刊号〜)などが含まれている。

それらの中に一つ疑問なものがあった。出版者「国立国会図書館山書を読む会」の「江戸期山書翻刻叢書」(12346)という資料が、資料種別「政府刊行物」「国立国会図書館刊行物」になっているのだが、このシリーズ第5巻の書誌情報に「注記:国立国会図書館所蔵本の複製と翻刻」とあるのを見ると、出版者は「国立国会図書館(内に組織された)山書を読む会」ではなく、「国立国会図書館(に所蔵されている)山書を読む(国立国会図書館とは無関係な)会」なのではないかとも思える。これらの資料種別として「政府刊行物」「国立国会図書館刊行物」は適切なのだろうか。

*1:国立国会図書館サーチが提供するOAI-PMHを利用した。

*2:「資料種別」(dcndl:materialType)の内訳では、図書65,030件、録音資料48,732件、雑誌33,942件、博士論文3,047件、政府刊行物711件、国立国会図書館刊行物698件、資料種別未設定372件、静止画資料266件、立法情報54件、和古書39件、官公庁刊行物13件となっている。ただし、一つの資料に複数の資料種別が設定されているものもあるので、資料種別の合計件数は変更レコード数と一致しない。

*3:「資料種別」の内訳では、図書59,255件、雑誌22,701件、博士論文1,263件、静止画資料94件、和古書10件、資料種別に「政府刊行物」と「国立国会図書館刊行物」が設定されているもの642件、資料種別に「政府刊行物」と「国立国会図書館刊行物」、「立法情報」が設定されているもの54件となっている。

*4:dcndl:materialType

*5:dcterms:rights

*6:脚本コレクションの一部(2件)について、資料種別が「図書」から未設定に変更され、「図書」の集計対象に含まれなくなったことによる減少を含む。

*7:脚本コレクションの一部(33件)について、資料種別が「図書」から未設定に変更され、「図書」の集計対象に含まれなくなったことによる減少を含む。

*8:ルツボはたぎる

*9:竜宮の乙姫と浦島太郎 : 皇国秘史

*10:講演集等の集合著作物など。他に、書誌情報上の著者は団体名義になっているが、図書には個別の著者個人名や講演者名等が明示されているものなど。

*11:新らしい詩の作り方』、『一茶の俳句と其一生』、『引例枕詞正解辞典』、『』、『魚と水産業』、『魚の科学』、『憂き身 上編』、『うき世』(123)、『海事史料叢書』(第1卷第2卷第3卷第4卷第5卷)、『海上夜話』、『海潮音』、『学生に与ふ』、『機械工作』(第6講第9講第10講第12講第13講第16講第17講)、『機械設計製図 第7講』、『京都記録叢書 第3巻 京都藭佛願懸重實記』、『魚類学』、『近畿能楽記』、『結婚の心構へ : 倫理的結婚のしかた』、『建築構造学』、『建築構造学』、『原動機』(第5講第12講第15講第16講)、『工場用諸機械 第5講』、『ゴルフ : 小説集』、『歳月の花束 : 詩集』、『西国三十三所巡礼に関する目録』、『最新建築構造学』、『最新謄写版印刷術』、『作詩鑑賞詩法の研究と推敲』、『桜日本』、『桜年表』、『時勢に適する楽しい家庭の造り方』、『社会問題研究』、『春秋草紙』、『身辺の書』、『性格学による運命開拓法 : 淘宮術第1巻』、『清福論』、『孫文』、『太陽人主義』、『旅の茶話』、『短歌』、『伝説の寺々』、『長崎丸山噺』、『中山大納言』(前編後編)、『日本海防史料叢書』(第2巻第4巻)、『日本海法史』、『日本海法史』、『日本古典』(上巻下巻)、『日本女性歌人史』(上巻下巻)、『日本神話と伝説』、『日本の魚類』、『日本民謡の流』、『日本産魚類図説』(自第一卷 至第十五卷自第十六卷 至第三十卷自第16巻 至第30巻)、『人間一茶』、『ノギタイシャウ : ニッポンブシノハナ』、『俳句の作り方と味ひ方』、『パウロのピリピ書』、『白馬に乗る』、『芭蕉を尋ねて』、『芭蕉を尋ねて』、『芭蕉と一茶』、『芭蕉の芸術観』、『芭蕉の自然観』、『芭蕉風景』、『浮宝随想』、『ポケット機械工学』、『微笑の生活』、『本当の生き方』、『本当の生き方』、『枕詞正解辞典 : 例歌引用』、『明治大正大阪市史紀要 第41号』、『物語日本女性鑑』、『ゆけむり集 : 俳句習作二八篇』、『旅情歌人西行の生涯』、『旅窓読本』、『臨牀医学講座 第162輯』、『臨牀血液学』、『臨牀血液学』、『蓮月と小町とナイチンゲール女史』、『ロシア侵寇三百年』、『私の信仰と祈りの生活

*12:愛染明王影向松 : 都乾』、『移岳集』、『岩倉公實記 上卷』、『江都二色』、『画本水や空』()、『音楽の法悦境』、『翡翠』、『きおひさくら』、『金々先生栄花夢 下』、『金鈴』、『栗の花』、『けらけらわらひ : 当世咄揃』()、『高名集』、『虎渓の橋』、『西鶴諸国はなし 第1』、『潮鳴』、『鹿野武左衛門口伝咄』(上巻下巻)、『鴨たつ沢』、『しだれ柳』、『十才子名月詩集』、『朱雀志のぶずり』()、『諸国敵討武道伝来記』(巻1巻2巻3巻4巻5巻6巻7巻8)、『新撰小口あはせ』()、『翠釜亭戯画譜』、『瀬の音 : 歌集』、『その菊』、『夫従以来記』()、『待賢門平氏合戦』、『大通人好記』、『たから合の記』、『千草結ひ色葉八卦』、『』、『東海道名所記』(456)、『年玉日待噺』、『戸田茂睡年譜』、『袮こ鼠大友のまとり』、『俳諧名物鑑 : 画賛』()、『萩を動かす人々 上巻』、『咄の絵有多 : 古今青楼』、『はやり哥古今集』、『東また東 : 歌集』、『微明』、『百人一句』()、『風流四方屏風』()、『風流連理[タマツバキ]』(上之巻中之巻下之巻)、『懐硯』(第1第2第3第4第5)、『文と筆』、『平安城都定』、『本朝二十不孝』(巻1巻2巻3巻4巻5)、『三升増鱗祖』()、『宮城野』()、『名物拝見自由じざい』、『元の木阿弥物語』()、『役者いかつち』、『役者名物略姿』、『大和のおほよせ』、『ゆかた合』、『吉原下職原』、『悦贔屓蝦夷押領』(

*13:アイスクリーム 1』、『隧道

*14:アナタと夜のハーモニー』、『えり子とともに:木枯の吹く道 66』、『OH!タカラヅカ:ザ・タカラヅカ Rock'n Roll GRAFITY(生原稿)』、『OH!タカラヅカ:ザ・タカラヅカ ハートブレイカー(生原稿)』、『大戸保家』、『[鐘の鳴る丘] 15』、『歌謡ジョッキー:歌とリンゴの二人ごと』、『河を渡ったあの夏の日々』、『銀座の山賊』、『競馬』、『午後のおしゃべり 9』、『ささやかな真実』、『雑草の歌若い道化師たち』、『七人の刑事:きらいな虫 185』、『七人の刑事:時には母のない子のように 209』、『[執刀]』、『次郎物語 1』、『新諸国物語 笛吹童子の巻 207』、『姿なき犯罪』、『続 事件 1』、『太閤記:夢生夢死 [52]』、『太陽にほえろ! 合本(10) 111』、『妻たちの二・二六事件:生けるものの紡ぎ車  4』、『天下御免:こんぴら船々 1』、『なぜなぜ座談会』、『ニコン・ミュージック・タイム:ミュージカル・ヒット・メロディ集』、『眠られぬ夜のために』、『雲雀』、『冬の桃 1』、『真夜中のあいさつ』、『光子の窓:イグアノドンの卵 130』、『向ふ三軒両隣り 1』、『私は貝になりたい

*15:『懐硯』(第1第2第3第4第5)、『西鶴諸国はなし 第1』、『諸国敵討武道伝来記』(巻1巻2巻3巻4巻5巻6巻7巻8)、『本朝二十不孝』(巻1巻2巻3巻4巻5)、『虎渓の橋』、『きおひさくら』、『年玉日待噺』、『愛染明王影向松 : 都乾』、『けらけらわらひ : 当世咄揃』()、『待賢門平氏合戦』、『百人一句』()、『元の木阿弥物語』()、『役者いかつち』、『袮こ鼠大友のまとり』、『ゆかた合』、『はやり哥古今集』、『朱雀志のぶずり』()、『大通人好記』、『画本水や空』()、『鹿野武左衛門口伝咄』(上巻下巻)、『千草結ひ色葉八卦』、『夫従以来記』()、『翠釜亭戯画譜』、『その菊』、『新撰小口あはせ』()、『東海道名所記』(456)、『吉原下職原』、『しだれ柳』、『十才子名月詩集』、『鴨たつ沢』、『名物拝見自由じざい』、『風流四方屏風』()、『役者名物略姿』、『宮城野』()、『平安城都定』、『咄の絵有多 : 古今青楼』、『風流連理[タマツバキ]』(上之巻中之巻下之巻)、『俳諧名物鑑 : 画賛』()、『大和のおほよせ』、『高名集』、『たから合の記』、『悦贔屓蝦夷押領』()、『三升増鱗祖』()、『金々先生栄花夢 下』、『江都二色

*16:『[木下文書]』(123)、『花みつ 2巻』()、『御国辞活用鏡』()、『御国辞活用鏡 : 2巻』(

*17:[木下文書] 4

*18:伊藤博文書簡〔草稿〕 岩倉具視宛』、『榎本武揚等名刺版写真』(写真(安藤謙介)写真(安藤太郎)写真(伊藤梅子)写真(榎本武揚)写真(河島醇 他)写真(外国人 不明) 写真(岩倉具視)写真(桂太郎)写真(経訓)写真(兼松直稠)写真(荒井郁之助)写真(黒田清隆)写真(山内堤雲)写真(寺田弘)写真(寺島宗則)写真(勝安芳)写真(石黒五十二)写真(赤松則良)写真(村田経芳)写真(大久保利通)写真(大山巖)写真(大塚)写真(沢太郎左衛門)写真(中井弘)写真(調竹広丈)写真(徳川家達)写真(鍋島直大)写真(尾崎逸足)写真(北垣国道)写真(林研海)写真(林洞海)写真(鈴木観月院)写真(鈴木金蔵))、『樺山正子書簡 樺山資紀宛』、『岩崎弥太郎書簡 上野景範宛』、『岩倉具視書簡 三条実美宛』、『岩倉具視日記、覚書 〔覚書〕』、『岩倉具視日記、覚書 〔覚書〕』、『岩倉具視日記、覚書 〔覚書〕』、『岩倉具視日記、覚書 〔覚書〕』、『岩倉具視日記、覚書』(〔覚書〕〔日記〕)、『岩倉具視日記、覚書』(〔日記〕表紙)、『近衛文麿書簡 牧野伸顕宛』、『軍法不審』、『原敬書牘 巻六 原敬書簡 井上馨宛』、『原敬書牘 巻六 原敬書簡 井上馨宛』、『原敬書牘 巻六 原敬書簡 井上馨宛』、『原敬書牘 巻六 原敬書簡 井上馨宛』、『原敬書牘 巻六』(原敬書簡 井上馨宛表紙)、『黒田清隆・川村純義書簡』(黒田清隆書簡 西郷従道、山田顕義宛川村純義書簡 川上操六、西郷従道宛)、『山県有朋書簡 田中義一宛』、『市川房枝書簡 下村宏宛』、『写真(葦原邦子)』、『手札版写真』(写真(花房義質)写真(外国人 不明)写真(西郷従道) 写真(田辺太一、安藤太郎、大島圭介)写真(渡辺洪基)写真(徳川昭武、土屋挙直、清水篤守)写真(北白川宮能久) )、『書簡巻物「心香辤芳」』(鎌原仲次郎書簡 立川雲平宛巌谷季雄書簡 立川雲平宛久保雅友書簡 立川雲平宛栗原亮一(皆無庵)書簡 立川雲平宛御製筆写笹尾粂太郎書簡 立川雲平宛市邨水香書簡 立川雲平宛松村〔介石ヵ〕書簡 立川雲平宛森本駿書簡 立川雲平宛西園寺公望書簡 長谷場純孝宛大石正巳書簡 立川雲平宛長谷場純孝書簡 立川雲平・翠川鉄三宛渡辺輝之助書簡 立川雲平宛島崎藤村書簡 立川雲平宛表紙牧田探源書簡 立川雲平宛木村行蔵書簡 立川雲平宛野口復堂書簡 立川雲平宛)、『松方正義書簡 伊藤博文宛』、『大山巌書簡 大山沢子宛』、『大倉喜八郎書簡 伊藤博文宛』、『津田梅子書簡 牧野伸顕宛』、『東久邇宮稔彦王書簡 荒木貞夫宛』、『東郷平八郎書簡 大山巌宛』、『乃木希典書簡 石黒忠悳宛』、『尾崎行雄書簡 森本確也宛』、『副島種臣意見書』、『牧野富太郎書簡 緒方益井(渡辺伯爵家)宛』、『木戸孝允書簡 井上馨宛

*19:明確に地方史関係と判断できる他の資料と同じく「提供者 (provider)」が「デジタル化資料(図書主題別1)」となっている。防災関係資料やその他の資料は「デジタル化資料(図書主題別2)」となっているようだ。